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真空管ラジオのゲルマ検波化 (改造) Feed

2017年11月10日 (金)

ラジオ工作の必需品、「標準信号発生器用テストループ」が数十年振りに販売開始された。by 祐徳電子さん。

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以前、ここで取上げたように磁気アンテナ(バーアンテナ)にはテストループがMUSTだ。

テストループは90年代には製造されていたかどうかも妖しい。 オイラのは1970年代後半の製造品。

目黒も松下も大松も標準信号発生器用テストループの製造は2000年には終了していた。販売在庫品も底をついた。現行流通品はゼロ状態だった。

さて、そのテストループが数十年振りに製造された。 祐徳電子さんから販売開始された。

自称「ラジオのプロ修理技術者」もこれが入手できるとホっとするだろう。

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◇箱を開けた

BNCケーブルも付属していた。

「パイプベンダーの曲げ型をよく見つけたなあ!!」と驚く。昨今、このような小さい直径の金型は市場にないと想うがどこで見つけてきたのか?

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◇支柱は「円筒研磨加工後、ハードクロムメッキ処理」と加工プロ仕上げ。日本の会社よりメッキ処理が上手い、こりゃ驚いた。インローに拘って丸研してある。

通常は「ミガキ棒のままニッケルメッキ」が加工費としては安価。

下の写真のように、ハードクロムメッキ処理は国内では2000円以上の鍍金費用になる。

機械設計屋のオイラからみて「贅を尽くした」と想える。

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◇スタンドベースは「電着カチオン塗装」。

「ここまで手間掛けるの?」が率直な感想。 今の時代なら黒染めで安価に済ませて終了だろう。

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◇さて電波を飛ばしてみる。

正常、受信中。

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◇ HF仕様だが、2mまでは信号を入れて確認してある。

 

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6m,2mでバーアンテナを使うかどうか?

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祐徳電子の社長さんは、松下電器の元エンジニア。 ラジオ系のエンジニアだ。 それゆえに良く判っている。

よく現代に復刻(復活)させたものだと感動し、感謝します。

復活の切っ掛けは、数人の自称「ラジオのプロ修理技術者」がテストループの必要なことをオイラのblogで知って、祐徳さんに、中古品の捜索依頼を掛けたことがが起因。テストループの内部構造と材質はオイラからも情報提供は行なった。

機械設計屋が作るともっと手間を省いた安直なものになるだろう。

入手希望者は、祐徳さんに問い合わせのこと。

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EBAYでは往時の未使用品(日本製)が、日本円で7~10万円弱で取引されている。 往時のものを必要とするならEBAYにて調達をお薦めする。不思議なことに、テストループアンテナは日本製しかEBAYでは見たことがない。

2016年9月25日 (日)

プレート検波。グリット・リーク検波。 2極管検波。 検波考。歪み率。

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同調回路のQ プレート検波で検索すると、深い情報も見つかる。

オイラのような機構設計者が、弱電検波回路に言及するのは身の丈を超える。プロの電気回路設計者が数値式で、プレート検波を解析してくれると想う。

繰り返すが 先達の本を読むように、、。


YouTube: 再生式はいぶりっどラジオ 1-V-2 デジタル表示

上の動画は再生式ラジオで受信周波数をデジタル表示させたもの。今のところ日本では初めてらしい。

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昭和30年代のとある「初心者向けtext」からごく僅かお借りしてきた。 初心者向けなので、お馬鹿なオイラにも理解できる。

歪み率に注目しよう。

①プレート検波

「一部では音が良い」との記事も見かけるが、「真実はどこにあるのだろう」と初心者向けtextで確認した。

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上記図のように,歪み率はほぼ10%以上。よい処で8%。 この歪数字で音が良いと言われるのは、流石に腰が引けてしまう。

入力を1.5~2.5Vで使うと8~10%の歪みに納まりそうだ。

球で増幅している分、outは出る。

1V 入力ならば20V出力なので 電圧は20倍(26dB)と,ずばり球1個分の増幅度。

②グリット・リーク検波

再生式ではポピュラーな検波方式。

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注目の歪み率は、プレート検波よりも小さい。半分というか1/3というか確実に歪みは小さい。

入力を0.2~0.4Vとし、グリット検波使うと歪み率は2~4%。プレート検波では歪み率10%。あなたはどちらを使いますか?

0.1V 入力ならば1.5V出力なので 電圧は15倍(24dB)の増幅度。プレート検波よりやや増幅度が落ちているが定数次第だろう。

③2極管検波

スーパーラジオでお馴染の回路。

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1Vも入力させると、歪み率は1%以下になる。 プレート検波、グリッド検波より1桁以上goodだ。

入力10Vでも3Voutゆえに入力レンジは 他の回路より広い。

2極管検波の信号を25dB程度増幅すれば、出力レベルはgoodになる。

  試算すると、           

★1   2極管検波+6AV6増幅  1v入力+25dB増幅 ⇒ 出力20v 歪み1%

★2  プレート検波         1V入力    ⇒ 出力20v 歪み9%

どちらを選ぶかは、お好みによるが、歪みの多いものを選択するゆとりはオイラには無い。

初心者むけTEXT」には基礎情報が載っているので、入手し読むことをお薦めする。

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複合管の登場以前ならば、グリッド検波 VS プレート検波で回路検討するのだろうが、6Z-DH3Aや6AV6のような複合管が市場登場したので、「2極管検波+3極管増幅」が歪み率と音量面からもgood。

以下、ラジオ工作の基本だが

①加えて、検波回路とAVC回路は其々別にすること。 

②IFTの直後に検波素子を入れるとIFTのQが下がる

③6AV6,6Z-DH3Aのヒーター・ピンはどちらの方をアースすべきか? ここ。

オイラのサイトの訪問者は上記3点 ご存知のはずだね。

2013年12月15日 (日)

ゲルマニウムダイオード検波の真空管ラジオ  倍電圧回路図 (ベース機は、CX-555)

まとまりましたのでUPです。

073木箱に入れたら、BC下限528khz⇒515KHzと いきなり10khz以上も下がったのだが、

「ウッドケースなのに、こんなに影響あるんだ!!」と体験した。

もちろんアンテナ感度ピークも取り直しした。

コイルで1ターン減らした。

こりゃ、いままでのcosmosキットも アンテナ感度は合わせ直ししなきゃならんです。

やはり、オイラはお馬鹿だ。

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ごく普通の回路です。

もし特徴があるとすれば、

①チョークは2段

②ダイオードに50KΩが釣り下がっている。

 この抵抗の有効性は、実装すれば判ります。

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PDF版⇒5tube_6gk5_super.pdfをダウンロード

セミリモート球へのSG信号の強弱で、IFTの同調点も微妙だが移動するので、

巧くあわせてください。

 IFTの同調点が動く理由は、わかりますよね。 

ええっとボリュームのガリガリ君のお話です。

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松下さんのボリュームは、2体に分れます。

松下で販売していたボリュームを製造していた会社(もちろん下請け)が、

この田舎に2社あったことを知っている人は、もう鬼籍ですね。

★オイラの基板職場の隣部屋では、松下ボリュームをどんどん製造していたんです。

抵抗溶接機やカーボン塗布機をさらっと見た記憶があるのだけど、

その頃は機構部に興味がなかったので、今はもう詳細は想いだせません。

飲み助のデンスケ氏と、あったら質問してみようと想うが

30年前のこと覚えているかな?

★ガリガリ君は、接触子をカボーンの綺麗な処に持っていくだけでOKです。

不器用なオイラにも出来ました。

★今時のVRとはローレットの深さとパターン数が違うので、元々のツマミを利用するなら

VRの再生は必要です。

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くれぐれも、お馬鹿なオイラの真似は薦めません。

2014年5月20日追記

置き場所に困っていたオイラは、

このラジオを知人に差し上げました。

直すのが趣味ですので、 知人たちには結構な台数がいってます。

2013年12月14日 (土)

ゲルマニウムダイオード倍電圧検波の真空管ラジオ  2 (ベース機は、CX-555)

この続きです。

壊れかけたIFTも復活できてました。

 もともと塗料でロックしてあったので、外部からみえた塗料は剥がして調整ネジを廻したのですが、塗料が軸ベークに入っていたのが、原因です。

もうひとつの方を分解してみて、往時の工程がわかりました。

①往時の作業工程として、調整ネジを上部端近くまで持ってくる

②塗料を塗る。

③乾く前に、調整ネジを締めこんでIFT調整する。(濡れた部分がベーク軸で固着できる)

④乾いて終了。

の流れのようですね。 

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SGからテストループで信号を入れます。

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いつものように、波形ででてきます。

局発6BE6は、+B 205V。SGは95Vにしてあります。

あとは、1st IFと2nd IFのバイアスをきめて、SG電圧も決めます。

IFは6BA6の2段

検波はゲルマダイオードの倍電圧。

AFは6GK5(3極管)+6AQ5.

★2nd IFの負荷は、4mHチョークの2段(写真参照)

2段の効果は、この記事

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上の写真は、1st AFのバイアス点を測っている処です。

1ST AFは6GK5にしました。

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0.87Vと表示されました。カソード抵抗が300Ωなので

流れる電流は0.87V/300Ω=2.9mA

6GK5のIP 2.9mAです、 バイアスとしてはもう少し深いのが一般的です。

まあ、のちのち修正します。

ボリウムがガリガリ申すので、こちらの対応に意識がいってます。

083 バーアンテナのコイルを換えてみました。

コイル長が伸びているのが判ると想います。手巻きです。(最近、手巻きしてます)

換装すると、この耳の良さがわかります。210μH近傍の値です。

言葉にすると、「BCバンド上側での感度だれが少ない」から「全体の感度が上げれる」って

イメージです。

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放送を受信してみた。 うん、うん、鉄筋住まいでもガンガン聞こえる。

あとはボリウムのガリガリ君。

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いつものように、VRを絞っててのSP端の波形。

VTVM読みで1mV。

波形に 局発の漏れが重畳しているのがわかる。

6BE6の近傍に平滑回路があるので、こういう波形になる。

ラジオ電波はそのままでは耳に聞こえないので、無害ですね。

放送局のKW出力で体に害がないので、SP端のこれは些細なもの。

メーカー製ラジオでは、ブロックコンがバリコンの際にあったりするので

こういうOUT波形が観測できると想う。

ガリガリ君は、明日対応してみる。

今宵はこれで寝ます。

回路図

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くれぐれも、お馬鹿なオイラの真似は薦めません。

2013年12月11日 (水)

ゲルマニウムダイオード倍電圧検波の真空管ラジオ  1 (ベース機は、CX-555)

松下さんのトランス式5球ラジオ CX-555を入手した。

球の配置やもろもろのノウハウを知りたくて、入手した。

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ちょっと割れている。

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球を外しはじめた。6AV6だけがシールドされていた。

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066 CRはこんな感じ。程度は良好。

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上の写真のように、IFの6BA6と6AV6が隣合わせになっている。

信号は、6BA6⇒IFT⇒6AV6の順に流れるので、

経験上、この配置(距離)だと恐らく回り込む。

「回り込み回避策として、6AV6をシールドしている」としか、お馬鹿なオイラには思えない。

6BA6の7番ピン⇔2nd IFTのoutは360°の同相になるので、

2nd IFから6AV6へ上手に持ってこないと、6BA6の7番ピンに正帰還しますね。

で、正帰還の配線が、6BA6の7番ピンラインから30mmの距離だと、ほぼ発振してくれます。

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お馬鹿なオイラは、CRを剥がしてしまった。 

さてこれから、どうしよう、、、。

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スピーカーも8インチ?で大きい。

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改造を始めた。

ソケット数が5個なので、中間周波数増幅が2段のラジオができる。

アンテナ系も、バーアンテナに換えるとオイラの環境でも聞こえるラジオになる。

付属の6AV6で検波させても良いが、この球さんあまり良い音で鳴らないので

「ゲルマダイオード検波+3極管」にしてみる。

(過去blogにあるように 「ゲルマ検波+3極管」のほうが、明るい音で鳴る。)

余裕があれば、「6AL5+3極管」のほうがもっと音が良いことは、前記事の通りです。

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平滑回路は5段。470+330+330+330+330オーム。

IFT調整していたら、割れそうになったので解体して

接着材で硬化中。 固まったら調整を再開します。

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 経験上、この丸筒タイプのIFTは、回り込みに強い。

「円筒ゆえに、コイルから均等にシールドできる」からだと、オイラは勝手に推測中。

 

部品の配置

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IFTが固まるまで、我慢なのだ、、。

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くれぐれも、お馬鹿なオイラの真似は薦めません。

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