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AMワイヤレスマイク : TA7358 Feed

2019年1月19日 (土)

基板ナンバー RK-39: 実験用基板

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FM用ダブルバランスドミクサー(クリッパー内蔵)を振幅変調で使う試みです。

工夫を行なった基板。

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変調波形はこの程度。 随分と苦しい変調波形。AM変調としてはペケです。

「TA7358がAM変調、DSB変調に不向きなことを確認」したい方向けの基板です。

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通算274作目。 基板ナンバーRK-39。

 Hi-FIからは遠いです。キャリアリーク用抵抗は記載数値より小さいほうがよいように想うので、その辺りは実験にて決定してください。

2019年1月11日 (金)

ポケロクで人気のTA7358。変調波形をオシロで見た。等価回路が示すように当然クリップした。使えるかどうかは自己で決定してね。。

2017年6月11日の記事に追加して、 new化した。

「振幅変調系にTA7358が使える」との神話が日本で語られているので、波形でその神話を確認する。この記事公開時点では、神話を語るSITEには変調波形が公開されていないので、科学的とは少し遠いね。

 某技術系siteでも振幅信号系にta7368をお薦めはしていない。(実に科学的である)

 ダイレクトコンバージョンでRX作動させる場合、局発を超弱く(0.15V??)しないとDBM動作によりAF波形が拙くなるので、注入上限を見極めるように。

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過去にaf信号だけを入れた実験出力波形。

0.3v outで歪んでいる。

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JH9JBI氏のレポート通りに0.2v以前に歪む。素のままだと概ね0.15Vが上限になる。

RF-AMPを使うともっと悪化する。

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6m QRPで人気のあるTA7358でワイヤレスマイク製作した。 TA7358はクランピングダイオードの呪縛があるので、不人気の側面もある。 「その呪縛からの解放方法は過去記事」にあげてはある。dsb ⇔ am は抵抗1本の有無で行う。ラジオで聴くのが簡単なのでamにした。

今日は、呪縛されたままで製作を行なった。 (メーカーの意向に沿った回路になっている)。BC帯にしたので真空管ラジオで音質確認することを前提にしている。 SOLID DEVICEよりもtube radio で聴くと音質優劣が判り易いからだ。

1,

LCによる発振確認。 トランジスタ用赤コイルを使ったので周波数帯はBCになる。

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2、

発振OKなので、部品を全て実装した。

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3、

MIC端に低周波信号を入れた。飛ばして確認。 単音だと、まあまあ普通に聴こえてくる。受信した音には軽い違和感がある。飛びは1mほど。finalはM28Sなので数十mA流せるが、それだと飛び過ぎになるので必ず軽く作動させる。

「耳の悪い年よりならば、振幅変調系に使ってしまう」と充分に推測できる。

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4、

肝心の変調波形の確認。

動作点がセンターにないことが波形から判る。

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入力を上げていくと、クリップしたかのような波形になる。入力レンジが狭い。 レンジが狭いことに気ついている自作WEB SITEはないので、そういう技術水準が日本平均点なんだろう。 

NE612やMC1496,S042Pとは波形が異なる。波形具合から音の違和感理由も判明した。(下波形になる。こんなデバイスはラジオ工作派として振幅系には ちょっと採用できない)

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DBM部100mV程度からクリップする特性なので、100%変調に届く以前にクリップ(歪む)する。まあHI-FIでは無い。

 、、、と云うことは、工夫なし状態ではosc強度として100mV以下であることがほぼ必須だろう。左様に弱い自励発振できるのか? クリコン用(受信)としてもOSC注入は100mV近傍以下でないと生成された波形は歪む。

TA7358でAM受信の場合: 局発を100mV以下で使うこと。可能ならば40mV以下かな、。(恐らく 注入が弱くてDBMとしては作動しないように思う) そんなにも弱い自励ができるかどうか???

⇒データシートでは150mV前後のOSC強度になり、「振幅変調用としては過過OSC」になるので工夫して使うこと。

◇◇ ICの設計仕様がFM受信用なので 、検波のためにIF段はリミッター作動する。そのリミッティングされた波形。よく判っているエンジニアは等価回路上のダイオードの目的を理解しているので、ta7538をam用には使わない。

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参考にMC1496の波形(下写真)

MC1496仕様 エキサイター ⇒ ここ。 MC1496、NE612、S042P、TA7358、ca3028、SN16913,SL1641,AN612,AN610 と触ってきたが、波形の美しさでは MC1496 > S042P ,SL1641,AN610,AN612,CA3028 >NE612 >>>TA7358。 

この写真は1968年に発売されたMC1496の送信波形。美しいフォームになった。これに匹敵する和製DBMはAN610.

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これは50MHz AM波形。デバイスはNE612.

5062005 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

これはCA3028波形。7MHz.

tx基板はここ

Ca302807

 

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これは50MHz AM波形。デバイスはSL1641.  tx基板はここ。 

MC1496並みに実に優秀な波形。

Rk8306

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 5,

まとめ

・TA7358の変調波形は誉められるものではない。現状だと音声信号の小入力時にもクリップしてしまう。その辺りがIF AMP や COMP動作とは違う。真空管ラジオ自作派のオイラとしては、恐らく消極的使用デバイスの一つになるだろう。

・実験して遊ぶには程よいデバイスだろうが、 送信用(HAM RADIO)としては??だろう。クリコン用にしても外部OSCからの注入上限は100mV近傍になる。安全を見れば70~80mV程度だろう。

・HI-FIにするには工夫が必要になる。 「割合に制約が多いデバイス」と捕らえるのが正しい。 工夫は各自してみてください。

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通算製作として第272作目。

「呪縛から逃れる実験したい方向け」に基板領布します。TA7358式 am/dsb トランスミッター実験基板の「基板ナンバー RK-37」です。

さて、工夫をしてみた。 クリップ波形からは脱出できている。まあ何とか使える水準になった。上下非対称も随分と改善された。

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これならばクリコン用としてOKだろう。

「工夫されたTA7358 ワイヤレスマイク基板: RK-38(予定番号)」は1月17日から領布。TA7358の変調音を実感したい方向けに配布。

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豆知識として:

変調に好んで使われているDBMとして、MC1496、NE612、S40P、SN16913、SL6440C、AN612などが知られている。

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