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真空管ラジオ 5球スーパー 1号機(6BY6,6BJ6,EBF80,6J4,6AB8) Feed

2018年2月 4日 (日)

「真空管ラジオでの6Z-DH3A」はゼロバイアスかカソードバイアスか?

用語の歴史について

1,西暦1934年の刊行本 Radio Designer's Handbookでは zero biasとされておる。

2,  The first stage of the 1937 "Rickenbacher" M11 uses grid-leak bias とある。エレキギターのアンプだ。

RADIO歴史上は、zero biasと呼ぶのが正しい。 商標登録からみで わざわざとgrid-leak bias名付けた勢力がいたことも判明している。

radio 知識があるなら zero biasと呼ぶこと。エレキギター派はグリッドリークでよいだろう。そのために新語をつくったのだからね

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6Z-DH3A,6SQ7,6AQ7,6AV6など複合管(ダイオード+トライオード)は、カソードバイアスにて製作をオイラは継続している。

6SQ7をゼロバイスでつかってラジオ自作した2012年に、出てくる音が拙くて「ゼロバイアスじゃ使えない」と聞き分けできたことが発端だ。それが「複合管を使ったラジオの初号機」であったことも幸いした。

◇COSMOSのおやっさんに云わせると「6Z-DH3Aのバイアスについて往時雑誌で話題になった」そうだ。

それ以来、注目していたがようやく出典の情報がWEB上に公知された。1953年の刊行誌だそうだ。 オイラの生れる前のことではある。 「ゼロバイアスかカソードバイアスか。6ZDH3Aのトラブル

往時ラジオ少年(12~17才)であれば64年を加算して、76~81才に至る。COSMOSのおやっさんが86才なので,きょう現在80歳を超えてこの文献を知らないならば、「往時はラジオ少年では無く、一般的少年だったであろう」との推論が成立する。

しかるに「自称 ラジオ少年」も紛れ込んで「ラジオ少年」のふりをしているのが理解できた。だから、音の劣るゼロバイアスを好むのだろう、、と。

◇さて、文中にあるように、結論まで明記されている。このpdfによりゼロバイアス主義者は無学だと判った。先人等の論文を読むチカラがないのであれば声を小さくしていただきたい。 

オイラの製作ノウハウでは、一貫してカソードバイアス推奨だ。音色が違う。 ゼロバイアスの汚い音を聴いても楽しくあるまい。オイラの製作品はカソードバイアスだ。 AVCと信号ラインが個々に取れる6SQ7や6AQ7,6AV6などは、AVCと信号ラインを個別にし、音が汚くなることを避けている。

「論理的にもゼロバイアスの音の拙い」ことが公開されて、よかった。よかった。

それにしても半田工作派では音の聞分けができない方が多いらしい、また聞分けできない方が主流だろう。audio愛好家でもzero biasのyaha教が流行るので耳は悪い。grid-leak biasとご本人が公開してますね。

◇音の聞分けが出来るならば、6Z-DH3Aや6SQ7はカソードバイアスで製作することをお薦めする。カソードバイアス(6Z-DH3A,6SQ7,6AV6)で製作公開しているサイトはオイラを含めて僅かながらある。しかしさほど有名ではないのが残念だ。

プレート負荷抵抗等についての続きは、「真空管ラジオでの6Z-DH3A」はゼロバイアスかカソードバイアスか? 続で記する。

◇参考回路

回路図6SQ7,

6Z-DH3A回路

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リードのs10に組み上げた3球ワイヤレスマイク。

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上記のは2014年12月の作例であり、このサイズでの2号機になる。 初号機は都内に嫁いでいる。

初号機製作後3年6ケ月が経過したが、web上ではこれと同サイズあるいはより小型の3球トランスミッターの作例はまだ無い。「ラジオ製作⇒ワイヤレスマイク製作」はラジオ工作の王道であった。真空管トランスミッターを製作するラジオ工作派は少数かも知れない。

アマチュア無線通信士になるのは、己の勝手だが、免許にはアマチュア無線技士と明記されている。「技士」の2文字の読み書きができるなら、無線技士の道に進むことをお薦めする。

◇真空管式FMワイヤレスマイクの自作。⇒ここ

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2017年11月10日 (金)

ラジオ工作の必需品、「標準信号発生器用テストループ」が数十年振りに販売開始された。by 祐徳電子さん。

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以前、ここで取上げたように磁気アンテナ(バーアンテナ)にはテストループがMUSTだ。

テストループは90年代には製造されていたかどうかも妖しい。 オイラのは1970年代後半の製造品。

目黒も松下も大松も標準信号発生器用テストループの製造は2000年には終了していた。販売在庫品も底をついた。現行流通品はゼロ状態だった。

さて、そのテストループが数十年振りに製造された。 祐徳電子さんから販売開始された。

自称「ラジオのプロ修理技術者」もこれが入手できるとホっとするだろう。

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◇箱を開けた

BNCケーブルも付属していた。

「パイプベンダーの曲げ型をよく見つけたなあ!!」と驚く。昨今、このような小さい直径の金型は市場にないと想うがどこで見つけてきたのか?

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◇支柱は「円筒研磨加工後、ハードクロムメッキ処理」と加工プロ仕上げ。日本の会社よりメッキ処理が上手い、こりゃ驚いた。インローに拘って丸研してある。

通常は「ミガキ棒のままニッケルメッキ」が加工費としては安価。

下の写真のように、ハードクロムメッキ処理は国内では2000円以上の鍍金費用になる。

機械設計屋のオイラからみて「贅を尽くした」と想える。

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◇スタンドベースは「電着カチオン塗装」。

「ここまで手間掛けるの?」が率直な感想。 今の時代なら黒染めで安価に済ませて終了だろう。

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◇さて電波を飛ばしてみる。

正常、受信中。

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◇ HF仕様だが、2mまでは信号を入れて確認してある。

 

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6m,2mでバーアンテナを使うかどうか?

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祐徳電子の社長さんは、松下電器の元エンジニア。 ラジオ系のエンジニアだ。 それゆえに良く判っている。

よく現代に復刻(復活)させたものだと感動し、感謝します。

復活の切っ掛けは、数人の自称「ラジオのプロ修理技術者」がテストループの必要なことをオイラのblogで知って、祐徳さんに、中古品の捜索依頼を掛けたことがが起因。テストループの内部構造と材質はオイラからも情報提供は行なった。

機械設計屋が作るともっと手間を省いた安直なものになるだろう。

入手希望者は、祐徳さんに問い合わせのこと。

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EBAYでは往時の未使用品(日本製)が、日本円で7~10万円弱で取引されている。 往時のものを必要とするならEBAYにて調達をお薦めする。不思議なことに、テストループアンテナは日本製しかEBAYでは見たことがない。

2016年11月 3日 (木)

「ラジオのノイズ」考

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「ラジオのノイズ」考。

耳で聞いて文字で表現すると「ノイズ」の表記になってしまうが、

ブーンと聴こえてくるのは、電源100vの50ヘルツ あるいは60ヘルツの交流分が聴こえてくる。全波整流していると、倍数の100或いは120ヘルツで聴こえてくるのは、皆様がご存知の通り。

さて、SP端子にオシロとVTVMを接続し、真空管ラジオのVRを絞り、周波数ツマミを触って受信周波数を変化させてみよう。 周波数変化に伴ないオシロ上での波形の大きさが変わることが体験できる。VTVMの値の変化をメモしよう。

VRを絞っているのに、何故信号の変化具合がオシロで判るのか?

ラジオはRF部を持っているので、VRを絞ってもRF部信号がコールドから入ってくることはオシロを眺めていれば誰でも判るほどの基本だ。電子はマイナスからプラスへ流れることは中学物理で教わってきたね。

オシロを眺めていると、「RF部の漏れなのか?」は上記のように判断できる。

  真空管によっては、オーバーシュート波形(オシロ上)が出る球もある。この場合はその球を交換する。

電源回路の平滑回路の段数が不足かどうかは、+Bのリップルをオシロで見る。20mVくらいのリップルならば平滑回路の段数は足りている。 5mVまで下げれば good.

コンデンサーの容量よりも、段数の効果があることは先達が発表された表を見れば理解できる。

ST管IF2段スーパーでの波形を参考にUPしておこう。

6Z-DH3Aの1番ピンは接地する。理由はここにある

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間違っても6Z-DH3Aの6番ピンを接地したり、 平滑回路の接地側引き回しをしくじらないこと。修理済み品(ST管、ミニチュア管)をYAHOOで見かけるが、かなりの割合で配線が間違っている。

メーカー製ラジオ(ST管、ミニチュア管)では、だいたい平滑回路の接地側が下手。その結果ブーン音が強い。真空管ラジオ(ST管、ミニチュア管)を手に入れたら、まずは配線と接地ピン番号を疑うことからのスタートをお薦めする。

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  「330+330+330Ω」の3段で、だいたいこの程度になる。計990Ω。1目盛りで20mVゆえに、レンジで5~6mV程度だ。1KΩの1段より格段に良い。

+Bの5~6mVは出力トランスのOUT側で「幾つの数字になるか?」は、中学生算数の範囲だ。

その計算が出来たなら、+Bのリップルが200mVの場合は、どうだろう?

まれに3端子レギュレーターを採用した製作例があるが、それが起因になるノイズ(電波)はすでに ご紹介した通りだ

オシロを眺めて ノイズ対策されることをお薦めする。

2016年10月14日 (金)

菊水 テストループ SA100。 JISに準拠。 ラジオ調整の基本。

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 菊水 テストループ SA100.

JIS C6102-1998準拠。

菊水さんから写真はお借りした。

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先日、ラジオ調整の基本としてテストループで電波を飛ばすことを記した。

バーアンテナで受信するラジオのために、テストループのインダクタンスもJISで定められている。JISの文面にあるようにトランジスタラジオ調整ではmustの設備になる。これを所有するのが、プロ。

家電メーカーでは、JISに準拠してラジオ調整を行なう。オイラも使ってきた。

修理業務の未経験者は、テストループの存在そのものを知らないね。

テストループを用いてラジオ調整することができるのは、国内では4人もいないようだ。ラジオ整備品を出品する大多数は測定器が無いようだね。文面がそうなっている。 修理する側の技術水準がだんだんと低くなっているので、修理済み品を入手するときは慎重に。ヘタレ品を掴むのはご自由に。

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オイラのは目黒のテストループ。磁気アンテナでのラジオ調整用にJISで定めている道具。

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2015年1月25日 (日)

ミニチュア管真空管ラジオの製作 6BY6 6BJ6 EBF80 6J4。AFの球換装。

ここで初めて6CZ5を使ってみた。

良い音でラジオが聞こえる。6CZ5の音がオイラ好みだったので、

この6AB8で鳴らしていたラジオの球を6CZ5に換えた。

バイアスは13V。IP=10mA.

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本機の「6J4⇒6CZ5」のAF部のゲインは,SP端で計測してVTVM値で24dB。

普通の5球スーパーで6AV6⇒6AR5(6AQ5)だとSP端で計測して16dB~20dB。

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2015年1月19日 (月)

ミニチュア管真空管ラジオの製作 6BY6 6BJ6 EBF80 6J4 通電した。

ミニチュア管真空管ラジオの続きです。

球を並べました。

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まず、球を挿さずに通電させて安全確認します。 その後球を挿します。

球を挿して通電したら、強烈にザー音するので、全く???状態です。

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6J4で発振しているのか?

6AB8で回っているのか?

色々と疑念が湧きあがりました。

下流から攻めていったら、6BY6がNGなことがわかりました。 「6BY6のNGはこういう音がするんだ」と学習した一日です。

良品な球を挿してIFT調整、トラッキングです。

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思いのほか6J4のゲインが取れてしまって、6AB8のバイアスを深くしました。

6J4のバイアスはマイナス1V。 プレート負荷抵抗30KΩ。 IP=1.5mA

6AB8のバイアスはマイナス11V。 (本来はもっと浅い処で使う球)

6J4は良い球ですね。 ゲインが取れるのでカソード側のケミコンを外しました。

VRを絞ってのSP端でのVTVM値は0.5mVです。まあまあ低い値です。

が、周波数カウンターを作動させると1.5mVまで 跳上がります。

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バンド上限です。

音は良いですね。6AQ5を使ったラジオよりも電源トランスが熱くならないのでメリットがかなりありますね。

6J4⇒6AB8は良好です。NFBは1dB掛けました。

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ラジオ用周波数カウンターの製作とOSCとの結合はここを見てください。

製作上の注意点は、IFTの向きくらいです。

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以上、5球スーパーの製作記事でした。

第114作品目になります。 自作真空管スーパーでは21台目です。

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2015年1月18日 (日)

ミニチュア管真空管ラジオの製作 6BY6 6BJ6 EBF80 6J4

オイラの祖達はこのsiteに記してあるように、江戸時代初期には松本藩に居た。

遡れば大爺や大婆は、歴史上に名が出てくる。 学校の教科書には載らないけどね。、

NHKで前田 慶次のドラマをやるらしい。

さて前田 慶次の母親の名をご存知であろうか?

オイラ一門の棟梁は、5年ほど前まで現世をブラブラしていたのでオイラ独りの力で供養申しあげた。坊さんの世話にはなっていない。その時に梵字をオイラに授けて行った。なかなか洒落たことをする棟梁ですな。

その梵字は、現世に伝わる梵字表には見当たらないので、今度会ったらよく聴かなきゃいけんね。

大爺も供養申しあげたので、滅多なことではオイラの処には遊びに来ない。

昔々と違って、今時の坊さんに頼んでも供養するチカラがない方々が多いから大変な時代ですね。

「パワースポットが云々、、」と申される方々へ、、

普通の山々でも古木達もそれに似た波長を出していることに気づいてほしいね。

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このIFTにはシャープの印がある。

いつものように、1次側(PB表記)を確認すると天側になっていた。

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ここで使ったシャープIFTとは真逆だ。 これでシャープには2通りあったことになった。ますます統一ルールはないことが判明した。

IFTの取り付けの際は、信号がループしにくい向きに取り付ける。

で、今回の球は、EBF80。

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先日の「EBF80ラジオの音が良い」とのお話なので、バリミュー5極+双2極のEBF80にした。

音域特性上、信号系ラインとAVCラインを分けたほうが好ましいので、今回も分ける。

6AV6のような検波した信号を己で増幅させる複合管は内部結合によりでVRを閉じても音が絞りきれずに、微妙に音が聴こえてくる。

オイラがさほど6AV6を使わない理由は2つある。

①6AV6の3極部IPが少ないので音が貧弱ぎみ。

②6AV6の2極部で検波しきれないRF成分が、AF段でそのまま増幅されて信号が回ること。VRを上げていくと発振する傾向から逃げ出せない。発振止めでOUTトランスにCを入れると音域特性が変るので、その是非は難しいですネ。

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5球構成。 

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2nd AFは悩んだ。バイアスを-6v~-10vで使いたいし、mt9ピンの孔はあけてしまった.。

6CL6とは想ったがそんな深い処で使う球ではないし、6GU7や6FQ7の3極管パラだとヒーターで0.6Aも食う。

で6AB8の5極部を使うことにした。 6AB8の3極部+5極部では、ラジオ用にややゲイン不足なので、1st AFに迷った。

3極管の6AN4と6HM5は使ったので今回はUHF向けの6J4にした。UHF向けなのでノイズは高くないはず。

1st IFは6BJ6.

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透明パネルのラジオを3台並べてみた。

通電はこれから。

6CM6や6CZ5が2nd AFによいかも。

「EBF80⇒1st AF」は「6BA6(6BD6)⇒6AV6」より配線上有利。

「IFの負荷⇒検波素子」の配線長、引き回しで耳が変るので、 IF増幅と検波がいっしょの複合管は耳の点で有利。

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