グリッドリークバイアスによる歪み考。 歪みが判らない入力電圧範囲は?。
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小型電子機器にバッテリー内臓のもの、たとえばappleの商品などにはバッテリー2.4Vものがのっている。これはかなり知れ渡っている。
1、下の図のようにダイレクトドライブシステムでは、DCがSPに流れ込む。
2、 また下図のように直流が流出しない回路はいまも採用されている。
3、 真空管アンプあるいは真空管ラジオでの外部入力端子に、1のように直流が流出する機器(回路)を繋ぐ方法を考えた。 これはここで昔紹介してある。
そこには、雑だが実験も載せてある。
以下は初めての考察である。
ipodのoutput powerの情報を見つけたので、その数値を当てはめてみた。
32Ωで1mWならば、発生する電圧は至って少ない。 6Z-DH3Aの動作点をいくつにしてラジオ修理しているかがポイントになる。 仮に非常に浅い動作点(ー0.1v)なら6Z-DH3Aをフルドライブできるだろう。
グリッドリークバイアス(歴史的には ギターアンプ屋の造語)では、どの程度の抵抗値で マイナス0.1vのバイアスになるのか?。このことを数値計算して真空管ラジオを製作されているお方は日本に何人おられるのか?。 おそらくゼロだろう。そこまで考察された製作記事はweb上にhitしない。
audio系ではきちんと計算されているお方が居られる。2007年のことなので10年も昔である。
回路の歴史では1934年公開のゼロバイアス回路。 これをエレキギターアンプ屋が、同じ名称だと商標争いになるので、「グリッド・リークバイアス」と呼称して広まった。ここ。 「エレキギターとして歪音に成るので 丁度良い」
メーカー製真空管ラジオでは6Z-DH3Aをグリッド・リークバイアスで使われていることが多い。その方式だと音が良くないので、オイラはグリッド・リークバイアスにしていない(2013年からそれはblogに記載ある)。あまりにも音が拙いのでオイラはそこで気ついた。実体験からグリッド・リークバイアスの音拙さに気つき、さらに理論で確認していった。
グリッド・リークバイアス では音が悪い理由はここに明記されている。web master殿感謝。10年前の記事に感謝申し上げます。
耳で聞くと格段に違いが判るので、audio系ではグリッド・リークバイアスは不採用だ。しかしラジオ修理者は、音の歪みが聞き分けられないらしい。稀にオイラのように気つく場合がある。
「入力信号が100mV以下の微少信号の領域に限られます」とあるが、 オイラの環境(微弱電界)でも2極管検波後は信号0.7v程度はあるゆえに 全音量の12%程度 概ね7~9%も入れると歪んで音が悪くなる。これがグリッドリークバイアスだ。おそらく、歪んだ音を好む方向けの回路だろうと、、。 その結果、SP端ではmaxpowerの8%程度の小音量で我慢する。UZ-42ならば3Woutが多いので、0.01w~0.24wの音で我慢することが求められる。
あるいは、歪みが判らないのだろうと、、。音の良い悪いが判らぬ製作者(修理者)が扱ったラジオで良い音が出る確率はどの程度かなあ??、、、と。
ではラジオ修理される方は6Z-DH3Aのバイアスを何Vにしているのだろうと疑問が湧く。また歪み音を聴いて楽しいかなあ、、、、、?と率直な疑問である
「ゼロバイアスの弱点」として1952年に雑誌に登場した。 広義の反知性だと学習レスだから困るね。
オイラは一貫して、グリッドリークバイアスはお勧めしていない。回路図はノン・グリッドリークバイアスだ。
もう一つ、大きい信号入力時に、ラジオのAF段で歪み始めるのは初段ですか? 次段ですか? どちらですか? その設計思想(修理思想)はどうなっていますか?。
まさか何も考えずに部品実装は行っていないだろう??。設計思想(修理思想)がないなら、そりゃ子供のやることと大差ない。
オイラのような田舎の機械設計屋でも気つく初歩的な事象であるから、yahooで多数みられるプロのラジオ修理者ならオイラ以上に知っているはずだ。
◇追記
cosmosのおやっさんから、昭和20年代後半に「グリッドリークバイアス」の音良し悪しが、雑誌上で話題になったと昔に聞いた。概ね75歳くらいよりご高齢なら覚えておるだろうの古い事案ではある。
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