アマチュア無線 : 真空管 マイク アンプ 自作、 2SK30A + 6AK5
2019年12月27日の再掲になる。元記事。
オイラの本業は、FA装置の機械設計屋
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・球を差し替えると音が違うことは非常によく知られている。
つまり音は半導体、真空管のデバイスを通過する度に変わるので、デバイス数を多くしてしまうと元々の音でなくなる。
・音源にpc、スマホを使うとメリハリある硬い音になる。これはソリッドな抵抗、コンデンサー いわゆるセラミックチップを使うからだ。物理的に硬いのを通過させると音はメリハリがでる。クラシックを聴くには不向きな音になる。 実は、電子の移動は物理特性に依存している。この観点でつくられた音響機器はまだない。
・中波放送でも「真空管送信機時代の音」と現行:半導体pwmアンプの音とは違いすぎる。
通過デバイス起因の脚色された音が好みであれば多段増幅などを用いると簡単である。「抵抗を変えると音が良くなる」「音の良いコンデンサーを探す」ことは健全であるが、多段増幅により「本来と異なる音に変質している」ことに気つけないのは随分と不幸だと思う。
「デバイス起因の音の質の劣化」について考えるべき時代に到達している。
脚色ない素直な音のするアンプは150万円からが程度が相場のようだ。素直な音を聴かせてくれるmゲート(安曇野 松川村)もオーナーが鬼籍に入ったのでcloseしてしまった。2000万円ほど音響に投資してあった。甲信越北陸では音響機器に最も投資されていた喫茶店である。 いまや「土地・建物は売ります」状態になっている。 よい音を聴かせてくれて全国に名が轟いた喫茶店群は信州 安曇野にはもう無い。
無線と実験の編集長がわざわざと各駅停車に乗って音を聴きにきたあのスピーカーは信濃大町にあった。オイラも音を聴いたが 格段に凄いものでもないなあ、、とのインプレッション。
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・真空管には200Vや100V等の電圧印加でないと使えないと思われていた時代に、12V印加で使えることを1992年CQ誌上で公開したのはJF1OZL氏。以降10V,12Vでの作例が多数みられるようになった。
・約30年経過した今、それは常識にまで広がった。低圧駆動で真空管機器を扱うプロエンジニアすら歴史経緯を知らない。(どこぞのメーカーだかわかりますね)。「プレート電流が多い球の方が作動させやすい」ことを見つけたのもJF1OZL氏である。知見と努力に感謝候。
:我々はJF1OZLの開いた道を歩いているだけのことである。 JF1OZL氏に感謝候。
・yaha ヘッドホンアンプは つい2006年からのことであって、技術的には2番煎じ。アンプメーカーが素人のものをコピーして販売するのは、さすがゼニ至上主義だね。
このマイクアンプ基板はサトー電気さんにて現行販売中。だいたいの部品はサトー電気で揃う。
・オイラの12v真空管作例は2012年12月2日からだ。
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SSB 或いはAMの送信音声に拘りのある方も多いだろう。 TA2011、SSM2166等のマイクコンプレッサーはせかせかしていて好きでないので、真空管をつかった音で楽しみたいものだ。もっとも落ち着いた大人用のコンプレッサー基板キット(an829)も用意してある。 デバイスによる音色の差が色濃くでるのでmic-ampは己の声に合うものを見出す必要がある。「声質に合わせたもの」が重要になる。
・今日は、phone用mic-ampを製作した。「FETは音が良いと評判の2SK30」。 それにaudio愛好家で人気のある6AK5(6J1)を3結にした。 言わば音のよさで定評のあるデバイスを使った。この基板はサトー電気(町田市)で扱い中。
・ゼロバイアスによる歪領域で真空管作動させないことが、音の良し悪しに影響する。これは真空管利用の基本だが、知識レス化が進んでいるので、歪む動作例がwebで幾つか見つかる。歪んだ音がお好きならばゼロバイアス歪領域でどうぞ。(エレキギター系にはお薦め)
・コールド側のパターンルートがヘタレだと電源に重畳したノイズを吸ってしまうので、これは経験が求められる分野でもある。それに加えてノイズキャッチエリアを小さくすることが必要。つまりベタアースにしないことだ。
電源は10~12Vの0.3Aで足りる。
1、基板サイズはこの位。タバコケースより小さい。
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2,
真空管ヒーターへは3端子レギュレータで5Vまたは6Vで供給する。 ヒーター5Vならば放熱板はほぼ不要。 6Vならば放熱板(ヒートシンク)サイズ 11x11程度は必要。
ヒーター電圧5vでも6vでも実測ゲイン差は僅か1dB程度。 オイラとしては5Vでいいように想う。
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3、
8kHzの信号を入れてみた。
4,
650Hzの信号を入れた。
5,
200Hzの信号を入れた。
回路図中の値で200Hz~8kHzまでフラットだ。SSBでは200Hzはカットしてしまうので、270Hz~2.9kHzが平坦であれば充分だ。
ゲインは丁度22dBになった。マイクアンプとして手頃な増幅度だ。
真空管メーカー毎に音色が違うので球を差し換えて楽しむこともできる。
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マイクアンプ(2SK30+6AK5).
基板ナンバー RK-79。
通算338作目。
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・中華製6AK5(6J1)は12V印加時にゲインが取れないものが60%ありました。数本用意し電圧特性のよいものをお使いください。
・12Vでもゲインの出る6J1を確認してキットにしました。
・12au7のマイクアンプ 、12sq7のマイクアンプ等はここ。
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50MHzを受信してデジタル表示。(rk-03使用)
低周波信号を入れてRJX-601で聴いてみた。
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