Powered by Six Apart

1-V-2 高一再生式グリッド・リーク検波 ST管3球ラジオ Feed

2016年6月 2日 (木)

真空管再生式ラジオを作ってみよう。 ①シャーシ加工

MWのサテライトアンテナからオイラの住まいまで直線で35Km.サテライト局は1kWだ。

加えて建物が鉄筋コンクリートなので、ラジオ放送はかなり聴き難い。実際にメーカー製のFM/AMチューナーでは中波放送は全く聴こえない。

Imgcf707e3azik5zj

そうこのA7を持っているが、何も聴こえて来ないぜ。MWが聴こえない環境には些かまいっている。CDラジカセもラジオは聴こえない。

************************

真空管再生式ラジオを作ってみよう。

過去にミニチュア管の再生式グリッド検波ラジオは1台自作した。今回は実績のあるミニチュア管でなくST管でまとめてみたい。

①AM放送の検波方法には幾つかの種類がある。

古くは鉱石式になる。 真空管を使ったものでは「グリッド・リーク検波」「プレート検波」の回路をよく見かける。もちろん2極管検波もある。「グリッド・リーク検波」はグリッド検波と略して呼称することが多い。

古書には他の検波方法も紹介されているので、学ぶことをお薦めする。もちろん「教えて君」にとっては難しい漢字が並んでいる。

②グリッド・リーク検波の増幅度は、古書によれば 6J5で6dB程度と低周波増幅動作(抵抗負荷)させた場合よりも少ない。 オイラは式が誤っているんじゃないか?とも想うが印刷物なので正しい計算なんだろう。

③ラジオでは、検波負荷によって耳が異なってくる。 「抵抗負荷」 VS 「段間トランス(低周波)」だとVTVM読みで2レンジほど「段間トランス」の方がよく聴こえてくる。 実験記事参照(これは0.9球分に相当するのでかなり効く)

 段間トランスの音域特性の支配性が強くなるので、ならべく平坦特性のものを探すのがポイントだ。

 インダクター負荷だと電源トランスからの漏れを拾ってブーン音しか聴こえないラジオも簡単に出来上がるので、部品配置には少しばかり注意したほうが良い。

「検波しきれないRF成分の除去」も同時に出来るので「段間トランス負荷」はかなり具合良い。

数式によると2極管の検波能率は90%程度。内部抵抗の少ない双二極管の方が効率よい。ゆえに6H6 >6SQ7になる。これは経験上 6AV6(6SQ7)を使うと「検波しきれないIF成分」の戻り対策が必要になることと合致する。 オイラの感じたことが数式でも裏つけされている。検波効率の良い2極管ですら10%程度はRF(IF)が通過してくるので、検波効率の劣る6AV6(6SQ7,6Z-DH3A)などをそのままAF部で40~50dB増幅すると回り込んで苦労する。

1N60のようなダイオード検波では、6AV6よりもさらに「検波しきれないIF成分」がSP端にでてきて真空管検波よりも苦労する。  余談だが音色は専用検波管が圧倒的良い。カソード部を持つ6AQ7も音が良い。つまりカソード部共用球だと音が劣ることが聴感上わかる。

この検波しきれないIF成分(RF成分)に言及した「近年の製作記事」はweb上ではさほどhitしない。おそらくは「①造りました。②鳴りました。③完了です」と深い考察をしないからだろうと推測する。また古書での記述量は多くない。

④再生式でのゲイン増は、ここに実験結果がある。

★②+④が真空管再生式ラジオでの「RF部+検波部」の利得になる。

部品

★シャーシはリードのS-5にした。 ST管スーパーで採用しているサイズなので余裕が多い。インダクタンス負荷なので電源トランスとは離した。 従来は5cmも離れればokな事を経験している。今回は10cm離した。

腹の中に納めても良いが外観上は淋しくなるので、シャーシ上面に配置した。

007

出力トランスは、t-600。。過去80個ほど使っているが妙なところにピークがある。まあ実測すれば判る。

段間トランスは札幌のラジオ少年から購入。 INT-1.

並4コイルも札幌のラジオ少年から購入。

バリコンは手持ち品。

完成イメージとしては、従来の自作5球スーパーの並4版。

真空管ラジオ工作のノウハウはここにUPしてある。

真空管

再生式ラジオにバリミュー管を用いるとスムーズに再生が掛かることは古い書籍で述べられている。

グリッド・リーク検波の球を6D6 或いは6C6にするかは好みで良いと想う。

1st AFは6Z-DH3A。今回は2極部を使わないので接地すべきヒーターピンが5球スーパーとは違っていたような、同じだったような、、、。 確認しておこう。 「2極部を使う」或いは「使わない」で接地ヒーターピンが異なってくる「2極+3極複合管」もあるので、必ずよく確認をする。ST管ラジオで一元的にピンナンバー6を接地するのは、古書を読んだことのないお方だろう。

2nd AFは 6Z-P1。

以上の3球構成。 

続きます。

2号機製作記事

3号機製作記事

**************************************

「再生式グリッド検波」 と 「レフレックスラジオ」では、どちらが感度よいのか? を実験済みだ。

2016年6月 4日 (土)

真空管再生式ラジオを作ってみよう。 ②平滑回路

 

3_580_801

***************************

①シャーシ加工の続きです。

021

3球なので余裕多々。

022

平滑回路は低い抵抗値の3段。10段程度まで実験したがラジオは3段で充分。 SP端での残留ノイズは0.5mV~1mVに収まる。抵抗値は330Ωを3個。電解コンデンサーは4.7μFに33μFを3個。 

半導体式リップルフィルターはツェナーを使っているのでラジオの雑音源になる傾向が高い。(ホワイトノイズ発生器のノイズ源は半導体を使う).リップルフィルターはさほどリップル除去しないことが実験で確認されている。CR式だとTR式リップルフィルターより一桁以上リップルが小さくなる。

基本実験は2011~2012にそこそこ行なっているので、興味があれば往時の記事を参照。

023

外部入力をつけた。AUXはオックスと読むこと。外人さんお発音のようにオックス。

「音源から6Z-P1を鳴らして、聞き飽きたら再生式ラジオを聴く」コンセプト。

続きます。

真空管再生式ラジオを作ってみよう。 ③SG電圧で再生具合のコントロール

Ae4877e5

20120728_komurotetuya_25300x300

****************************

②平滑回路の続きです

 この電源トランスBT-2Vでいままで5~6球ラジオを作ってきた。その時は+Bは200~190V位だったが、今回は3球なので通常の半分の電力で済む。結果+Bは220Vになっていた。

★さて部品を実装したので通電した。SGからの信号も受信できた。

6D6のSG電圧コントロールで再生発振具合を変化させる。12V~21Vの可変範囲にした。16Vから17Vで再生が掛かる。再生発振点からSG電圧を低い側戻しても発振継続するのでヒステリアス具合が体験できる。概ね0.3Vほどの範囲でヒステリアスな応答がある。(後述のRF部をつけたらヒステリアスぽいのが消えた)

028

受信状況はNHKがRS33で聴こえる。声の主が男女どちらかは判る程度。やはり再生式なりの感度だと想った。

★高周波増幅段を2SC1815GRで組んだ。

+Bを抵抗分圧で確保しようとしたが、6D6のSG電圧の可変範囲へ影響がでて 具合よい値が取れなかった(2時間粘ったが諦めた)

026

高周波増幅用バリコンはポリバリコン。プリセクタ-式にした。プリセクター式のメリットは混信から逃げ易いことと、再生具合をゆるやかに変化させれることだ。 

RF                   2SC1815(回路はJH4ABZ氏のものを模倣。TNX TO JH4ABZ)

グリッド・リーク検波     6D6

1st AF        6Z-DH3A

2nd AF       6Z-P1

所謂 1-V-2になった。

ループアンテナで補助させて聴いてみた。


YouTube: ST管+TRのハイブリッドな 「1-V-2」  2

 


YouTube: ST管+TRのハイブリッドな 「1-V-2」

再生式のピー音も聴こえる。VRでの電圧変化はこの位でよいようだ。530kHzも1600kHzも同じ程度の目盛り(6くらい)で再生がかかる。VRMAXだと目盛りは8になるので、VRセンターからやや入ったところで再生が掛かっている。同調をしっかりとるとスーパーで聞く音と変らない音で聴こえる。

再生式もここまで鳴ればよいだろう。

★VRを絞ってのSP端でのVTVM値。

1mVレンジで読むと0.3mV。 ラジオにしては上出来だろう。

高周波増幅(中間周波数増幅)が多数あるラジオとの比較では、値は小さい。スーパーラジオではコールド側から信号が廻ってノイズレベルを引き上げているが、この再生式はIF増幅段がないのでそれがほぼ無い。

027

高周波増幅段のバーアンテンナ調整が残っている。

★AUXからの信号も正常にOUTする。

029

続きます。

*****************************

2016年6月 5日 (日)

真空管再生式ラジオを作ってみよう。 ④高一部の同調具合で再生を調整する

********************************

続きです。

①バーアンテナコイルの2次側(トランジスタ側)は1次側の15%前後が多いので、そうなるように巻きなおす。(NPOラジオ少年のバーアンテナ)

030

②周波数表示に悩むので、とりあえずノイズが発生しないLED式表示器(JH4ABZ氏作成)をつけた。

031

032

音声信号も含めて帰還発振しているので、表示がちらつく。864kHzを受信中ではある。周波数カウンター系で計測・表示させるには100kHzくらいからのハイパスフィルターが必要ぽい。しかしハイパスフィルターをつけると表示がもっとちがってきた。 従来のLCD表示器はOFF SETゼロの動作はしないが、-455で安定して表示する。

③バーアンテナの長さによる感度差を確認する。

まずは90mm。

033

 

035

 続いて140mm.

036

034

概ね10dBほど出力が増えている。

バー長が伸びたのでインダクタンスも増える。同じ同調点にするにはコイル巻数を減らしてインダクタクンスを減らすことが必要。 巻き数を減らすと誘起電圧が減るので感度も下がってしまう。周波数合わせのために解くと感度が下がるのでややこしくなる。バリコン容量を減らすと可変レシオが減って新たに苦しいことが発生する。 ラジオはアナログなのでこういう苦しい点が発生する。

高一部の同調ぐあいで再生具合をコントロールしているので、上のバーアンテナ2パターンで聞きくらべしたが、90mm長のほうがスムーズに再生調整できた。

⑤高一部の同調具合で再生を調整する動画。一番右がポリバリコンのツマミ。

ポリバリコンツマミを回すとピー音が聴こえるので、再生具合が変化しているのが判る。


YouTube: ST管+TRのハイブリッドな 「1-V-2」  高一部で再生調整

高一部で再生具合を調整すると動画のようにかなりスムーズな再生ができる。この1:3低周波トランスも癖の無い音で聴こえてくる。

6d6のsg電圧はmax20Vになるように分圧してつくることが重要。

高周波増幅させるので相が360°廻るとしっかり発振する。ゆえに部品レイアウトには注意。段間トランスもこれだけ離すと電源トランスからの漏れを引き込まない。(経験上5cm離れればok)

037

038

1-V-2ならばオイラの環境でもMWはしっかりと聴こえ、音も楽しむことができた。IFTなしゆえに音色には伸びがある。ガサ音ぽい6Z-P1でも 軽音楽を楽しめた。

スーパーヘテロダイン工作に飽きたら、このような1-V-2をお薦めする。

この続きは、再生式ラジオでデジタル表示させた

再生式ラジオでデジタル表示させれないと信じているお方はまだ製作経験が不足している。

*******************************

以上、通算186作目。

040

 

再生が掛からないSG電圧でも6D6は動作しているので、中電界・強電界では再生なしのグリッド検波でラジオ放送が聴こえると想う。

6d6のグリット抵抗とCの算出方法はNHK発行のラジオ技術教科書に載っている。一読することをお薦めする。

「高一+ゲルマダイオード検波」だとバンド上限に向かって感度が落ちていく。(理由はNHK の本に記述あり).  それに比べて、この1-V-2の感度低下は、はげしくない。1-V-2はテスターだけでつくれるし、感度もまずまず入門用にお勧めできるだろう。

2016年6月 7日 (火)

真空管再生式ラジオを作ってみよう。⑤デジタル表示化

************************

④の続きで、本ラジオの最終章です。

・まずバリコンプーリをつけた。

・LED式デジタル表示器を載せた。 このデジタル表示器は先般の実験のようにノイズ源にはならない貴重なタイプだ。  実験 

動画のように再生式でも表示する。 再生が起きていないときはそれなりの表示だ。SG電圧を可変するとデジタル表示の数字が変るので わずか1kHzほどはSG電圧で周波数がシフトして行くことを体験できる。 

SG電圧を変えると、それに伴い真空管内部Cが変化することはスーパーラジオ調整時に経験しているはず。(過去記事に幾度もUP済み)

もしも体験していないなら自作ラジオの製作経験が少なすぎる。

 


YouTube: はいぶりっどラジオ 1-V-2 デジタル表示

NHK第一は540kHzで松本市から電波が飛んでくる。 表示のズレも1kHzもない。(再生式だよ)

このLED式表示器の製作者JH4ABZ氏に感謝申し上げる。再生の掛かり具合で表示がゼロ~受信周波数を表示する.

再生式真空管ラジオにLED式表示器を載せたのは、オイラが初めて???

オイラはお馬鹿だから、良い子は真似をしない方がよいかも知れない。ともあれIFTなしのAM放送の音が良いことに驚きを感じた。34年前にR-390の音を聴いた衝撃に近い。

配線間違えさえなければ、必ず聴こえてテスターだけで作れるこの1-V-2は入門用にお薦めだろう。

042

043

この表示器をつけるとデジタル表示できる他に、メリットが1点ある。 それは自作すれば判る。そのメリットの恩恵を受けるのは自作派だけだ。

原理を知らないお方は、LED表示して当たり前だと想っているらしい。本稿は製作オタク向けの記事でした。 

******************************

ここで使ったLEDダイナミック点灯式表示器(pic式)の情報はここにある

新基板にて配布中

真空管ラジオ工作の入門には

***********************************

日本、 著作権の期間は死後50年のようなので、ラジオ全盛期の記事を、著者の同意を得ずにそのままUPするのは法的にはNGだろう。50年経過しているかな? 共同著作物の場合もある。 世界標準としては70年だね。

販売元が権利を100%持っているわけではないうえに無名だからとupするのはout.それでもUPしているsiteがかなり多数あるのは、明治32年までの「著作権を認めない」時代のような思考なのか?? 作家では無断転用で謝罪することも10年に一度くらいは聴くね。

独自性がもとめられる業界でもコピーとかパクリが日本でも蔓延しているようで、「佐野る」ことはだめだね。かの佐野氏はusaに居るらしいが、、。

昭和25年発行本を読んでいると 学ことが多い。 ??と想うこともある。

①「真空管ラジオ工作の入門には何を薦める?」と問われれば、どう答えよう、、。

配線ミスなく作れば鳴るのは、スーパーラジオだ。調整にSG等測定器が求められる。

再生式単球は電波の強い処では鳴るが、オイラの環境では放送は聴こえない。1-V-2にして放送を楽しめた。製作時の測定器としてはテスターでSG電圧を測るだけだ。

①の答えは、測定器持っているならスーパー。 テスターしかないなら1-V-2だろう。

製作オタク向けには再生式ラジオのデジタル表示化をお薦めする。

**************************************

6SQ7と6H6では音色の違いがあるように検波管であからさまに音が違う。

先ずは、ご自分の好みの音色を出してくれる検波管を見つけることが、「ラジオの音色」を語る第一歩だと想う。

2016年6月14日 (火)

グリッド・リーク再生検波 考

民主党政権時代に最低賃金を1000円に上げようとしたが、それを潰したのは自民党様です。覚えておいででしょう。 色々な幹部の方が、1000円賃金を批判してましたね。もし忘れているなら痴呆症を疑ったほうが御体の為です。

現政権は、さて批判したのにも係らず最低賃金を1000円したいらしいですね。まあ一貫性がないがな。

******************************

検索エンジンで「グリッド・リーク検波」を調べると 上位にオイラの記事が来て、とてもビックリしている。 枯れた技術なので、大方の「真空管ラジオの本」には説明文が載っている。

そのような情報は、①先ずは、本を手に入れて読む。②そして自分の手で造って確認する。③そして真偽を検討すればよい。

再生式ラジオは受信中にデジタル表示できる。そりゃ当然のことだ。


YouTube: はいぶりっどラジオ 1-V-2 デジタル表示

この1-V-2の製作記事はこれ

再生式ラジオの再生状態をLEDカウンターから見ると、

強く発振していると 表示する。

弱く発振していると数字がちららちしている。 だが音声がまともに聞こえるのでこれが再生状態だ。(カウンターで検出できる程度の発振強度状態だ)

①「バリコン ⇔グリッド抵抗」にオシロプローブをあてた。


YouTube: バリコン ⇔グリッドにオシロプローブ

SG電圧の増減でオシロの波形が大小する。VRを絞ると横線状態になる。SG電圧で発振強度がコントロールできることを示している。発振振幅も安定している。自動制御が効かない発振ならば暴走状態になるが、アンダーコントールできる。

波形はよく見かける波形。

②LED式表示器への 信号引出し点での波形。


YouTube: 再生ラジオの「表示器への信号取り出し点」波形

グリッド側で引き出すよりは弱い。JH4ABZ式LED表示器はこのレベル程度入力でも計測するので優れものだと想う。 

グリッド側で取り出すとLC共振回路にお邪魔な負荷が吊り下がり、Qが下がるのでお薦めはしない。

③ベストな再生状態を探る。SP端にオシロを接続し受信音を波形で計測。


YouTube: ベストな再生点

波形を見ると判るように、ベストな点がある。音でも聞き分けできる。この時カウンターは信号を拾っているのでラジオは発振状態ではある。

オイラが持っている本には、ピー音、ボー音など差分によるビート音が聴こえる状態を帰還発振。支障なく音が聴こえる状態を再生状態と区別したニュアンスで記述がある。

カウンターが信号を受けているのは事実であり、数字表示しながら放送が聞こえるよう調整できるのも事実だ。オシロ波形からは多くのことを学べる。

上手に再生できている時は残念ながら発振している。(動画のように周波数カウンターが反応している)。

高一部の同調バリコンを回すと信号が強弱するので、入力に応じて再生されていることも判る。

④もう少し触ってみた。


YouTube: 6D6再生ラジオで実験

強い発振になってしまうと放送波がなくてもoscする。(当り前ですね)

まとめ

軽微な発振状態でラジオ受信できる。これを再生検波状態と呼ぶようだ。

強い発振状態では音声には為らない。強い発振になる前に「ベストな検波状態」がある。

発振強度はコントロールできる。これは普通の発振回路と同じ。

いわゆる「発振の一歩手前」ってのを今回は動画にUPできた。(ただしカウンターは反応しているので強い発振の手前と呼ぶのが良いと想う)。言葉だけ一人歩きしたようで、実際には軽微な発振状態が感度よい、取り分け強い発振の手前がgood.

「如何に軽微な発振をスムーズ化するか?」 これは結構 難しい。並3コイルの出来とバリコンの相性もある。 

グリッド抵抗とC値の設計方法はNHK発行の本に記述があるので一読をお勧めする。

再生式ラジオの理解が進みましたでしょうか?

再生時は軽微な発振状態だ へ続きます。

再生検波に相応しい球はバリミュー管だ。古書にも列記がある。特性を考えるとバリミューに帰結する。とりわけややお疲れで増幅度が少し下がった球のほうが、電圧に対するレスポンスがゆるやかなのか? いたって具合が良い。 再生動作のsg電圧はコイルの巻き数(比率?)に依存するので、様々な製作記は参考情報として眺めるのが良い。

出品中の商品はこちら

2016年6月17日追記

オイラが部品購入で好んで使っている「マルツ」さんのWEB

懐かしのラジオでラジオの基本をおさらい 第1回」記事中の説明文が

「再生式では発振(ピーー音)寸前で再生バリコンを調整し、この時が最大感度です」とあるが実際には再生時は軽微な発振状態なので、訂正していただくようお願い申し上げた。 広報性の強い販売商社さんゆえに正しいことを伝えていただきたい

さて、訂正されるか? そのままか?

自分で手持ちの再生式ラジオに周波数カウンターを当てればすぐに判ることなんだけどね。

どうも、訂正される気配はないようですね。

2016年6月16日 (木)

再生検波 考える。  再生時は軽微な発振状態だ.

*********************************

一昨日の「グリッド・リーク再生 考」にて基本的な事は記しておいた。

それにしても グリッド抵抗の算出方法に対してweb上での知見がほぼ無い。それだけ古典すぎて触手が動かないのかも知れないナ。

「再生式ラジオでは周波数カウンターを接続しても表示しない」とご質問をいただいたが、果たしてそうなのだろうか?

①写真を撮った。

063

40年前の周波数カウンターでも 充分に検出する。 検出点はバリコン端。

②では6d6のトップキャップで測ることにした。

064

支障なく計測できるが、お邪魔な負荷で周波数が20kcほどさがっている。

おもちゃの周波数カウンターなら測定が苦しいかも知れないが、メーカー製ならば楽に検出するレベルの発振強度を持っていることは一昨日の動画の通りだ。

2000円周波数カウンターでは感度不足でスーパーラジオの周波数も満足に測れなかったが、そいつでも測れるように深く結合させると発振強度分布が変ってくるので、技術的には本末転倒の方向になる。

オイラに問う前に、「己の技術水準を上げる」努力をしていただきたい。道具は普通に揃えた方がよい。最新鋭の必要はない。オイラのように40年前のシステムで足りると想う。

周波数安定度はメーカー製カウンターでみるかぎりヘテロダイン検波と同じだ。 安定度が悪いと想われているらしいが、その根拠がいまひとつオイラには判らん。構成部品に変ったものはない。実際に放送を聴くとヘテロダインよりも安定している。真空管ラジオの安定度は 熱に左右される。IF段ですら時系列で周波数の揺らぎが判る。

繰り返すが再生時は軽微な発振状態だ。一昨日の記事のようにそれはオシロでも見れる。周波数カウンターも作動して数字を表示する。再生ラジオ全盛期と今では言葉の概念が異なってきているようだが、「強い発振の直前で感度がgood」になる。

オイラは御馬鹿です。

昭和25年の 0-V-1回路へ続きます。

2016年6月19日 (日)

昭和25年の O-V-1 回路 

******************************

「再生検波時は発振していない」と誤って学習されている方が多いが


YouTube: 再生式はいぶりっどラジオ 1-V-2 デジタル表示

動画のように 再生受信時には周波数カウンターで読み取れる程度の発振強度がある。

著作権上 好ましくないがサラっと上げておく。(世界水準は70年に移行しつつあるが、日本では反対する側の力が強い)。個人著書は没後50年まで著作権期間。

①古典的な回路だが参考までに、どうぞ。

065_2

回路DのVR可変で雑音は発生していない。カーボンの塗りが悪い時代ならザラついただろうが、現在は中国製VRをつかっても雑音はない。 ただし、VR絞りきると無カーボン面まで舌片が廻るので、そのポジションではザリ音がする。(高いがCOSMOS製をお薦めする)

この本にも再生によるゲイン増は上限20dB(10倍)との記述があり、これはオイラの基礎実験と整合する。 忠実度からすればゲイン増10dBで設計するともある。

バリミュー管6BA6の増幅度が実測15~18dB程度ゆえに、「再生検波」VS「高周波1段+2極管検波」では互角になるはずだが、バンド上限では浮遊Cの影響で「高周波1段+2極管検波」の感度低下が目立つ。 

②検波負荷について。

「抵抗負荷 VS チョーク負荷」の利得の差が判る。電圧比なのでデシベル換算では16dBになる。これが大きいか小さいかはお分かりになると想う。

066

チョーク負荷(段間トランス負荷)では、電源トランスからの磁束の漏れの影響を受けないように配置することは至極当たり前だが、実装が下手で抵抗負荷に逃げるならば、出来るまでTRYしないと上達はない。

オイラのような寸法関係だと動画のように影響を受けていない。オイラの1-V-2も段間トランスを採用しているから田舎でも聴こえる。抵抗負荷ならSPからは雑音しか聴こえない。150KΩ負荷⇒段間トランスで40dBほどUPしている

③往時の回路

067

6C6のg1 100pFは47pFだと高域が伸びる。このCRの設計方法はNHKの本に記述がある。

学習したい方は雑誌等を手に入れることをお薦めする。

**************************************

真空管ラジオの音は 検波管にかなり依拠している。 

ポピュラーな6AV6は, 「カソードバイアス」と「グリッドリークバイアス」では音色が違う。この違いを聞き分けられるようになってから音について語るべきだろう。

6H6,6SQ7,6AQ7,6AL5,6AV6,6Z-DH3A,EBF80,6CR6の音を一通り聴いてから検波管の音について語っても遅くはない。

トライアンプの「AF10はグリッドリーク検波だ」と付け加えておく。

*********************************

★おまけに基礎知識をひとつ。

JIS C6102-2によると

「標準無線周波入力信号は,適切な擬似アンテナ回路網を介して受信機のアンテナ端子に印加するか(第1部の表 III 及び図 参照),又は標準磁界発生器で信号を受信機の磁気アンテナに誘起させることによって印加する。」と定められている。

1部記載の擬似アンテナ回路網を見ると開放線の長さが、5m と10mでは 擬似アンテナが異なる。また受信周波数帯によって 回路定数も違う。 磁気アンテナのラジオだとテストループで調整するので擬似アンテナ回路網の組みなおしは不要だ。

「長さ5m程度の室内開放線アンテナのための100kHzから1.7MHzまでの周波数範囲の擬似アンテナ回路」では図示のようにCは無い。この場合はCが存在するとJISから離れた「勝手な調整方法」になってしまうので注意。

JISはここから読める。

当然、JISに準拠して調整されていますよね。

オイラは磁気アンテナで真空管ラジオを製作している。それだけのことだ。

★ブーン音が聴こえるラジオがどうも近年流行のようだが、MY自作ST管ラジオでのブーン音を上げておく。残留ノイズが0.7mVの音になる。


YouTube: 真空管ラジオのブーン音はどこまで小さくなるか?

IF2段でこのブーン音。つまり標準5球スーパーでもこの半分程度のハム音が普通だ。本機より聴こえたら、そりゃ下手な仕事だ。

2016年6月26日 (日)

ラジオ工作の技術 考

京都の「菓子木型」途絶 伝統産業の職人で初

と指定しただけでゼニを出ししぶって職人が皆無になってしまった。 口先で指定するだけなら子供でも充分に出来る。大人の為せる業務とは全く思えない。

さて途絶えた技術は、復興できない。途絶えた術に近いものは出来るだろうが、、、。

***************************************

ラジオ工作の技術も、古書頼りになると文字だけ一人歩きしてしまう。 「再生式ラジオでの最良な再生検波状態は、発振の一歩手前」などど科学的事象と異なる文字列が優位に為る様では困る。 実際には、軽微な発振状態で再生検波は行なわれる。お手持ちの周波数カウンターで測れば済むことだが、こんな手間隙を惜しんで文字列に頼るとしくじる。


YouTube: 再生式はいぶりっどラジオ 1-V-2 デジタル表示

①再生式ラジオでは、 軽微な発振状態で再生検波が行なわれる。

 概ね再生によるゲイン増はmax20dB.

②真空管のヒーターピンは接地ピンでハム音の大小差がある。

 6AT6だとPIN 4を接地する。 6AV6は検波動作させる場合は△ピン、アンプ動作だけの場合は△△ピンと異なるので注意。

 6Z-DH3Aは △ピンを接地する。

 調べればWEB上に情報があるので、手間隙を惜しまないこと。

③IF球のG3は接地する。Kへは結線しない方が色々とよい結果をもたらす。

④6BE6,6SA7,6CW5のOSCコイルは同じにならない。タップ点が微妙に異なるので、短波では6SA7用或いは6WC5用と準備すること。BC帯では気にせずともまあ使える。

 自分でOSCコイルを巻けばすぐにタップ点が異なるのに気つけるので、手巻きを推奨する。

⑤HEPTODE管は+B 200V程度で使うこと。230Vも掛けるとノイズが増えSNが下がる。

他のknowhowは過去にup済み

上記はオイラのラジオ製作の経験に基くものなので、「文字による知識しか知らない」方は是非ご自分のチカラで確認してください。それが技能UPになる。

2016年8月 3日 (水)

真空管ラジオのパワートランスの温度(発熱、放熱)

パワートランスの表面温度が掲示板で話題になっていたので、加筆しこのblogでもUPしました。

***************************************

真空管ラジオや無線機では、パワートランスを通電しますとやや暖まってきます。

①「発熱と放熱のバランス」が取れた温度で安定した温度になります。部屋の片隅や背直面に壁では通気性が劣るので、放熱は苦しくなります。(熱が篭る)

夏と冬ではあからさまに表面温度が違うので、夏のこの時期は空気が上手に流れて自然空冷しやすいような処に置いてあげないと熱が篭るので注意ですね。


②「パワートランス使用時はどの程度の温度までokなのか?」は、絶縁物ごとに違いますのでご理解ください。豊澄のPDFに絶縁物ごとの使用上限温度が明記されています。富士電機でも同じでしたのでJISで定めがあると想います
http://www.toyozumi.co.jp/notice/notice.pdf

サーボモーターなど巻き線物には保護用に70℃のバイメタルで温度過昇時には通電断する回路を入れてますので、余裕をみて60℃を判断基準にすれば安心だろうと想います

通気性がまずくない環境で、「目安としての60℃」を超えるならパワートランスのレアショート、供給容量不足や各部所配線間違いなどの要因がないかを疑うことになってきます。

温水器でも60℃の湯は出せるので、熱いですが触って感覚を確かめることもありです。

③もしも、とても気になるようなら坂口電熱の「サーモスタッド」を貼り付けて温度過昇時の保護回路にしてください。
http://sakaguchi-dennetsu.co.jp/lineup/ondo/thermostat/bimetal_ip105a.html

保護回路ですので、当然A接点、B接点があります。オイラのblogに来られる方は意味がわかると想います。

坂口の先代社長には特注品で幾度も御世話になりました。御礼申し上げます。仕事柄、具合良い量産品がない分野での設計がオイラの本業。


④発熱量が多くてパワートランスを疑うのであれば、UZ-42を6Z-P1に差し換えて様子をみます。(ヒーター消費の小さい球に差し換えて確認)

+Bの容量不足ならばVRを上げても音量が追従してこないので判り易いですが、ヒーター系は定格の小さい球に差し替えて発熱具合を確認することが多いです。

⑤パワートランス以外の熱発生では
1)平滑回路の抵抗のワット数を上げて発熱を抑える。

平滑回路の抵抗では、2W 2KΩよりも「2W 1KΩ+2W 1KΩ」或いは「並列で2KΩにする」の方が表面積が多く放熱性があがりますので、発熱に対しての工夫のひとつです。オイラも時々採用しています。発熱面とハム音から平滑回路では「低抵抗多段式」を推奨します。


2)AF段のUZ-42(6Z-P1)の動作を軽くして+Bの消費電流を抑える。メーカー製真空管ラジオではAF2段目の6Z-P1や6AQ5の動作点が浅目のようです。もっと深くてOKのように想います。オイラは-8V~-12Vになるようにしています。

 これはVRを上げていった折に「AF段の1段目、或いは2段目どちらで最初に歪ませるか?」と音に対しての設計思想も入ってきます。VRを上げて聴きくらべて、自分でどちらかを選びます。

 余談ですがトランスレスでは30A5(35C5)の動作点は浅すぎるので、必ず手を加えています。(データシートから推奨動作点を読み取れるチカラを皆様お持ちだろうと想います)

*********************************


YouTube: 再生式はいぶりっどラジオ 1-V-2 デジタル表示

top page

2016年9月17日 (土)

ガラスの6SK7。 (6SK7-GT)

さて少し考えてみよう。

 6SK7-GTの1番ピンの接地の必要性は、動作点に依存する。 至って軽い動作なら浮いていても支障はない。しかるに「mustで接地」ではない。実際に電子が飛びかうエリアは格子形状の金属で覆われてはいるが、目視で確認できるようにそれは接地はされてはいない。フローティング状態でどの程度の遮蔽効果があるかは、田舎者のオイラにはわからん。

教科書的思考しか出来ないタイプには、理解できない分野になるかも知れんな。

DATA SHEETによれば、6SK7のno,1ピンはshell。 6SK7-GT/Gの場合はbase sleeveに結線されている。

6SK7-GTではno,1ピンは管内結線されておらずbase sleeveに管外結線されている。base sleeveは英語を学んだお方ならベーススリーブと楽に読めるはず。先達への敬意も含めて「ベーススリーブ」と正しく呼称することが後人の取るべき道である。間違った呼称するのは勝手だが、日本語まで亡ぼしては駄目だ。

マツダの日本語データシートによれば、base sleeveはベーススリーブの日本語になっている。やはりメーカーのエンジニアは正しく呼称している。「ベーススリーブ」以外の名をつけているとすれば明確に歴史に反する。

ghost in the shellはオイラも好きな映像だ。shellはそういう意味だ。

 6D6を銀紙で包んで実験すれば遮蔽具合の傾向はぼんやりと判るとは想う。

どなたかの実験挑戦を希望する。

*************************

ST管の6Z-DH3Aの「ヒーター・ピンはどちらの方をアースすべきか?」が
先達によって書籍化されていますので、ご一読をお薦めします。

「球から出るハムの対策」⇒

http://fomalhautpsa.sakura.ne.jp/Radio/Other/6ZDH3A.pdf

2016年9月24日 (土)

同調回路のQ

018_o

019_o

*****************************

昭和25年発行の雑誌から、、。 著作権は没後50年有効なので、さらっと。往時70歳ならば50年は経過している可能性はあるが、70歳で出筆は考えにくい。all copyだと法的には100%アウト。

著作権をneglectしていると思えるsiteもあるが、合法性の証左が求められる。

①同調回路のQ

120

②IFTに2極管検波が接続されて、Qが低下。

121

標準的な5球スーパ(6Z-DH3Aなど)で「IFTコイル⇒検波管」の場合。

IFTではQを高める工夫をしているのに、それを下げてしまうのはかなりもったいないね。

「IFTコイル⇒C(結合コンデンサー)⇒検波管」だと上図とは違ってくる。

まず、古書を読むことをお薦めする。WEBで知識収集でなく必ず本を読むこと。

O-V-1回路。

同調回路のQ プレート検波

004_o

**************************

前記のように、IFTのQが下がる表図を出した。「検波管をどう結線するか」が重要なことに気ついただろうか?

★プレート検波

プレート検波では、同調回路(IFT)のQを低下させることがない。

とあるがさて??

122

web上でプレート検波について調べると、音に関しての記事はあるが、Qについて触れたものは今の処発見できていない。 WEBで得られる知識情報はその程度。以前からオイラは古書を読むことを薦めている。

この回路を実験したことはないが動作点をb周辺にするらしい。 もっと+よりでもよいはず。

「曲線のどこを使うか?」っては、「曲線がどうなっているのか?」を知っているのが前提。

つまり実測し曲線作画して決定するのが、正しい。

なぜなら、data sheet によると±10%範囲に納まるものを出荷している。この当りの情報はもっと詳しく英文date sheet に載っているので、vaccum tube userにはよく知られている。

「spec上限の110%」 vs  「spec下限 90%」では 1.22倍違う。used 品ゆえに劣化具合もこの数字に上乗せされると、実測しかないね。webを眺めていると audio系vaccum tube userは実測して使う方が多いね。当たり前のことだね。

そこまで手間隙を掛ける必要がある。

2016年10月 4日 (火)

ラジオの調整の基本。  標準信号発生器からの信号。

SSGからの信号を電波で飛ばす方法についてお問い合わせをいただいたのでご紹介しておく。あちこちのwebを見ると修理する側のクオリティが落ちているようなので、基本すぎるがあえてupしておく。

昭和35年の雑誌広告を撮像した。概ね56年前のことので当時10代のラジオ少年だったならば当然知っている内容だ。 現在30代ならば覚えておいたほうがよい。

***********************************

①まず、三和無線測器研究所の広告。昭和35年の雑誌から。

010

標準信号発生器(SSG)とセットでループアンテナを使う。これは往時のラジオ技術者の基本。オイラも20代時代に教えられて使ってきた。(業務でラジオ修理)

「何故セットなのか?」は、画像の説明文を読めば理解できると想う。

50KC~なので455KCを飛ばせる。

011

と説明通りにSSG値を直読できる。無線電波を受信する機器に有線で信号を入れるのは不自然だよね。

オイラのは、目黒。商品名「テストループ」の文字が読める。

「ラジオ調整 テストループ」で検索すると、オイラのように「業務用テストループ」を所有するsiteが一人だけ見つかる。他は無さそうだ。やはり、修理する側のクオリティが落ちている。

013

75ΩなのでNコネクター。 この頃は測定器VTVMもNコネクター。(現代はBNCだが)

3つ上の先輩のM氏も同僚のS氏も テストループで時折ラジオ調整しているといまも聞く。

014

「テストループを所有し使っているか?」 or 「持っていない」が、修理業務経験者と素人との違いだろう。

現在の入手方法は、年1回ていどみかけるYAHOO出品をgetするしかない。

見様見真似でラジオ修理を始めるのは当人の勝手だが、修理業務経験者なら半導体ラジオで1万台程度は軽く修理しているので、修理経験の桁が大幅に違うだろう。(2桁?3桁?)これだけの台数を趣味では治せない。(趣味では総時間が不足。)

「プロとアマチュアとは決定的に違う。どこが違うか?」 。プロは数をこなしているので、仕事が安定している。

これとか これも参考になるだろう。追加でこれ

ラジオ修理業務では、「標準信号発生器+テストループ」はmust。

②不幸にして「標準信号発生器+テストループ」でない場合にはJISC6102-2に準拠のこと。

JIS C6102-2によると

「標準無線周波入力信号は,適切な擬似アンテナ回路網を介して受信機のアンテナ端子に印加するか(第1部の表 III 及び図 参照),又は標準磁界発生器で信号を受信機の磁気アンテナに誘起させることによって印加する。」と定められている。

1部記載の擬似アンテナ回路網を見ると開放線の長さが、5m と10mでは 擬似アンテナが異なる。また受信周波数帯によって 回路定数も違う。 磁気アンテナのラジオだとテストループで調整するので擬似アンテナ回路網の組みなおしは不要だ。

「長さ5m程度の室内開放線アンテナのための100kHzから1.7MHzまでの周波数範囲の擬似アンテナ回路」では図示のようにCは無い。この場合はCが存在するとJISから離れた「自己流の好き勝手な調整方法」になってしまうので注意。

この「好き勝手な調整を行なう」のは知識不足に加えて民度も低い証になるので、ご注意されたし。

JISはここから読める。

開放線アンテナのない「市販ラジオ」では、標準磁界発生器で信号を受信機の磁気アンテナに誘起させることになる。 このためにテストループは必須であり、プロエンジニアはそれを使っている。受信機の磁気アンテナに誘起させることがポイント。

yahooで「ラジオ調整します」のようなものが出品されているが、それがJISにどのくらい準拠しているのは知りえない。プロエンジニアがJISを知らぬとは考えにくい。自称「プロ」の可能性もある。

③おまけに、松下電器からFMラジオキットが販売されていた写真。

015_2

ラジオ工作派なら、手に入れてみたいものだ。⇒半年後だが手に入れることができた

***************************************

2016年10月14日 (金)

菊水 テストループ SA100。 JISに準拠。 ラジオ調整の基本。

****************************

 菊水 テストループ SA100.

JIS C6102-1998準拠。

菊水さんから写真はお借りした。

Ksgoption

先日、ラジオ調整の基本としてテストループで電波を飛ばすことを記した。

バーアンテナで受信するラジオのために、テストループのインダクタンスもJISで定められている。JISの文面にあるようにトランジスタラジオ調整ではmustの設備になる。これを所有するのが、プロ。

家電メーカーでは、JISに準拠してラジオ調整を行なう。オイラも使ってきた。

修理業務の未経験者は、テストループの存在そのものを知らないね。

テストループを用いてラジオ調整することができるのは、国内では4人もいないようだ。ラジオ整備品を出品する大多数は測定器が無いようだね。文面がそうなっている。 修理する側の技術水準がだんだんと低くなっているので、修理済み品を入手するときは慎重に。ヘタレ品を掴むのはご自由に。

*****************************************

オイラのは目黒のテストループ。磁気アンテナでのラジオ調整用にJISで定めている道具。

014

2016年11月 3日 (木)

「ラジオのノイズ」考

******************************

「ラジオのノイズ」考。

耳で聞いて文字で表現すると「ノイズ」の表記になってしまうが、

ブーンと聴こえてくるのは、電源100vの50ヘルツ あるいは60ヘルツの交流分が聴こえてくる。全波整流していると、倍数の100或いは120ヘルツで聴こえてくるのは、皆様がご存知の通り。

さて、SP端子にオシロとVTVMを接続し、真空管ラジオのVRを絞り、周波数ツマミを触って受信周波数を変化させてみよう。 周波数変化に伴ないオシロ上での波形の大きさが変わることが体験できる。VTVMの値の変化をメモしよう。

VRを絞っているのに、何故信号の変化具合がオシロで判るのか?

ラジオはRF部を持っているので、VRを絞ってもRF部信号がコールドから入ってくることはオシロを眺めていれば誰でも判るほどの基本だ。電子はマイナスからプラスへ流れることは中学物理で教わってきたね。

オシロを眺めていると、「RF部の漏れなのか?」は上記のように判断できる。

  真空管によっては、オーバーシュート波形(オシロ上)が出る球もある。この場合はその球を交換する。

電源回路の平滑回路の段数が不足かどうかは、+Bのリップルをオシロで見る。20mVくらいのリップルならば平滑回路の段数は足りている。 5mVまで下げれば good.

コンデンサーの容量よりも、段数の効果があることは先達が発表された表を見れば理解できる。

ST管IF2段スーパーでの波形を参考にUPしておこう。

6Z-DH3Aの1番ピンは接地する。理由はここにある

005

間違っても6Z-DH3Aの6番ピンを接地したり、 平滑回路の接地側引き回しをしくじらないこと。修理済み品(ST管、ミニチュア管)をYAHOOで見かけるが、かなりの割合で配線が間違っている。

メーカー製ラジオ(ST管、ミニチュア管)では、だいたい平滑回路の接地側が下手。その結果ブーン音が強い。真空管ラジオ(ST管、ミニチュア管)を手に入れたら、まずは配線と接地ピン番号を疑うことからのスタートをお薦めする。

004

  「330+330+330Ω」の3段で、だいたいこの程度になる。計990Ω。1目盛りで20mVゆえに、レンジで5~6mV程度だ。1KΩの1段より格段に良い。

+Bの5~6mVは出力トランスのOUT側で「幾つの数字になるか?」は、中学生算数の範囲だ。

その計算が出来たなら、+Bのリップルが200mVの場合は、どうだろう?

まれに3端子レギュレーターを採用した製作例があるが、それが起因になるノイズ(電波)はすでに ご紹介した通りだ

オシロを眺めて ノイズ対策されることをお薦めする。

2016年11月 6日 (日)

再生検波 電源 ハム

***********************************

再生検波では「1:3」段間トランス 或いはチョークを検波負荷にする。その理由は検波された信号が増電圧されるからだ。抵抗負荷に比べると圧倒的によい。

①チョーク負荷

「抵抗負荷 VS チョーク負荷」の利得の差が判る。電圧比なのでデシベル換算では16dBになる。これが大きいか小さいかはお分かりになると想う。

066

②「1:3」段間トランスでの増電圧は、「150KΩ負荷⇒段間トランス」で40dBほどUPしている

チョーク負荷(段間トランス負荷)では、電源トランスからの磁束の漏れの影響を受けないように配置することは至極当たり前だが、実装が下手で抵抗負荷に逃げるならば、出来るまでTRYしないと上達はない。

配置が下手だと、電源トランスからの磁束漏れを拾って、AF段で増幅してくれる。 結果、使い物にならない工作品ができる。

***************************************

「チョーク(段間トランス)は、電源トランスから物理的に何cm離せばokか?」は、

「どの程度漏れるか?」と「どの程度引きこむか?」に依存することは自明だ。

オイラがよく採用する「NPOラジオ少年のBT-1V(2V)」と「INT-1」であれば5cm空間離せばokだ。安全を見て7~10cmにする。  他種の場合は不明。

2016年11月 9日 (水)

AM 放送とPre-emphasis

雪が舞って今日は寒い。

***********************************************

掲示版で話題になっていた。

オイラの知っている情報はそこに上げておいた。

①Pre-emphasisは、以前から米国siteにあります。世界標準かどうかは判りかねます。


national radio systems committees (略NRSC)の
http://www.nrscstandards.org/SG/NRSC-1-B.pdf とかにあります。

 

 

ここも参考にどうぞ。

Nrsc_am_pre_emph_curve

Am_rcvr_bws

   上の特性表を見ると 「ラジオのAF部で補正」することは必要だろうな。

「どうやって補正するか?」はNHK発行の本に記述がある

まずは本を手に入れることをお薦めする。

日本国内でのAM方法のエンファシスはARIB(電波産業会)でも制定していないようです。公開資料からは見つけられませんでした。

ここに情報あり。

上のサイトにありますように、放送局(免許局)ごとの任意になっているようです。日本放送では1982年から実施のようです。

「オプチモードAM」で多々情報あります。

これも参考に。

****************************************

放送局の音声処理を担当されているプロの方々からのエンファシス技術情報がもう少しあると、中身が深まるのですが、、、。送り手が音に脚色しているので、詳細な情報を探すのは困難ですね。

★元々、家電メーカーがラジオからの音に対して設計思想が不足している故に、高域が垂れた音になっています。 データからもそれは裏づけされています。

音の送り手が、なるべく良い音(高域がフラットな音)でリスナーに聞いてもらいたいことから、80年代からエンファシスが採用されていますね。

★ さて、IFTの帯域制限を受けない高1ラジオでも、高音側は垂下り曲線ですね。これはご存じのように検波管の負荷側(+B)に 100PF程度のコンデンサーで、高周波~可聴高域を減衰させる回路になっているからですね。 音の高域に影響を与えない数値として、浅学諸兄の計算では 50PFが推奨されています。 私は通常47PFにして、高域垂を少なくしています。「配置と検波管」によっては、コンデンサーが無くても支障ない場合も あります。

アンテナから入った信号が音域特性の凸凹無く真空管ラジオのスピーカーから出てくれば良いのですが、難しい要因が下記のように幾つかありますね。(スピーカー音圧の凸凹まで言及するとラジオ向けの安価タイプは全く使えないことになるので、考慮から外します。)

1,IFTの特性

2,検波負荷差によるIFTのQの低下の違い。 

  6H6などの専用検波管と複合管6SQ7では「吊るされたIFT」のQに差が発生しますし、検波能率も10%強違うので、検波できないIF成分の大きさに差が発生します。詳細は古い本にありました。

 Qが低い方がフラットに近いので、Hi-Fiを目指す先学諸兄はQを下げるように推奨されていますね。同調回路すべてで低いQが推奨されています。

3,検波段のLPFの定数差による高域垂れの差

4,出力トランスの特性差。これがかなり曲者。

 などの要因で凸凹の無い音で鳴らすのは難しいですね。ラジオ工作派なら、それでも凸凹少ない音にしたいと思うのが当然です。

 audioのように、鉄を高周波焼き入れできる周波数(20kHzで焼入れok)までフラット特性追求するほどは必要ないですが、3kHzまではなるべくフラットにしたいですね。そう思いつつ自作しています。

任意の周波数で、ハイ・インピーダンスにして特性を持ち上げる工夫は、真空管ラジオでも使われていましたし、NHK発行の古本にも記載がありますね。先達の工夫を反映しつつ、自作ラジオ造りしてます。

ラジオ工作派でも「己の耳」を鍛えることは大切なので、JBLのEVEREST DD66000などで音を聴くようにしています。

真空管ラジオの音に注意して自作するラジオ工作派は至って少数だ。ラジオ修理にしても残留ノイズに注目して修理するサイトを幾つご存知ですか?

残留ノイズや音色に注目しないなら、「自称ラジオ工作派」に成り下がってしまうだろな。

2016年12月26日 (月)

真空管ラジオの外部入力の使い方(PUまたはPHONO)

14829955100001

***********************************

ラジオの外部入力の使い方

1,電蓄(電気蓄音)は蓄音器式スタイルがスタンダードであったが、ラジオ(真空管)の登場により蓄音式電気再生方式(電気蓄音)にシフトしていった。

電気の力により音を再現する(再生する)のはラジオが最初の大衆道具だろう。

これによれば「ラジオ放送開始の5年後の1925年から電気録音、真空管増幅器とスピーカによる再生の歴史が本格的に始まった」と記述がある。岡部館長殿多謝です。

電蓄、現在ならアンプなどの音響機器の回路原点はラジオになるだろう。

さて、真空管ラジオには外部入力がついていることが多い。これは電蓄対応ゆえにPUと表記されていることが多い。PUの意味は中学生英語の範囲。輸入品だった電蓄が国産化され、LPレコードの普及した1955年ころから一般家庭にも電蓄が普及していく。

真空管ラジオの回路図を見れば入力インピーダンスは検討がつく。どうみても数オームにはならない。100~500KΩ程度になる。

歴史上、後に登場してくる真空管式プリアンプの入力インピーダンス具合は このサイトが参考になる。Web master殿に感謝いたします。

いま流行のiphoneの出力インピーダンスは情報が錯綜してはいるが、1~4Ω程度とスピーカーと同じかそれよりも低い。 試しにFMラジオのイヤホンジャックからの音を 真空管ラジオにつなぐとどうなるか?

インピーダンスが1万倍以上は違うので,???の音になる。 この音を聞くとインピーダンス整合がどうしても必要になることが体感できる。

オーディオマニアならFMチューナーからの信号をアンプにつなぎ王道に沿って音出してしてくるが、「真空管ラジオをお持ちの方の場合、FMラジオのイヤホンジャックから入力端子へ接続するする 或いはiphoneの低インピーダンス出力を入力端に接続する」と常道を超えた使い方をしてくるのを見聞きする。

仮にiphoneの出力が100mWで4Ωインピーダンスとすれば、E=IR,W=EIによりiphoneの負荷側には5mA流れ込むことになる。 6石トランジスタラジオでも500mW程度は音声出すのでiphoneも500mW近くは出るだろう。

「iphone⇒真空管ラジオの外部入力」と結線してしまう場合、ラジオ側の初段球(3極管)のグリッドに5mAが流れても不思議ではない。まだ実測したことがないので近々にトライしてみよう。う~ん、電圧増幅の3極管グリッド電流を5mA流してよいのかどうか?

真空管の動作説明をよく読めば、グリッド電流5mAが流れることの事の良し悪しが理解できると想う。

2,インピーダンス整合は、「昇圧トランス」あるいは「ヘッドアンプ」による。MCカートリッジのようにインピダンスが数十オームのものを昇圧させることはaudio系では普通である。「mc カートリッジ ヘッドアンプで検索すると回路は多数あるので自作は難しくない。

また、「1000円程度で手に入る周波数特性が良好な小型トランスは残念ながら市場に無い」ので数千円出費して特性が良いものを入手することを推奨する。そのトランスがラジオ内に格納できるかどうかも検討する必要がある。磁束漏れを拾うpick upに成らぬように留意することは当然のこと。「音質に目を瞑りトランジスタ用トランスを使う」ことは至極アマチュア的である

上記2通りの対応策があるが、選択権は己にあるので熟慮するように。

3. これは真空管ラジオの常識だが、出力トランスの1次側にコンデンサーが付いている。この理由は、ラジオ工作者ならば知っているので改めては記さない。3極管のプレートの100pFも音域特性に結構効いている。

このコンデンサーのお陰で4kHzや8kHzなど高域ではラジオの出力特性がかなり垂れ下がっている。また隣接放送波の耳障りなシャリシャリ音を減らすためにもラジオでは、AF部で積極的にHi-cutにし、通信向けの音にする。 audio系の音域特性とは全く異なる。

測れば一目瞭然だが、測定器なしで外部入力で鳴らせば高域の伸びがないのですぐに判る。高域の垂れに無頓着ならば、真空管ラジオで外部入力を鳴らせばよいだろう。大半の電気工作者はHi-cutの通信向けの音よりhi-fiを好むと想う。

  「SP端から、音が出れば満足」の水準で支障なければ真空管ラジオの高域垂れ特性に依存して、音を楽しむこともある。

音が判るお方は、外部入力を真空管で楽しむ為にラジオでなく真空管アンプに移行していると想う。

*************************************

まあ、オイラ的にはラジオとaudioでは音域特性の設計思想が異なるゆえ、目的に合うもので音を楽しむが王道だ。

「ラジオでは、あえて高音伸びないように工夫がされている」(通信向けの音)と繰り返し申し上げておく。

音の聞き分けができるならば、真空管ラジオの外部入力で音を楽しむことは困難なことに気つくと想うが、近年は聞き分けが出来ないuserが多いらしい。

1月3日追記

実験をした。

真空管ラジオの外部入力(PU,PHONO)への音源考。 ちょっと粗い実験

真空管を痛めないために一読をお薦めする。

カテゴリ