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1-V-2 高一再生式グリッド・リーク検波 ST管3球ラジオ Feed

2021年12月 2日 (木)

ST管はお好きですか? ST管6D6のグリッドリーク再生式1-V-2

再生式はいぶりっどラジオ 1-V-2  デジタル表示
YouTube: 再生式はいぶりっどラジオ 1-V-2 デジタル表示

ノイズ源にならない表示器を使用。詳細情報。 

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「製作当時より2年前にnpo ラジオ少年から領布されていた並4コイル」を使ったことが、製作のポイント。

いま流通しているコイルだと巻き数が減少変更されておりここまでの再生はやや困難。自作派なら再生具合で巻き数加減ができるので腕の見せ所です。

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このサイトは考えるチカラを持つお方向けに情報を出しているので、悪しからず。大手企業従業員等によく見られる指示待ち人間にはハードルが高いと思う。 技術継承は熟考してある。


YouTube: 自作中波ラジオ: tda1072+12au7

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FM帯の真空管トランスミッター基板(RK-31)

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2018年2月 4日 (日)

「真空管ラジオでの6Z-DH3A」はゼロバイアスかカソードバイアスか?

用語の歴史について

1,西暦1934年の刊行本 Radio Designer's Handbookでは zero biasとされておる。

2,  The first stage of the 1937 "Rickenbacher" M11 uses grid-leak bias とある。エレキギターのアンプだ。

RADIO歴史上は、zero biasと呼ぶのが正しい。 商標登録からみで わざわざとgrid-leak bias名付けた勢力がいたことも判明している。

radio 知識があるなら zero biasと呼ぶこと。エレキギター派はグリッドリークでよいだろう。そのために新語をつくったのだからね

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6Z-DH3A,6SQ7,6AQ7,6AV6など複合管(ダイオード+トライオード)は、カソードバイアスにて製作をオイラは継続している。

6SQ7をゼロバイスでつかってラジオ自作した2012年に、出てくる音が拙くて「ゼロバイアスじゃ使えない」と聞き分けできたことが発端だ。それが「複合管を使ったラジオの初号機」であったことも幸いした。

◇COSMOSのおやっさんに云わせると「6Z-DH3Aのバイアスについて往時雑誌で話題になった」そうだ。

それ以来、注目していたがようやく出典の情報がWEB上に公知された。1953年の刊行誌だそうだ。 オイラの生れる前のことではある。 「ゼロバイアスかカソードバイアスか。6ZDH3Aのトラブル

往時ラジオ少年(12~17才)であれば64年を加算して、76~81才に至る。COSMOSのおやっさんが86才なので,きょう現在80歳を超えてこの文献を知らないならば、「往時はラジオ少年では無く、一般的少年だったであろう」との推論が成立する。

しかるに「自称 ラジオ少年」も紛れ込んで「ラジオ少年」のふりをしているのが理解できた。だから、音の劣るゼロバイアスを好むのだろう、、と。

◇さて、文中にあるように、結論まで明記されている。このpdfによりゼロバイアス主義者は無学だと判った。先人等の論文を読むチカラがないのであれば声を小さくしていただきたい。 

オイラの製作ノウハウでは、一貫してカソードバイアス推奨だ。音色が違う。 ゼロバイアスの汚い音を聴いても楽しくあるまい。オイラの製作品はカソードバイアスだ。 AVCと信号ラインが個々に取れる6SQ7や6AQ7,6AV6などは、AVCと信号ラインを個別にし、音が汚くなることを避けている。

「論理的にもゼロバイアスの音の拙い」ことが公開されて、よかった。よかった。

それにしても半田工作派では音の聞分けができない方が多いらしい、また聞分けできない方が主流だろう。audio愛好家でもzero biasのyaha教が流行るので耳は悪い。grid-leak biasとご本人が公開してますね。

◇音の聞分けが出来るならば、6Z-DH3Aや6SQ7はカソードバイアスで製作することをお薦めする。カソードバイアス(6Z-DH3A,6SQ7,6AV6)で製作公開しているサイトはオイラを含めて僅かながらある。しかしさほど有名ではないのが残念だ。

プレート負荷抵抗等についての続きは、「真空管ラジオでの6Z-DH3A」はゼロバイアスかカソードバイアスか? 続で記する。

◇参考回路

回路図6SQ7,

6Z-DH3A回路

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リードのs10に組み上げた3球ワイヤレスマイク。

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上記のは2014年12月の作例であり、このサイズでの2号機になる。 初号機は都内に嫁いでいる。

初号機製作後3年6ケ月が経過したが、web上ではこれと同サイズあるいはより小型の3球トランスミッターの作例はまだ無い。「ラジオ製作⇒ワイヤレスマイク製作」はラジオ工作の王道であった。真空管トランスミッターを製作するラジオ工作派は少数かも知れない。

アマチュア無線通信士になるのは、己の勝手だが、免許にはアマチュア無線技士と明記されている。「技士」の2文字の読み書きができるなら、無線技士の道に進むことをお薦めする。

◇真空管式FMワイヤレスマイクの自作。⇒ここ

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2017年3月15日 (水)

trap実装をラグ板⇒PCB化。PICの周期ノイズ流出阻止用です。

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先日、この掲示板にUPしましたように、3端子レギュレータのノイズ流出阻止作用が4dBほどしかないですね。

このラジオにはラグ板上に実装しました。

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簡便にPCB化してみました。電流値は実測40mAですので、抵抗へは0.02W前後なりますね。1/6W抵抗だと5~6倍の安全率です。 1/4W抵抗だと安全率11倍くらいになります。

紙に印刷したらコンデンサーが想いより小さいのでちょっとサイズUPしますね。

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今夜にでも手配します。shipping到着まで3weeks. 到着したらここにupして置きます。

001

「周期ノイズ流出」が話題にならないのは、乾電池駆動で別置きしているからだと思う。「電波ノイズ源にならない3端子レギュレータ」+「乾電池駆動」ならばラジオに内臓する必要はない。

オイラは「カウンターをラジオ内臓派」なので乾電池レスで作動させたい。そのためには上記のような工夫が必要になる。

電波ノイズを撒き散らすカウンターには効果ありません。

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元々の情報を再掲します。乾電池駆動です。 乾電池端で波形を見ています。

①オリジナルでの周期ノイズ流出状態。

+Bにこれだけ戻ってきます。(3端子レギュレータは基板上に実装済み)

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②オイラの基板

同じように戻ってきます。少しオリジナルより流出阻止ができています。

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③オイラの基板(3端子レギュレータをスルー)

スルーした分、増えてます。4dBほどです。

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上記のように②-③=4dBが3端子レギュレータのノイズ流出阻止力。「OUT⇒IN」でのノイズ阻止作用は僅かです。

この程度なら30Ω抵抗で置換できますね。

先日の「IN⇒OUT」のリップル阻止作用もわずかでしたね。

悲しいかなこれが3端子レギュレータの実力です。

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I have made printed circuit boards for radio counter. Left one I made.

Both are same parts.

But designers are different.

RADIO COUNTER
YouTube: RADIO COUNTER

Show performance of two radio counters.

Yes, Blue one I designed.

2017年3月14日 (火)

ラジオカウンターを再生式ラジオで使う。平ラグ⇒PCB化した。

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ラジオカウンターを再生式ラジオで使うにはどうするのか?

過去3回、再生式ラジオでラジオカウンターさせてきたゆえに平ラグ⇒基板化した。

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ラジオ受信用のブースター回路も載せた。

「外部アンテナ+バリコン」⇒ブースター⇒「再生式ラジオ」⇒アダプタ基板⇒ラジオカウンターの信号流れになる。

感度upも出来る「再生式ラジオをデジタル表示化するための基板」。(アダプター基板)

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2017年3月13日 (月)

pic式ラジオカウンターの「周期ノイズ漏れ対策」。その2。

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前記の続きです。

トラップの減衰具合をバラックにて机上確認。

★まず挿入に拠るロスは3dB程度。

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周期ノイズと同じ100Hzを入れてみる。 減衰量は30dBほど。

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◇pic式ラジオカウンターからの「電源ラインへの周期ノイズ漏れ」(電池端)の波形。

矩形だね。

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◇乾電池⇒トラップ⇒ラジオカウンターで波形を見る。乾電池端で波形を見る。

この矩形のトラップ通過した波形。25dBほど減衰している。

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◇ 実ラジオで確認。

ヒーター6.3Vの整流直後の波形。

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◇次にトラップ終端で確認。ヒーター6.3V⇒整流ダイオード⇒トラップ⇒ラジオカウンター。

ラジオカウンターからの漏れが見れるような無いような。

ここで見たような矩形が見えないのでOKだろう。

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これでヒーター6.3Vからエネルギー供給してもOKなトラップの確認もできた。

実際の音は改善されている。周期ノイズは聴こえない。オシロで確認した通りに効果がある。

乾電池消耗を気にすることなくラジオカウンターを真空管ラジオに載せれるようになった。

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ツイスト線のCを探る。外部線材なしでこの値。

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5cmもツイストすれば入力レベルは足りる。 メーターの読みはこの値。

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radio counterへの入力方法は理解できたでしょう。

2017年2月15日 (水)

周波数カウンターが基板(pcb)になりました。 RADIO DISPLAY

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かねてからご紹介してきた周波数カウンターが基板になりました。いままでプロト基板でしたが、修正版が届きましたのでupします。自作派のお手伝い用に基板(pcb)を興しました。

受信周波数直読式です

「中波、短波の自作ラジオ」 或はFMラジオのデジタル表示に使えます。

「ラジオ表示器の生基板」の配布を致します。

基板在庫は成り行きですのでいつもあるとは限りません。shop在庫数がUPされていれば在ります

3端子レギュレータは電波ノイズ源に為る商品からノイズゼロ品まで他種ありますので、ノイズレベルを確認して用いてください。



①LCD式

★AMではBC帯⇔9.999MHzまでカバー.   10.001MHz以上は下4桁表示。

「マイナス455」で局発周波数から455引いた数字を表示します.

★FMモードは11MHz⇔99.9Mhz

「プラス10.7モード」で局発周波数に10.7加えた数字を表示します。

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 もっとも廉価で仕上がります。




②LEDダイナミック点灯式

★「マイナス455モード」で局発周波数から455引いた数字を表示します。スーパーラジオ向け。

★「マイナスゼロモード」で実発信周波数を表示します。再生式ラジオにgoodです。

BC帯⇔9.999MHzまでカバー.10.001MHz以上は下4桁表示。

JH4ABZ式表示器の販売終了(2016年11月)に伴い、JH4ABZ氏に承諾いただき興しました。多謝 JH4ABZ殿.

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再生式ラジオにはこれですね。

 回路は同一で、基板は少し小型にしました。

マイコン書き込みはJH4ABZ氏が500円/1個で行っておられます

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assembled PCBの問い合わせが幾つかありましたので、assembled PCB(実装済み)で領布します.RF部のレイアウトがJH4ABZ氏領布品と異なります。その結果、感度は3倍程度上がっています.

assembled PCBここ







③LED  AM/FM  2バンド

★AMは、500~1999kHz.   

「マイナス455」で局発周波数から455引いた数字を表示します.

★FMモードは70MHz⇔130Mhz

「プラス10.7モード」で局発周波数に10.7加えた数字を表示します。

プロト基板shipping中

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printed circuit boardで取り扱い中

2017年1月 3日 (火)

真空管ラジオの外部入力(PU)への音源考。 ちょっと粗い実験。

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真空管ラジオの外部入力の使い方 で触れたが、iphoneのように超低インピーダンスで出力される機器を使うには、インピーダンス変換のための機器が必要になる。1~2Ωは充分に超低インピーダンスだと想うが間違いかな?

真空管は入力電圧を増幅動作させる機器ゆえに、入力電圧が不十分だと望んだような動作はしない。このことはwebにも多数情報が上がっている。

FMラジオ(IC)の出力インピーダンスを2オーム近辺まで下げて、外部入力へいれたら「音として出てくるのか?」を粗い実験をしてみる。

amateur radioのライセンスを持っていたり、電気科卒業であれば、学んだ基礎知識の範囲ゆえに読み飛ばすように。

至って粗い実験ゆえに、詳細はご自分で追実験されたし。

 低周波発振器の出力をVTVM読みで1Vにする。発振器の出力インピーダンスは600オームなので、E=IRによれば  1÷600=負荷電流になる(粗いが理論価)。この数値は1.7mAくらいだろう。

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近年のCDプレーヤからの出力は1Vもあるらしいが、真空管ラジオ全盛記のプレーヤー、チューナーからの出力は100mVが普通。

したがって上の写真のように低周波発振器の出力を1Vも真空管ラジオに入れると入力過多になりやすい。真空管ラジオ側からみて、充分すぎる入力量だと言えるだろう。

ラジオのAF段調整は、この低周波発振器に600オームの外部アッテネーターを経由させて0.1dBステップで特性測定する。

①、ここから実験。

FMラジオへ信号を入れてイヤホンジャックからの出力を波形で確認してみた。真空管ラジオ外部入力へいれたら、ラジオ側SP端での値もしっかり出てくる。

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②擬似的に負荷を下げてみた。波形がガツンと小さくなった。真空管ラジオのSP端も値が小さくなった。

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2.2オームの抵抗を並列にいれたのでFMラジオから見ると600オーム負荷に2.2オーム負荷が並列にはいったようにみえ、総合的には1.7オーム近傍になる。iphoneの数値に近いはず。

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 概ね35dBも下がっている。「600オーム⇒1.7オーム」で35dBもレベルが下がるのか、、。真空管ラジオのAF部は40~45dBの増幅度なので、40dBー35dB=5dB。

つまり、もとの音源から5~10dB程度増えただけなので、低いインピーダンスからの信号を入れることはお薦めできない。トランジスタ1個で25dB程度は増幅できるので、トランジスタ0.5個程度の増え方しかしていない。

③FMラジオからの入力はやめて、低周波発振器から入れた。

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普通に鳴る。

④ST管ラジオにチェンジして、試しにFMラジオを音量最大にしてみた。波形は歪んでいる。真空管ラジオの外部入力にはつながっている。

0.3Vレンジで示された数値は0.27V前後なので測定器側へのinputは43mWの計算になる。もともと0.5W位は出るのだが、10分の1程度に減っている。理由は不明。

FMラジオ(IC)から真空管ラジオへ入力は、「この真空管ラジオ側で切り替え」できるので、ラジオモードにしてもVTVMの価変化なし。(真空管ラジオ側でパワーを食っていることはないようだ)

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⑤次にST管ラジオ側からも音になってでるか?

入力レベルを0.1Vにさげて真空管ラジオのSPでVTVMを測ると普通にでてくる。

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ST管ラジオもロクタル管同様に出力される。(当たり前や)

⑥FMラジオからのOUTPUTはやめて、低周波発信器から0.1Vいれてみた。

普通に音がでてくる。当たり前だ。これで調整しているのだからね。

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まとめ

・実験のように、出力インピーダンスが1.7オーム前後でも、ラジオの外部入力への信号レベルが0.1Vもあれば真空管ラジオから音がでる。音源インピーダンスと外部入力インピーダンスがかなり離れていても音量としては出てくる。(音質は不問)

・スマホは持っていないので、どの程度の電圧が負荷(真空管ラジオの外部入力)に掛かっているか不明。スマホからの音が出ない(小さい)理由はインピーダンスによるものだけでは無いだろうと推測できる。どちらにしろ、1500円のICラジオより格段に低いことはないだろうが、負荷をドライブできなきゃ駄目だ。(音源としてのドライブ能力は1500円ラジオより劣る??)

・仮にDC(直流)が次段(後段)に流入する回路(direct drive speakers)だとすると、電流量によっては次段のデバイスを破壊することは避けられないだろう。 安全側に倒して設計するのが王道ゆえに、設計思想としては???。(はずみで負荷抵抗がゼロ。つまりショートしたら煙がでたり、匂いがするかも? 過電流時の保護回路は入っているとは想うが、勇気ある方は実験してもらいたい)

保護回路が機能するまでの時間を規格表で確認する必要があるが、1mSEC程度は掛かるじゃないかな? 1msecが長いか短いかは、これが参考になる

菊水の安定化電源を5V 0.1Aに設定して、出力側を短絡させると電流値メーターは振り切れるので、見ていても精神上あまりよくないから真似しないように。

・audioマニアは、iphoneを真空管ラジオへの入力源とは採用しないから大丈夫だろう。

★参考に、FMが受信できるトライアンプとして有名なAF-10の回路を上げておく。(TRIO⇒Accuphaseの変遷はご存知ですね)

外部からDC(直流)が流入してくることはAF-10の設計思想にはない。WEBで「真空管アンプ 回路図」と検索すると回路図をみることができる。 これを見ると「DCが流れ込んでくることを前提とした真空管回路」を発見することは楽ではない。

アキュフェーズが初めて市場に出た時は驚きでしたね。オイラより上の世代なら、覚えておいでですね。

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TORIOではなくTRIOです。 間違えている方を頻繁に見かけるので、ご注意ください。

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追記

webで拾った。direct drive speakers。

このまま往時のST管ラジオのPUにつなぐと、、、、そりゃ無理。真空管のグリッドがカソードからみてプラス側に見える or 見えない?。とても無謀な接続になる。audio愛好家は知識も備えているからこういう無謀な接続はしないはずだ。

真空管ラジオ側のAF初段球のスペアを用意してから挑戦することをオイラは薦める。

Fig45

 

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★半導体のキットでは下の回路のようにspにdcを流さないことが多い。(これならPUに入れても成立する)

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追記

iphoneと真空管ラジオを直接つなぎたいお方から、「回路図で書け」との質問が来た。

知識があれば上記説明で理解できると想うのですが、。考える力の弱いお方のようだ。

direct drive speakers(iphoneなど??)から、往時の真空管ラジオ側につなぐと仮定する。

真空管のグリッドには音源側のDC(直流)が印加される。

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上のような接続だと真空管が痛むので、

抵抗負荷或いはインダクター負荷にする。 最近はアナログ用フォトカプラーも歪み率が低いので手立ての一つにあげられる。「痛む」を承知して使うのも1案です。

 

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音の良い段間トランスは廉価ではないので、費用は覚悟のこと。

次段をドライブするエネルギーがあることが大切。 ドライブパワー不足かどうかも確認必要。

また、ご存知のようにラジオのAF部はLPFが入っているので高域垂れになっている。真空管ラジオでは3極管の+Bにある100PF(200PF)。それにOUTトランス1次側のコンデンサーで音域の特定点を持ち上げた特性にしてある。

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ラジオAFの特性まで加味し接続することは、当然の帰結になる。

5月27日追記

OCL回路のIpod,スマホ等を音源として鳴らすST管ラジオ

Ipod・スマホ用中間回路基板はこれ

スマホからの出力をVTVMで計測したのがこの表。 概ね2桁ほど信号が小さい(弱い)ことが分かる。 それゆえ上の基板のような増幅回路がほしい。

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信号用トランスで昇圧させてもよいが、インダクタンスによる共振周波数にも注意しないとフラット特性にはならない。1000円以下で手に入る信号用トランスは特性上使えない。

2016年12月28日 (水)

「3バンドコイルパックキット」⇒ 5球スーパーで短波を聞く

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短波も含む「3バンドコイルパックキット」がラジオ少年から販売開始される。

ぱっと見たが、アンテナ側のコイル間寸法が近いので相互結合が充分に予想される。通常は受信バンドでないアンテナコイルの両端は接地して浮動容量や迷結合を嫌うことが推奨される。

非受信バンドのアンテナコイルに於いて「両端を接地し影響を小さくした場合」と「迷結合させた場合」ではどちらが設計思想として優れているかは判ると想う。

また受信感度はアンテナコイルの体積(空間占有体積)に依存することは、大型フェライトバーアンテナの方が感度良好になることからも理解できる。

また両面基板のようなので、コイルを剥がして再度巻きなおしはかなり苦しい作業になると想われる。実験に基づきコイルデータを所有していないと初回は苦労するだろう。

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オイラの場合、OSCコイル基板上にバリキャップを配置させて受信周波数(短波帯)の微調整をさせているので、空きランドが3コあれば具合よいがどうだろう? 「OSC基板にバリキャップ配置」は浮動容量の影響をすくなくする最も良い方法だ。

そこまで考慮されていないようで、やや残念。 「微調整は別途に穴明け基板など使え」ということのようだ。 先々には、バリキャップ用ランドを追加していただけるように28日朝にお願い申し上げた。

オイラの「短波が聞こえる自作真空管ラジオ」は現段階で計19台らしい。 たかだか19台しか2バンドラジオ製作経験を持たないおっさんの声が届くかどうか?

★さて、このキットはフェライトコアを使用しているので磁気アンテナの範疇かどうかだが、シールドケースが覆い被さってくるので磁気アンテナの特性を阻害している。 それゆえに調整時には、

「標準無線周波入力信号は,適切な擬似アンテナ回路網を介して受信機のアンテナ端子に印加するか(第1部の表 III 及び図 参照),又は標準磁界発生器で信号を受信機の磁気アンテナに誘起させることによって印加する。」(以上JIS C6102-2からの引用)のどちらで行なうのが正しいのかやや悩む。

プロエンジニアの見解を見聞きできれば助かる。

JIS規定の「適切な擬似アンテナ回路網」を手元に用意する必要がある。室内開放線アンテナの長さによって回路網が異なるので、くれぐれも間違えないこと。JISの文章は公開されているので一読されることをお薦めする。WEBをみるとJIS規定の「適切な擬似アンテナ回路網」を用意されているラジオ工作者が一人は居られる。良く判っているラジオ工作者だと想う。

ただ、「ラジオ修理します」と謳うなら、「室内開放線アンテナつきのラジオ調整」では「JIS規定の適切な擬似アンテナ回路網」は必須になるだろう。ラジオ調整の正しい手順として規定されているので、これを使わないと「勝手な調整」に成り下がってしまう。

これにも搭載できる

 

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シャーシー深さが50mmゆえに、コイルキット40mmよりも10mm余裕がある。(余裕は上5mm,下5mmの計10mm)

右のVR取り付け位置は右端面から35mmと丁度フィットする。(マグレだがね)。従来のものも同一寸法なので取り付けはok.アクリル穴はロータリーSWに支障ない径17mm.ホンマにマグレだが丁度に取り付く。

たまたまyahooに出したがセミキット2台目出品予定は2017,2018年と無いので悪しからず。(ミニチュア管が手元に多数あるので、それならば出品かな?)

余談だが、ミニチュア管のラジオキット3S-STDの製作から真空管スーパーの製作スタートしたオイラだが、すでに5年経過した。ミニチュア管⇒GT管⇒ST管⇒ロクタル管の順に球種をかえてきた。真空管ラジオシリーズでは「キット+自作」の100台を5年ほどで超えることができた。6AV6,6AQ7,6Z-DH3Aなどの「検波+3極管」の複合管では音の違いがある。「検波+3極管の球で良い音がする球は何か?」と問われれば6AQ7と返する。6AV6は薦めないなあ。

「感性の領域」と端的に切るもできようが、専用検波管(6H6,6AL5等)が歪面で優れていることは先達の文献に記載多数である。専用検波管の音を体験したことがないなら、ある意味で不幸かも知れない。 良い音が目の前にあるにも関わらず、それに手を出さないのは至極残念だ。 今後自作されるのならば6H6,6AL5の音も聞いてみることをお勧めする。歪の多い音を聞いていても楽しくもあるまい。(歪好きもいるだろうね)

 オイラの耳を鍛えるために、こういうSPで音を楽しめる喫茶店に通っている。ラジオからの音だけじゃ耳(感性)は鍛えられない。ここまで行なうラジオ工作者は日本に何人いるだろうね。

本業は装置設計屋(FA業界の用語ではメカ屋と呼ばれる).還暦までまだ遠い。

 ★追記

原先生から連絡が届いた。「バリキャップ on board」 を検討してくれるようだ。念のためにオイラの「バリキャップ on board写真」をノウハウとともに送付しておいた。製作経験の少ないお方はこれで多少は助かるだろう。

★オマケとして、「ラジオは再生式だ」


YouTube: 再生式はいぶりっどラジオ 1-V-2 デジタル表示

再生式ラジオを数値表示させたいエンジニア向け。

2016年12月26日 (月)

真空管ラジオの外部入力の使い方(PUまたはPHONO) .pu端子に ipod考。

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「ipod、スマホ、mpプレーヤは直流が後段に出てくる」ので、直接続は真空管にとってはNG。

その知識がないままに修理し販売する者(知識レス)が圧倒的多数なので、注意された方が良い。

下記②を参照。

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真空管ラジオの外部入力の使い方は 

①ipod等OCL機器からの信号をpuに入れる

②ipod等「直流を流し出す音源」対応策。

③自作真空管ラジオでの対策紹介例。(動画) 初期型の対策基板

④希望者向けに、「in take amp 基板キット」の領布これの小型版。

とまとめて公開中。

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ラジオの外部入力の使い方

1,電蓄(電気蓄音)は蓄音器式スタイルがスタンダードであったが、ラジオ(真空管)の登場により蓄音式電気再生方式(電気蓄音)にシフトしていった。

電気の力により音を再現する(再生する)のはラジオが最初の大衆道具だろう。

これによれば「ラジオ放送開始の5年後の1925年から電気録音、真空管増幅器とスピーカによる再生の歴史が本格的に始まった」と記述がある。岡部館長殿多謝です。

電蓄、現在ならアンプなどの音響機器の回路原点はラジオになるだろう。

さて、真空管ラジオには外部入力がついていることが多い。これは電蓄対応ゆえにPUと表記されていることが多い。「PU」の意味は中学生英語の範囲。輸入品だった電蓄が国産化され、LPレコードの普及した1955年ころから一般家庭にも電蓄が普及していく。

真空管ラジオの回路図を見れば入力インピーダンスは検討がつく。どうみても数オームにはならない。100~500KΩ程度になる。

歴史上、後に登場してくる真空管式プリアンプの入力インピーダンス具合は このサイトが参考になる。Web master殿に感謝いたします。

いま流行のiphoneの出力インピーダンスは情報が錯綜してはいるが、1~4Ω程度とスピーカーと同じかそれよりも低い。 試しにFMラジオのイヤホンジャックからの音を 真空管ラジオにつなぐとどうなるか?

インピーダンスが1万倍以上は違うので,???の音になる。 fmラジオの出力が充分にあるので、この音を聞くとインピーダンス整合がどうしても必要になることが体感できる。

オーディオマニアならFMチューナーからの信号をアンプにつなぎ王道に沿って音出してしてくるが、「真空管ラジオをお持ちの方の場合、FMラジオのイヤホンジャックから入力端子へ接続するする 或いはiphoneの低インピーダンス出力を入力端に接続する」とマッチングを無視して常道を超えた使い方をしてくるのを見聞きする。爆発はしないからご当人は思慮なく結線していると想われる。

仮にiphoneの出力が100mWで4Ωインピーダンスとすれば、E=IR,W=EIによりiphoneの負荷側には5mA流れ込むことになる。 スマホもiphoneも直流が外の流れ出す回路が主流だ。たまたま非力すぎるので真空管ラジオから煙は上がらないが、真空管にしてみれば「まてまて、それは止めてくれ」状態ではある。

「iphone⇒真空管ラジオの外部入力」と結線してしまう場合、ラジオ側の初段球(3極管)のグリッドに5mAが流れても不思議ではない。まだ実測したことがないので近々にトライしてみよう。う~ん、電圧増幅の3極管グリッド電流を5mA流してよいのかどうか? スマホは非力すぎて100mWの半分もでないことも分かってきた。

真空管の動作説明をよく読めば、グリッド電流5mAが流れることの事の良し悪しが理解できると想う。

2,インピーダンス整合は、「昇圧トランス」あるいは「ヘッドアンプ」による。MCカートリッジのようにインピダンスが数十オームのものを昇圧させることはaudio系では普通である。「mc カートリッジ ヘッドアンプで検索すると回路は多数あるので自作は難しくない。

また、「1000円程度で手に入る周波数特性が良好な小型トランスは残念ながら市場に無い」。ST-14などは低域がスカスカ。特性を測らずとも音出してすぐ判る。

真空管用出力トランスとして売られている1000円クラス(国産)のものは、共振点のような音圧ピーク点が低域にあり10dB近くもちあがっている。これをフラットな特性ぽくゴマして鳴らすことが、自作波には求められている。

数千円出費して特性が良いものを入手することを推奨する。そのトランスがラジオ内に格納できるかどうかも検討する必要がある。磁束漏れを拾うpick upに成らぬように留意することは当然のこと。「音質に目を瞑りトランジスタ用トランスを使う」ことは至極アマチュア的である。オイラはトランジスタ用小型トランス方式はお薦めしない。

上記2通りの対応策があるが、選択権は己にあるので熟慮するように。

3. これは真空管ラジオの常識だが、出力トランスの1次側にコンデンサーが付いている。この理由は、ラジオ工作者ならば知っているので改めては記さない。3極管のプレートの100pFも音域特性に結構効いている。

このコンデンサーのお陰で4kHzや8kHzなど高域ではラジオの出力特性がかなり垂れ下がっている。また隣接放送波の耳障りなシャリシャリ音を減らすためにもラジオでは、AF部で積極的にHi-cutにし、通信向けの音にする。 audio系の音域特性とは全く異なる。

測れば一目瞭然だが、測定器なしで外部入力で鳴らせば高域の伸びがないのですぐに判る。高域の垂れに無頓着ならば、真空管ラジオで外部入力を鳴らせばよいだろう。大半の電気工作者はHi-cutの通信向けの音よりhi-fiを好むと想う。

  「SP端から、音が出れば満足」の水準で支障なければ真空管ラジオの高域垂れ特性に依存して、音を楽しむこともある。

音が判るお方は、外部入力を真空管で楽しむ為にラジオでなく真空管アンプに移行していると想う。

◇「スマホ⇒真空管ラジオ」のように接続できる回路を基板化した。

チープなトランスは使っていないので周波数特性は良好だ.基板(kit)が必要ならここに問い合わせのこと。

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まあ、オイラ的にはラジオとaudioでは音域特性の設計思想が異なるゆえ、目的に合うもので音を楽しむが王道だ。

「ラジオでは、あえて高音伸びないように工夫がされている」(通信向けの音)と繰り返し申し上げておく。

音の聞き分けができるならば、真空管ラジオの外部入力で音を楽しむことは困難なことに気つくと想うが、近年は聞き分けが出来ないuserが多いらしい。

1月3日追記

実験をした。続きます

真空管ラジオの外部入力(PU,PHONO)への音源考。 ちょっと粗い実験。真空管を痛めないために一読をお薦めする。

5月27日追記

ipod等のdirect drive speakersで、電流が次段に流れ込む機器に接続する方法はこれだろう

スマホから入力してみた。普通に鳴るよ。これでOKのようだ。

008


YouTube: ST管スーパーに、スマホ専用入力回路(aux)。トーンコントロール付き。

ipod 系は100mWも出ないようだ。えっと想うほどドライブパワーがないことも判ってきた。非力すぎる。

2016年11月 9日 (水)

AM 放送とPre-emphasis

雪が舞って今日は寒い。

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掲示版で話題になっていた。

オイラの知っている情報はそこに上げておいた。

①Pre-emphasisは、以前から米国siteにあります。世界標準かどうかは判りかねます。


national radio systems committees (略NRSC)の
http://www.nrscstandards.org/SG/NRSC-1-B.pdf とかにあります。

 

 

ここも参考にどうぞ。

Nrsc_am_pre_emph_curve

Am_rcvr_bws

   上の特性表を見ると 「ラジオのAF部で補正」することは必要だろうな。

「どうやって補正するか?」はNHK発行の本に記述がある

まずは本を手に入れることをお薦めする。

日本国内でのAM方法のエンファシスはARIB(電波産業会)でも制定していないようです。公開資料からは見つけられませんでした。

ここに情報あり。

上のサイトにありますように、放送局(免許局)ごとの任意になっているようです。日本放送では1982年から実施のようです。

「オプチモードAM」で多々情報あります。

これも参考に。

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放送局の音声処理を担当されているプロの方々からのエンファシス技術情報がもう少しあると、中身が深まるのですが、、、。送り手が音に脚色しているので、詳細な情報を探すのは困難ですね。

★元々、家電メーカーがラジオからの音に対して設計思想が不足している故に、高域が垂れた音になっています。 データからもそれは裏づけされています。

音の送り手が、なるべく良い音(高域がフラットな音)でリスナーに聞いてもらいたいことから、80年代からエンファシスが採用されていますね。

★ さて、IFTの帯域制限を受けない高1ラジオでも、高音側は垂下り曲線ですね。これはご存じのように検波管の負荷側(+B)に 100PF程度のコンデンサーで、高周波~可聴高域を減衰させる回路になっているからですね。 音の高域に影響を与えない数値として、浅学諸兄の計算では 50PFが推奨されています。 私は通常47PFにして、高域垂を少なくしています。「配置と検波管」によっては、コンデンサーが無くても支障ない場合も あります。

アンテナから入った信号が音域特性の凸凹無く真空管ラジオのスピーカーから出てくれば良いのですが、難しい要因が下記のように幾つかありますね。(スピーカー音圧の凸凹まで言及するとラジオ向けの安価タイプは全く使えないことになるので、考慮から外します。)

1,IFTの特性

2,検波負荷差によるIFTのQの低下の違い。 

  6H6などの専用検波管と複合管6SQ7では「吊るされたIFT」のQに差が発生しますし、検波能率も10%強違うので、検波できないIF成分の大きさに差が発生します。詳細は古い本にありました。

 Qが低い方がフラットに近いので、Hi-Fiを目指す先学諸兄はQを下げるように推奨されていますね。同調回路すべてで低いQが推奨されています。

3,検波段のLPFの定数差による高域垂れの差

4,出力トランスの特性差。これがかなり曲者。

 などの要因で凸凹の無い音で鳴らすのは難しいですね。ラジオ工作派なら、それでも凸凹少ない音にしたいと思うのが当然です。

 audioのように、鉄を高周波焼き入れできる周波数(20kHzで焼入れok)までフラット特性追求するほどは必要ないですが、3kHzまではなるべくフラットにしたいですね。そう思いつつ自作しています。

任意の周波数で、ハイ・インピーダンスにして特性を持ち上げる工夫は、真空管ラジオでも使われていましたし、NHK発行の古本にも記載がありますね。先達の工夫を反映しつつ、自作ラジオ造りしてます。

ラジオ工作派でも「己の耳」を鍛えることは大切なので、JBLのEVEREST DD66000などで音を聴くようにしています。

真空管ラジオの音に注意して自作するラジオ工作派は至って少数だ。ラジオ修理にしても残留ノイズに注目して修理するサイトを幾つご存知ですか?

残留ノイズや音色に注目しないなら、「自称ラジオ工作派」に成り下がってしまうだろな。

2016年11月 6日 (日)

再生検波 電源 ハム

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再生検波では「1:3」段間トランス 或いはチョークを検波負荷にする。その理由は検波された信号が増電圧されるからだ。抵抗負荷に比べると圧倒的によい。

①チョーク負荷

「抵抗負荷 VS チョーク負荷」の利得の差が判る。電圧比なのでデシベル換算では16dBになる。これが大きいか小さいかはお分かりになると想う。

066

②「1:3」段間トランスでの増電圧は、「150KΩ負荷⇒段間トランス」で40dBほどUPしている

チョーク負荷(段間トランス負荷)では、電源トランスからの磁束の漏れの影響を受けないように配置することは至極当たり前だが、実装が下手で抵抗負荷に逃げるならば、出来るまでTRYしないと上達はない。

配置が下手だと、電源トランスからの磁束漏れを拾って、AF段で増幅してくれる。 結果、使い物にならない工作品ができる。

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「チョーク(段間トランス)は、電源トランスから物理的に何cm離せばokか?」は、

「どの程度漏れるか?」と「どの程度引きこむか?」に依存することは自明だ。

オイラがよく採用する「NPOラジオ少年のBT-1V(2V)」と「INT-1」であれば5cm空間離せばokだ。安全を見て7~10cmにする。  他種の場合は不明。

2016年11月 3日 (木)

「ラジオのノイズ」考

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「ラジオのノイズ」考。

耳で聞いて文字で表現すると「ノイズ」の表記になってしまうが、

ブーンと聴こえてくるのは、電源100vの50ヘルツ あるいは60ヘルツの交流分が聴こえてくる。全波整流していると、倍数の100或いは120ヘルツで聴こえてくるのは、皆様がご存知の通り。

さて、SP端子にオシロとVTVMを接続し、真空管ラジオのVRを絞り、周波数ツマミを触って受信周波数を変化させてみよう。 周波数変化に伴ないオシロ上での波形の大きさが変わることが体験できる。VTVMの値の変化をメモしよう。

VRを絞っているのに、何故信号の変化具合がオシロで判るのか?

ラジオはRF部を持っているので、VRを絞ってもRF部信号がコールドから入ってくることはオシロを眺めていれば誰でも判るほどの基本だ。電子はマイナスからプラスへ流れることは中学物理で教わってきたね。

オシロを眺めていると、「RF部の漏れなのか?」は上記のように判断できる。

  真空管によっては、オーバーシュート波形(オシロ上)が出る球もある。この場合はその球を交換する。

電源回路の平滑回路の段数が不足かどうかは、+Bのリップルをオシロで見る。20mVくらいのリップルならば平滑回路の段数は足りている。 5mVまで下げれば good.

コンデンサーの容量よりも、段数の効果があることは先達が発表された表を見れば理解できる。

ST管IF2段スーパーでの波形を参考にUPしておこう。

6Z-DH3Aの1番ピンは接地する。理由はここにある

005

間違っても6Z-DH3Aの6番ピンを接地したり、 平滑回路の接地側引き回しをしくじらないこと。修理済み品(ST管、ミニチュア管)をYAHOOで見かけるが、かなりの割合で配線が間違っている。

メーカー製ラジオ(ST管、ミニチュア管)では、だいたい平滑回路の接地側が下手。その結果ブーン音が強い。真空管ラジオ(ST管、ミニチュア管)を手に入れたら、まずは配線と接地ピン番号を疑うことからのスタートをお薦めする。

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  「330+330+330Ω」の3段で、だいたいこの程度になる。計990Ω。1目盛りで20mVゆえに、レンジで5~6mV程度だ。1KΩの1段より格段に良い。

+Bの5~6mVは出力トランスのOUT側で「幾つの数字になるか?」は、中学生算数の範囲だ。

その計算が出来たなら、+Bのリップルが200mVの場合は、どうだろう?

まれに3端子レギュレーターを採用した製作例があるが、それが起因になるノイズ(電波)はすでに ご紹介した通りだ

オシロを眺めて ノイズ対策されることをお薦めする。

2016年10月14日 (金)

菊水 テストループ SA100。 JISに準拠。 ラジオ調整の基本。

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 菊水 テストループ SA100.

JIS C6102-1998準拠。

菊水さんから写真はお借りした。

Ksgoption

先日、ラジオ調整の基本としてテストループで電波を飛ばすことを記した。

バーアンテナで受信するラジオのために、テストループのインダクタンスもJISで定められている。JISの文面にあるようにトランジスタラジオ調整ではmustの設備になる。これを所有するのが、プロ。

家電メーカーでは、JISに準拠してラジオ調整を行なう。オイラも使ってきた。

修理業務の未経験者は、テストループの存在そのものを知らないね。

テストループを用いてラジオ調整することができるのは、国内では4人もいないようだ。ラジオ整備品を出品する大多数は測定器が無いようだね。文面がそうなっている。 修理する側の技術水準がだんだんと低くなっているので、修理済み品を入手するときは慎重に。ヘタレ品を掴むのはご自由に。

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オイラのは目黒のテストループ。磁気アンテナでのラジオ調整用にJISで定めている道具。

014

2016年10月 4日 (火)

ラジオの調整の基本。標準信号発生器からの信号。JISに準拠して調整。

再生式はいぶりっどラジオ 1-V-2  デジタル表示
YouTube: 再生式はいぶりっどラジオ 1-V-2 デジタル表示

不動のspeech processor  KP-12Aを直してみた。その2
YouTube: 不動のspeech processor KP-12Aを直してみた。その2

「レフレックス+再生」式 単球ラジオ。
YouTube: 「レフレックス+再生」式 単球ラジオ。

スピーカー ラジオ 自作 :ケースに合わせて基板作成した2例。
YouTube: スピーカー ラジオ 自作 :ケースに合わせて基板作成した2例。

P1010025

This straight radio is having  s-meter ; ta7642 radio 。RK-94v2
YouTube: This straight radio is having s-meter ; ta7642 radio 。RK-94v2

スマホでラジオauxへ入れる
YouTube: スマホでラジオauxへ入れる

自作:ミニチュア真空管ラジオ. using  bell brand  speaker which is made in usa.
YouTube: 自作:ミニチュア真空管ラジオ. using bell brand speaker which is made in usa.

 

低周波発振器の出力インピーダンスは600オームです。この廉価品も600Ωです。

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デジタルオシロの入力インピーダンスは1Mオームです。  低周波信号の波形観測には、インピダンス600オームで観測するのが基本です。 Z=600Ωの信号をZ=1MΩでみるような間抜けなことをしてますか?

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あなた間違っていませんか? 道具は正しく使いたいですね。

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・SSGからの信号を電波で飛ばす方法についてお問い合わせを多数いただいたのでご紹介しておく。あちこちのwebを見ると修理する側のクオリティが随分と落ちている。

この2016年時点で「ラジオの調整」と検索してtopに出るsiteでは、テストループを所有していない。つまり素人が大きな顔で、記述している。素人でも正しく記述されていれば安全ではあるが、どうかな?

・業務でラジオ/テレコ修理を経験してこない素人が、エンジニアのマネで修理しているのが大多数の時代になり、「修理技術者もどき?」が幅を利かせているので、基本すぎるがあえてupしておく。掲示板で 当該ラジオ型式の修理方法のやりとりをして、掲示板での指示通りに修理したラジオを「さも己が直したようにしyahoo出品している様」をリアルにみてその経緯を知っていると 新しい分野のパロディに充分見える。「自力で直すチカラがなく他人に頼ってでも、小銭を稼ぎたい」とは日本人としてどうなのかな ??

・掲示板の指示に従って直されたラジオを手に入れた方は、該当掲示板でのやりとりを知ってどう思うかな?

・昭和35年の雑誌広告を撮像した。概ね56年前のことので当時10代のラジオ少年だったならば当然知っている内容だ。 現在30代ならば覚えておいたほうがよい。

・webをみるとプロの修理者は2人だけ居る。後は「モドキ」だろう。

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基本をひとつ。 低周波発振器の出口は、インピーダンス600オーム。アッテネータも600オーム。VTVMも600オーム。 この詳細はJIS参照。

オシロの入口は1Mオームと云うことは低周波信号の波形を1Mオーム(オシロ)で直接観測するのは間違い。オシロ波高をインピーダンス換算して値を算出していますか?  600オームで入れた信号を1Mオームで計れますか? これ計測基本だがこれもできなくて大きい顔するのが多数派。

AF信号を計測するにはVTVMは必須。 モドキはVTVMを持っていない。低周波の計測は600オーム。 JA1AMH高田OM愛用の 「リーダーの1Mオーム オシロを持っていない」のは100% 電気エンジニアではない。直視して良否判別しやすいのでLBO-551(552)がわざわざ開発(特許)されたことを知らぬのは、公務員等文系の電気計測とは無縁な人物。

 VTVMを所有しないweb siteは間抜けと推認してもよい。LB0-551(552)を持たぬweb siteはAF観測しないweb siteと推認しても外れてはいない。

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スーパーラジオでの調整方法である「トラッキングの仕方」⇒ ここ

NHK 567kHzや594kHz 等の低い側で感度が不足する場合の対処ここに 明示してある。

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①まず、三和無線測器研究所の広告。昭和35年の雑誌から。

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標準信号発生器(SSG)とセットでループアンテナを使う。これは往時のラジオ技術者の基本。オイラも20代時代に教えられて使ってきた。(業務でラジオ修理)

「何故セットなのか?」は、画像の説明文を読めば理解できると想う。

50KC~なので455KCを飛ばせる。

011

と説明通りにSSG値を直読できる。無線電波を受信する機器に有線で信号を入れるのは不自然だよね。

オイラのは、目黒。商品名「テストループ」の文字が読める。

「ラジオ調整 テストループ」で検索すると、オイラのように「業務用テストループ」を所有するsiteが2人だけ見つかる。お一人はエンジニアだった方。もう一人は現プロ。他は無さそうだ。やはり、修理する側のクオリティがかなり落ちている。

ラジオ修理をしてyahoo出品する圧倒的大部分が「業務用テストループの所有はない」ようだな。

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75ΩなのでNコネクター。 この頃は測定器VTVMもNコネクター。(現代はBNCだが)

3つ上の先輩のM氏も同僚のS氏も テストループで時折ラジオ調整しているといまも聞く。

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「テストループを所有し使っているか?」 or 「持っていない」が、修理業務経験者と素人との違いだろう。

現在の入手方法は、年1回ていどみかけるYAHOO出品をgetするしかない。

見様見真似でラジオ修理を始めるのは当人の勝手だが、修理業務経験者なら半導体ラジオで1万台程度は軽く修理しているので、修理経験の桁が大幅に違うだろう。(2桁?3桁?)これだけの台数を趣味では治せない。(趣味では総時間が不足。)

「プロとアマチュアとは決定的に違う。どこが違うか?」 。プロは数をこなしているので、仕事が安定している。

これとか これも参考になるだろう。追加でこれ

ラジオ修理業務では、「標準信号発生器+テストループ」はmust。

②不幸にして「標準信号発生器+テストループ」でない場合にはJISC6102-2に準拠のこと。

JIS C6102-2によると

「標準無線周波入力信号は,適切な擬似アンテナ回路網を介して受信機のアンテナ端子に印加するか(第1部の表 III 及び図 参照),又は標準磁界発生器で信号を受信機の磁気アンテナに誘起させることによって印加する。」と定められている。

1部記載の擬似アンテナ回路網を見ると開放線の長さが、5m と10mでは 擬似アンテナが異なる。また受信周波数帯によって 回路定数も違う。 磁気アンテナのラジオだとテストループで調整するので擬似アンテナ回路網の組みなおしは不要だ。

「長さ5m程度の室内開放線アンテナのための100kHzから1.7MHzまでの周波数範囲の擬似アンテナ回路」では図示のようにCは無い。この場合はCが存在するとJISから離れた「自己流の好き勝手な調整方法」になってしまうので注意。

この「好き勝手な調整を行なう」のは知識不足に加えて民度も低い証になるので、ご注意されたし。

JISはここから読める。

開放線アンテナのない「市販ラジオ」では、標準磁界発生器で信号を受信機の磁気アンテナに誘起させることになる。 このためにテストループは必須であり、プロエンジニアはそれを使っている。受信機の磁気アンテナに誘起させることがポイント。

yahooで「ラジオ調整します」のようなものが出品されているが、それがJISにどのくらい準拠しているのは知りえない。プロエンジニアがJISを知らぬとは考えにくい。自称「プロ」の可能性が非常に高い。

③おまけに、松下電器からFMラジオキットが販売されていた写真。

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ラジオ工作派なら、手に入れてみたいものだ。⇒半年後だが手に入れることができた

2017年6月5日 追記

雑誌で、春日二郎OMが「模擬回路の さらなるダミー回路」に言及されていた。

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2017年11月11日追記

ここで取上げたように磁気アンテナ(バーアンテナ)のラジオ調整にはテストループがMUSTだ。日本工業規格がそう定めている。半導体ラジオ・チューナーには必須だ。

テストループは90年代には製造されていたかどうかも妖しい。 オイラのは1970年代後半の製造品。

目黒も松下も大松も標準信号発生器用テストループの製造は2000年には終了していた。販売在庫品も底をついた。現行流通品はゼロ状態だった。

さて、そのテストループが数十年振りに製造された。 祐徳電子さんから販売開始された。

自称「ラジオのプロ修理技術者」もこれが入手できるとホっとするだろう。プロエンジニアは会社の業務でラジオ調整(JIS)について教育され知識として身につけている。しかし、プロの修理業務経験のない方は、好き勝手に非JISな方法でラジオ調整する。 JISに非準拠ゆえに、自称「ラジオのプロ修理技術者」と呼ばれる。

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◇箱を開けた

BNCケーブルも付属していた。

「パイプベンダーの曲げ型をよく見つけたなあ!!」と驚く。昨今、このような小さい直径の金型は市場にないと想うがどこで見つけてきたのか?

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◇支柱は「円筒研磨加工後、ハードクロムメッキ処理」と加工プロ仕上げ。日本の会社よりメッキ処理が上手い、こりゃ驚いた。インローに拘って丸研してある。

通常は「ミガキ棒のままニッケルメッキ」が加工費としては安価。

下の写真のように、ハードクロムメッキ処理は国内では2000円以上の鍍金費用になる。

機械設計屋のオイラからみて「贅を尽くした」と想える。

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◇スタンドベースは「電着カチオン塗装」。

「ここまで手間掛けるの?」が率直な感想。 今の時代なら黒染めで安価に済ませて終了だろう。

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◇さて電波を飛ばしてみる。

正常、受信中。

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◇ HF仕様だが、2mまでは信号を入れて確認してある。

 

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6m,2mでバーアンテナを使うかどうか?

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祐徳電子の社長さんは、松下電器の元エンジニア。 ラジオ系のエンジニアだ。 それゆえに良く判っている。

よく現代に復刻(復活)させたものだと感動し、感謝します。

復活の切っ掛けは、「数人の自称ラジオのプロ修理者」がテストループの必要なことをオイラのblogで知って、祐徳さんに、中古品/新品の捜索依頼を掛けたことがが起因。テストループの内部構造と材質はオイラからも情報提供は行なった。

ある意味で、自称「ラジオのプロ修理技術者」に感謝すべきだね。

機械設計屋が作るともっと手間を省いた安直なものになるだろう。

入手希望者は、祐徳さんに問い合わせのこと。

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MWでのトラッキングについてはここに列記済み

AM transmitter ,using mc1496.
YouTube: AM transmitter ,using mc1496.

ロクタル管自作ラジオで youtubeを聴く
YouTube: ロクタル管自作ラジオで youtubeを聴く

周波数カウンタ付 自作6球式真空管ラジオ
YouTube: 周波数カウンタ付 自作6球式真空管ラジオ

IFT調整用の455kHz電波発振器。
YouTube: IFT調整用の455kHz電波発振器。

スマホでラジオauxへ入れる
YouTube: スマホでラジオauxへ入れる

2016年9月24日 (土)

同調回路のQ プレート検波

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前記のように、IFTのQが下がる表図を出した。「検波管をどう結線するか」が重要なことに気ついただろうか?

★プレート検波

プレート検波では、同調回路(IFT)のQを低下させることがない。

とあるがさて??

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web上でプレート検波について調べると、音に関しての記事はあるが、Qについて触れたものは今の処発見できていない。 WEBで得られる知識情報はその程度。以前からオイラは古書を読むことを薦めている。

この回路を実験したことはないが動作点をb周辺にするらしい。 もっと+よりでもよいはず。

「曲線のどこを使うか?」っては、「曲線がどうなっているのか?」を知っているのが前提。

つまり実測し曲線作画して決定するのが、正しい。

なぜなら、data sheet によると±10%範囲に納まるものを出荷している。この当りの情報はもっと詳しく英文date sheet に載っているので、vaccum tube userにはよく知られている。

「spec上限の110%」 vs  「spec下限 90%」では 1.22倍違う。used 品ゆえに劣化具合もこの数字に上乗せされると、実測しかないね。webを眺めていると audio系vaccum tube userは実測して使う方が多いね。当たり前のことだね。

そこまで手間隙を掛ける必要がある。

同調回路のQ

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昭和25年発行の雑誌から、、。 著作権は没後50年有効なので、さらっと。往時70歳ならば50年は経過している可能性はあるが、70歳で出筆は考えにくい。all copyだと法的には100%アウト。

著作権をneglectしていると思えるsiteもあるが、合法性の証左が求められる。

①同調回路のQ

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②IFTに2極管検波が接続されて、Qが低下。

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標準的な5球スーパ(6Z-DH3Aなど)で「IFTコイル⇒検波管」の場合。

IFTではQを高める工夫をしているのに、それを下げてしまうのはかなりもったいないね。

「IFTコイル⇒C(結合コンデンサー)⇒検波管」だと上図とは違ってくる。

まず、古書を読むことをお薦めする。WEBで知識収集でなく必ず本を読むこと。

O-V-1回路。

2016年9月17日 (土)

ガラスの6SK7。 (6SK7-GT)

さて少し考えてみよう。

 6SK7-GTの1番ピンの接地の必要性は、動作点に依存する。 至って軽い動作なら浮いていても支障はない。しかるに「mustで接地」ではない。実際に電子が飛びかうエリアは格子形状の金属で覆われてはいるが、目視で確認できるようにそれは接地はされてはいない。フローティング状態でどの程度の遮蔽効果があるかは、田舎者のオイラにはわからん。

教科書的思考しか出来ないタイプには、理解できない分野になるかも知れんな。

DATA SHEETによれば、6SK7のno,1ピンはshell。 6SK7-GT/Gの場合はbase sleeveに結線されている。

6SK7-GTではno,1ピンは管内結線されておらずbase sleeveに管外結線されている。base sleeveは英語を学んだお方ならベーススリーブと楽に読めるはず。先達への敬意も含めて「ベーススリーブ」と正しく呼称することが後人の取るべき道である。間違った呼称するのは勝手だが、日本語まで亡ぼしては駄目だ。

マツダの日本語データシートによれば、base sleeveはベーススリーブの日本語になっている。やはりメーカーのエンジニアは正しく呼称している。「ベーススリーブ」以外の名をつけているとすれば明確に歴史に反する。

ghost in the shellはオイラも好きな映像だ。shellはそういう意味だ。

 6D6を銀紙で包んで実験すれば遮蔽具合の傾向はぼんやりと判るとは想う。

どなたかの実験挑戦を希望する。

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ST管の6Z-DH3Aの「ヒーター・ピンはどちらの方をアースすべきか?」が
先達によって書籍化されていますので、ご一読をお薦めします。

「球から出るハムの対策」⇒

http://fomalhautpsa.sakura.ne.jp/Radio/Other/6ZDH3A.pdf

2016年8月 3日 (水)

真空管ラジオのパワートランスの温度(発熱、放熱)

パワートランスの表面温度が掲示板で話題になっていたので、加筆しこのblogでもUPしました。

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真空管ラジオや無線機では、パワートランスを通電しますとやや暖まってきます。

①「発熱と放熱のバランス」が取れた温度で安定した温度になります。部屋の片隅や背直面に壁では通気性が劣るので、放熱は苦しくなります。(熱が篭る)

夏と冬ではあからさまに表面温度が違うので、夏のこの時期は空気が上手に流れて自然空冷しやすいような処に置いてあげないと熱が篭るので注意ですね。


②「パワートランス使用時はどの程度の温度までokなのか?」は、絶縁物ごとに違いますのでご理解ください。豊澄のPDFに絶縁物ごとの使用上限温度が明記されています。富士電機でも同じでしたのでJISで定めがあると想います
http://www.toyozumi.co.jp/notice/notice.pdf

サーボモーターなど巻き線物には保護用に70℃のバイメタルで温度過昇時には通電断する回路を入れてますので、余裕をみて60℃を判断基準にすれば安心だろうと想います

通気性がまずくない環境で、「目安としての60℃」を超えるならパワートランスのレアショート、供給容量不足や各部所配線間違いなどの要因がないかを疑うことになってきます。

温水器でも60℃の湯は出せるので、熱いですが触って感覚を確かめることもありです。

③もしも、とても気になるようなら坂口電熱の「サーモスタッド」を貼り付けて温度過昇時の保護回路にしてください。
http://sakaguchi-dennetsu.co.jp/lineup/ondo/thermostat/bimetal_ip105a.html

保護回路ですので、当然A接点、B接点があります。オイラのblogに来られる方は意味がわかると想います。

坂口の先代社長には特注品で幾度も御世話になりました。御礼申し上げます。仕事柄、具合良い量産品がない分野での設計がオイラの本業。


④発熱量が多くてパワートランスを疑うのであれば、UZ-42を6Z-P1に差し換えて様子をみます。(ヒーター消費の小さい球に差し換えて確認)

+Bの容量不足ならばVRを上げても音量が追従してこないので判り易いですが、ヒーター系は定格の小さい球に差し替えて発熱具合を確認することが多いです。

⑤パワートランス以外の熱発生では
1)平滑回路の抵抗のワット数を上げて発熱を抑える。

平滑回路の抵抗では、2W 2KΩよりも「2W 1KΩ+2W 1KΩ」或いは「並列で2KΩにする」の方が表面積が多く放熱性があがりますので、発熱に対しての工夫のひとつです。オイラも時々採用しています。発熱面とハム音から平滑回路では「低抵抗多段式」を推奨します。


2)AF段のUZ-42(6Z-P1)の動作を軽くして+Bの消費電流を抑える。メーカー製真空管ラジオではAF2段目の6Z-P1や6AQ5の動作点が浅目のようです。もっと深くてOKのように想います。オイラは-8V~-12Vになるようにしています。

 これはVRを上げていった折に「AF段の1段目、或いは2段目どちらで最初に歪ませるか?」と音に対しての設計思想も入ってきます。VRを上げて聴きくらべて、自分でどちらかを選びます。

 余談ですがトランスレスでは30A5(35C5)の動作点は浅すぎるので、必ず手を加えています。(データシートから推奨動作点を読み取れるチカラを皆様お持ちだろうと想います)

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2016年6月26日 (日)

ラジオ工作の技術 考

京都の「菓子木型」途絶 伝統産業の職人で初

と指定しただけでゼニを出ししぶって職人が皆無になってしまった。 口先で指定するだけなら子供でも充分に出来る。大人の為せる業務とは全く思えない。

さて途絶えた技術は、復興できない。途絶えた術に近いものは出来るだろうが、、、。

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ラジオ工作の技術も、古書頼りになると文字だけ一人歩きしてしまう。 「再生式ラジオでの最良な再生検波状態は、発振の一歩手前」などど科学的事象と異なる文字列が優位に為る様では困る。 実際には、軽微な発振状態で再生検波は行なわれる。お手持ちの周波数カウンターで測れば済むことだが、こんな手間隙を惜しんで文字列に頼るとしくじる。


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①再生式ラジオでは、 軽微な発振状態で再生検波が行なわれる。

 概ね再生によるゲイン増はmax20dB.

②真空管のヒーターピンは接地ピンでハム音の大小差がある。

 6AT6だとPIN 4を接地する。 6AV6は検波動作させる場合は△ピン、アンプ動作だけの場合は△△ピンと異なるので注意。

 6Z-DH3Aは △ピンを接地する。

 調べればWEB上に情報があるので、手間隙を惜しまないこと。

③IF球のG3は接地する。Kへは結線しない方が色々とよい結果をもたらす。

④6BE6,6SA7,6CW5のOSCコイルは同じにならない。タップ点が微妙に異なるので、短波では6SA7用或いは6WC5用と準備すること。BC帯では気にせずともまあ使える。

 自分でOSCコイルを巻けばすぐにタップ点が異なるのに気つけるので、手巻きを推奨する。

⑤HEPTODE管は+B 200V程度で使うこと。230Vも掛けるとノイズが増えSNが下がる。

他のknowhowは過去にup済み

上記はオイラのラジオ製作の経験に基くものなので、「文字による知識しか知らない」方は是非ご自分のチカラで確認してください。それが技能UPになる。

2016年6月19日 (日)

昭和25年の O-V-1 回路 

single tube radio :reflex and genny using 6KE8.           :RK-194
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プリント基板でつくる「レフレックス+再生」の単球ラジオ。 1-v-2とでも表記しますか? 。

Ans01

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「再生検波時は発振していない」と誤って学習されている方が多いが

再生式はいぶりっどラジオ 1-V-2  デジタル表示
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動画のように 再生受信時には周波数カウンターで読み取れる程度の発振強度がある。これyoutube  japan上では、「再生動作を公開した分野では初めて」である。 これ以降 模倣者が出現しいまに至る。

著作権上 好ましくないがサラっと上げておく。(世界水準は70年に移行しつつあるが、日本では反対する側の力が強い)。個人著書は没後50年まで著作権期間。

①古典的な回路だが参考までに、どうぞ。

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回路DのVR可変で雑音は発生していない。カーボンの塗りが悪い時代ならザラついただろうが、現在は中国製VRをつかっても雑音はない。 ただし、VR絞りきると無カーボン面まで舌片が廻るので、そのポジションではザリ音がする。(高いがCOSMOS製をお薦めするが、400円程度のものは閉時にガリガリとなる。 cosmosと同じ外観品が中国産で見つかる。 無ガリガリの型式品は1万円程度している)

この本にも再生によるゲイン増は上限20dB(10倍)との記述があり、これはオイラの基礎実験と整合する。 忠実度からすればゲイン増10dBで設計するともある。

バリミュー管6BA6の増幅度が実測15~18dB程度ゆえに、「再生検波」VS「高周波1段+2極管検波」では互角になるはずだが、バンド上限では浮遊Cの影響で「高周波1段+2極管検波」の感度低下が目立つ。 

②検波負荷について。

「抵抗負荷 VS チョーク負荷」の利得の差が判る。電圧比なのでデシベル換算では16dBになる。これが大きいか小さいかはお分かりになると想う。

1990年以降の 日本では抵抗負荷が主流だ。理由としては入手しやすさ。抵抗負荷だとゲインが足らないのでもう1球追加する必要が生じる。

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チョーク負荷(段間トランス負荷)では、電源トランスからの磁束の漏れの影響を受けないように配置することは至極当たり前だが、実装が下手で抵抗負荷に逃げるならば、出来るまでTRYしないと上達はない。

オイラのような寸法関係だと動画のように影響を受けていない。オイラの1-V-2も段間トランスを採用しているから田舎でも聴こえる。抵抗負荷ならSPからは雑音しか聴こえない。150KΩ負荷⇒段間トランスで40dBほどUPしている

③往時の回路

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6C6のg1 100pFは47pFだと高域が伸びる。このCRの設計方法はNHKの本に記述がある

学習したい方は雑誌等を手に入れることをお薦めする。

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真空管ラジオの音は 検波管にかなり依拠している。 

ポピュラーな6AV6は, 「カソードバイアス」と「ゼロバイアス」では音色が違う。この違いを聞き分けられるようになってから音について語るべきだろう。ゼロバイアスは1934年に回路公開されておる。 エレキギーターアンプメーカーが 音が歪むことに注目して、「グリッドリークバイアス」と標したのが1937年。 つまり「ゼロバイアスでは音が歪む」のがメリットである。

6H6,6SQ7,6AQ7,6AL5,6AV6,6Z-DH3A,EBF80,6CR6の音を一通り聴いてから検波管の音について語っても遅くはない。

トライアンプの「AF10はグリッドリーク検波だ」と付け加えておく。

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★おまけに基礎知識をひとつ。

JIS C6102-2によると

「標準無線周波入力信号は,適切な擬似アンテナ回路網を介して受信機のアンテナ端子に印加するか(第1部の表 III 及び図 参照),又は標準磁界発生器で信号を受信機の磁気アンテナに誘起させることによって印加する。」と定められている。

1部記載の擬似アンテナ回路網を見ると開放線の長さが、5m と10mでは 擬似アンテナが異なる。また受信周波数帯によって 回路定数も違う。 磁気アンテナのラジオだとテストループで調整するので擬似アンテナ回路網の組みなおしは不要だ。

「長さ5m程度の室内開放線アンテナのための100kHzから1.7MHzまでの周波数範囲の擬似アンテナ回路」では図示のようにCは無い。この場合はCが存在するとJISから離れた「勝手な調整方法」になってしまうので注意。

JISはここから読める。

当然、JISに準拠して調整されていますよね。

オイラは磁気アンテナで真空管ラジオを製作している。それだけのことだ。

★ブーン音が聴こえるラジオがどうも近年流行のようだが、MY自作ST管ラジオでのブーン音を上げておく。残留ノイズが0.7mVの音になる。

真空管ラジオのブーン音はどこまで小さくなるか?
YouTube: 真空管ラジオのブーン音はどこまで小さくなるか?

IF2段でこのブーン音。つまり標準5球スーパーでもこの半分程度のハム音が普通だ。本機より聴こえたら、そりゃ下手な仕事だ。

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trio製のbcl機をワンポイントアース化した例

Lafayette Explor-Air Mark V Receiver :VR絞るとハム音聞こえないんです。
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  自作ラジオのハム音

真空管ラジオ: 受信確認  VR閉時のハム音??
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