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続きです。
6H6はガラスにした。双2極管なので、灯りが2つ見える。
蛍光灯の直射が入るので、マジックアイの緑が薄い。
6E5Cでなく6E5です。
検波管6H6でAVCと信号ラインが別ラインのラジオ回路図をUPしておく。
6H6後の50KΩには意味がある。
「100PF⇒6H6」は 音域に影響する100PFなので、出力トランスの特性を考慮しながら決定する。 古書には、この値を決める計算式も載っているので先輩・諸兄は知っていると想う。
①この頃は低リップルに力をいれていた頃なので 平滑回路は6段。6段入れるとオシロではリップルが判り難いレベルに近づく。
概ね3段で足りる。220Ωの4段だと安心。抵抗の値より「段数」が支配的。
+Bは6SA7に合わせること。リップルはオシロ読みで200mV程度以下であれば一応OK。
下のオシロ波形写真は、3段平滑の終端で計測した。
「330+330+330Ω」の3段で、だいたいこの程度になる。計990Ω。1目盛りで20mVゆえに、レンジで5~6mV程度だ。1KΩの1段より格段に良い。
+Bの5~6mVは出力トランスのOUT側で「幾つの数字になるか?」は、中学生算数の範囲だ。
ブーン音は、「接地側配線の引き回し」と「部品レイアウト」にかなり依存する。
配置に失敗しなければ残留ノイズは0.3mV~0.5mVに収まる。(IF1段の5球スーパー)
②SPトランスの1次側はCなしでOK。 配置がNGだとCは必要になるかもしれん。Cをつけて特性改善する手立てもあるが、トランスの特性を計測すること。
③6V6のバイアスはー10~ー12Vになるように値を変えること。
音色では6V6⇒6AG7を推奨する。圧倒的に6AG7がgood.
④IF球のSG電圧は、「レイアウト」と「IFTのロス具合」に応じて適正値にする。 メーカー事のIFTの差があるので、通電動作させて感度良く鳴るように追い込む。「鳴れば由」でなく「感度良く鳴る」にする。6SA7から引っ張ってもOK。
⑤6SA7は+B170~220V位で使うのがgood.
⑥6SQ7、6AQ7,6H6ではそれぞれ音色が違う。己の好みの音で鳴る球で製作すること。
さて少し考えてみよう。
6SK7-GTの1番ピンの接地の必要性は、動作点に依存する。 至って軽い動作なら浮いていても支障はない。しかるに「mustで接地」ではない。実際に電子が飛びかうエリアは格子形状の金属で覆われてはいるが、目視で確認できるようにそれは接地はされてはいない。フローティング状態でどの程度の遮蔽効果があるかは、田舎者のオイラにはわからん。
教科書的思考しか出来ないタイプには、理解できない分野になるかも知れんな。
DATA SHEETによれば、6SK7のno,1ピンはshell。 6SK7-GT/Gの場合はbase sleeveに結線されている。
6SK7-GTではno,1ピンは管内結線されておらずbase sleeveに管外結線されている。base sleeveは英語を学んだお方ならベーススリーブと楽に読めるはず。先達への敬意も含めて「ベーススリーブ」と正しく呼称することが後人の取るべき道である。間違った呼称するのは勝手だが、日本語まで亡ぼしては駄目だ。
マツダの日本語データシートによれば、base sleeveはベーススリーブの日本語になっている。やはりメーカーのエンジニアは正しく呼称している。「ベーススリーブ」以外の名をつけているとすれば明確に歴史に反する。
ghost in the shellはオイラも好きな映像だ。shellはそういう意味だ。
6D6を銀紙で包んで実験すれば遮蔽具合の傾向はぼんやりと判るとは想う。
どなたかの実験挑戦を希望する。
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ST管の6Z-DH3Aの「ヒーター・ピンはどちらの方をアースすべきか?」が
先達によって書籍化されていますので、ご一読をお薦めします。
「球から出るハムの対策」⇒
http://fomalhautpsa.sakura.ne.jp/Radio/Other/6ZDH3A.pdf
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以前、ここで取上げたように磁気アンテナ(バーアンテナ)にはテストループがMUSTだ。
テストループは90年代には製造されていたかどうかも妖しい。 オイラのは1970年代後半の製造品。
目黒も松下も大松も標準信号発生器用テストループの製造は2000年には終了していた。販売在庫品も底をついた。現行流通品はゼロ状態だった。
さて、そのテストループが数十年振りに製造された。 祐徳電子さんから販売開始された。
自称「ラジオのプロ修理技術者」もこれが入手できるとホっとするだろう。
◇箱を開けた
BNCケーブルも付属していた。
「パイプベンダーの曲げ型をよく見つけたなあ!!」と驚く。昨今、このような小さい直径の金型は市場にないと想うがどこで見つけてきたのか?
◇支柱は「円筒研磨加工後、ハードクロムメッキ処理」と加工プロ仕上げ。日本の会社よりメッキ処理が上手い、こりゃ驚いた。インローに拘って丸研してある。
通常は「ミガキ棒のままニッケルメッキ」が加工費としては安価。
下の写真のように、ハードクロムメッキ処理は国内では2000円以上の鍍金費用になる。
機械設計屋のオイラからみて「贅を尽くした」と想える。
◇スタンドベースは「電着カチオン塗装」。
「ここまで手間掛けるの?」が率直な感想。 今の時代なら黒染めで安価に済ませて終了だろう。
◇さて電波を飛ばしてみる。
正常、受信中。
◇ HF仕様だが、2mまでは信号を入れて確認してある。
6m,2mでバーアンテナを使うかどうか?
祐徳電子の社長さんは、松下電器の元エンジニア。 ラジオ系のエンジニアだ。 それゆえに良く判っている。
よく現代に復刻(復活)させたものだと感動し、感謝します。
復活の切っ掛けは、数人の自称「ラジオのプロ修理技術者」がテストループの必要なことをオイラのblogで知って、祐徳さんに、中古品の捜索依頼を掛けたことがが起因。テストループの内部構造と材質はオイラからも情報提供は行なった。
機械設計屋が作るともっと手間を省いた安直なものになるだろう。
入手希望者は、祐徳さんに問い合わせのこと。
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EBAYでは往時の未使用品(日本製)が、日本円で7~10万円弱で取引されている。 往時のものを必要とするならEBAYにて調達をお薦めする。不思議なことに、テストループアンテナは日本製しかEBAYでは見たことがない。
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