ラジオ系情報

多種類リンク

Powered by Six Apart

« 2020年12月 | メイン | 2021年2月 »

2021年1月

2021年1月12日 (火)

真空管ラジオ用455Khz IFTでの疑問 ⇒ 天地のルールは無かったようだ。⇒山中方式推奨します。

2014年3月12日 (水)の再掲。

6年前の記事を再掲した。

********************************************************************

IFTについてすこし考えてみる。

切っ掛けは、先日完成させた「4球スーパー2号機

★先ず、手持ちのIFTの中をみて、「1次側コイル(P-B表記)が天側or地側」の確認をする

051

この↑cosmos IFTは ,1次側コイル(P-B表記)は天側。

052

この↑FUJIのIFTは、1次側コイル(P-B表記)は天側。

タマディンも1次側は天側。

053

この↑ナショナルのIFTは、1次側コイル(P-B表記)は地側。

三菱も1次側コイル(P-B表記)は地側。

009 ↑上のシャープのは、1次側(P-B表記)が地側。

1次側コイル(P-B表記)の向きは、上記のように天と地と2通りあることがわかった。

統一ルールは無かったようだ。

054

★ 4球スーパーでIFTからのリークで発振した時は、

055

上のように結線して、トラブルにあった。

★IFTをふりかえてトラブルから回避した。↓

056

★では、下のような場合、IFTのリークによる影響はないのか?

057

いままでは、真空管ラジオでIF段のゲインを上げると回り込むのは、配線からのIF漏れだと想ってきた。

しかし、「IFTからのリークの方が大きいのでは???」と??状態。

少なくとも、上に調整用穴が開いているタイプはモレ(リーク)に注意したほうが良いことを今回経験した。利得限界まで追い込むには、孔は塞ぐしかないね。

真空管ヘテロダインでは、1st IFTと2nd IFTは 相を揃えない使い方のほうが良さそうな気配。上記のように「4球スーパー2号機は、相を揃えない」で鳴らしている。以降122号機まで相を揃えない方式で自作。

まあ、松下、東芝などメーカー製真空管ラジオは1st IFTで帰還発振させるようになっているので、あまりゲイン(感度)が上げられないことも判明した。「アンテナ線を伸ばしすぎと発振する」ラジオもYAHOOでは整備済みで見つけることができる。

ただ、山中電機だけは正しく「相を揃えない」配線だった。おそらく、一番ラジオのことを理解していたメーカーだね。

IFT取付は山中方式を推奨。

**********************************

ご存知のように、トランジスタ式ヘテロダインでは、「IFTからの信号がバーアンテナに回りこむことが多い」。

IFTとバーアンテナが近いラジオは、回り込みのためにIF段のゲインを上げられない ⇒耳のよくないラジオになる。

*********************************

日立のIFTもUPした。⇒記事


YouTube: ハム音の比較にどうぞ。 ヒーター片側接地してもこの位のノイズ。

*******************************************************************

・開放線(アンテナ線)なしの磁気アンテナ(バーアンテナ)の調整に、テストループが必要だとJISの紹介しつつ記事にしたのは、オイラ。

・それを見て焦った「某オッサンが祐徳電子に製作依頼を掛けた」のが、テストループの復活生産になった。 復活品を診て自作記事を上げたのが「2019年RFワールド 」って雑誌。

某オッサン様へ、 色々と聞こえてきますが、自己研鑽してくださいませ。修理業ご苦労さまです。


YouTube: 再生式はいぶりっどラジオ 1-V-2 デジタル表示

TOP PAGE

陽性者は970人。検査数は2105 人。 打率5割までもうすぐ

コロナ菌を撒き散らす自由を行使した結果が出てきていますね。

トンキンコロナは打率4割を超えましたね。

民間PCR検査でアウトになった者どもが、保健所で再検査してもらったので、打率が向上しています。

**********************************************************************

英国では人口の5%感染。

米国は7%.

ロシアは2.4%です。

東アジアの防疫無策国では、3月末までに0.5%程度の感染比率に達するとおもいますね。

mRNAワクチンは、人類史上で開発成功したことがありません。したがって「コロナに効果がある」と信じるのは勝手ですが、科学的根拠は非常に薄いですね。

非科学的なものを信じるのは個人の勝手です。幸福の科学さんも変質してトランプ支持活動してます。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

電力が足らない背景のひとつに

「火力発電所の設備更新(経年による改修)を官庁が認めない」ことがあります。申請が凍りつけになったものは幾つありますかね?

「原子力発電をもっと活用しろ」とのサジェスチョンですね。

ガースーおじさんは原発比率を50%に持っていきたい張本人です。

2021年1月 8日 (金)

ラジオカウンター

ラジオカウンター :RK-03

P1010046

JRC NRD525 と SANSUI TU-X1 同期検波回路

SANSUI TU-X1 は、世界初のPLL 同期検波の製品である。1979年の発売であり、SONYからの同期検波ラジオより1年半ほど古い。半導体デバイスで同期検波を全面に出したデバイスではMC1496が最もふるい。MC1496は1968年の発売であり、データシートには「同期検波で使ってね」と広告されている。

「通常はハードリミッターが必要だが、どうしてSANSUI TU-X1に無いのか?」を確認していたら、発売終了後の1982年にその技術公開されていた。内容は読んだ。オイラのオツムではやや理解が苦しい。

非常に技術が高いメーカーなんだが、どうして消滅したのか?  、、、と今も思う。

ハードリミッターが不要になったので音はすこぶる良いのが、TU-X1. もっと評価されるべき機体だ。この辺りの音の違いは、同期検波ラジオを自作してみればわかる。ハードリミッター起因の悩みがなくなるなら、そりゃ嬉しい。

現行日本人にはこれと同等なものは設計できないね。「見つけたら買い」

*******************************************************************

セミプロユースのSSB,CW,FM、AMの受信機としては、The Eddystone 1570が1980年発売であり同期検波が搭載されている。当時の600ドル。レートは1ドル220円として13万円。

********************************************************************

JRC NRD525は1985年秋の発売である。 プロユースでは米国より5年ほど遅れて同期検波製品を投入してきた。「JRC 上田」での製造になる。発売直後に、「受信音が良い」とJRC 上田の従業員が申しておったのをオイラ覚えている。

トランジスタ3段のhard limiter通過したIF 信号を搬送波コピーとしてSN16913に入れている。これはMC1496の1968年公開データと同じ手法である。「IF段ICの自社製品がないJRCとしてはトランジスタ構成にした」と見るべきか、東芝、松下等の家電メーカーに頭を下げるのを嫌ったとみるべきか?。投影面積ではIC使用時の2倍になるが、ICを使わない理由はなんだろう。

同期検波の特性として S/N比が良い。歪が小さい。 所謂、音が良い。SANSUIとして同期検波させつつさらに低歪を狙ったのが、TU-X1. 勿論、AM放送のステレオ化に向けての回路でもあった。

*********************************************************************

「OPアンプ+LC」を使った同期検波は1973年に回路公開されている。 ⇒ これがLC型同期検波の原型で間違いないようだ。オイラはA案として実験済み。

2019年8月18日に公開済み.⇒記事
 

056

DBM ICを利用した場合よりは感度が出る回路になっている。

「同期検波ユニット基板」として復活予定。

***********************************************************************

TDA1072の代わりにこのTDA4001を使えば同期検波ラジオが出来上がる。とても簡単にラジオとしてまとまるので、中級者向けのデバイスだろう。

Tda4001


YouTube: synchronous detection: homebrew, trial

オイラは機械設計屋のおっさんです。

2021年1月 7日 (木)

KP-12 基板の換装案

先日の構想(RK-95 for kp-12)基づいて基板が届いた。

KP-12基板と基板孔位置は合いそうだ。ヒューズと電源トランスも載った。

P1010002

**********************************************************

KENPRO KP-12を少し確認してみる。

① 100V側のヒューズが無い。「消費電流は50mA前後なので不要」との判断だろうが、実装ミス時には電流は1msほど無限大近く流れる。

 整流回路周辺で コンデンサー短絡事故は経年が進むと一定割合で発生する。

P1010003

「コールド側からブーン音を引き込んでいた」対策跡が診れる。

P1010006

カッターで 分離されてたね。TECの表示があるが 本当にTEC????。 KP-12の2回目基板らしい。

P1010013

KP-12の整流回路がコールド側を使っている。⇒ ブーン音がコールド側から侵入しやすいので配置は慎重にする必要がある。 

この基板では、配置が拙くてCRYSTAL FILTERのコールド側からブーン音が入り込んでいたためだ。  パターンカットによって電子の流れ方向がそこそこ定まった。

回路図には配置情報は盛り込まれない。「回路図を読める」の意味は配置までイメージできることを示す。 「太刀筋を読む」と同じだ。 回路図内の値を見れる程度では、回路図を読めるとは云わない。

*********************************************************************

基板単体で確認した。⇒ ここ。

Rk95v212

収納すればリビルト終わり。

載せる基板rk-95は こんな感じの効き方ですね。


YouTube: 自作RFスピーチプロセッサー :ta7061 クリスタルフィルターレス

6BE6,6BY6 そして5915 (再UP)


YouTube: TA7642ラジオ基板にSメータ。RK-94v2


YouTube: 自作ラジオ :11月7日の入感


YouTube: synchronous detection: homebrew, today :RK-118

氷も、張らない朝でした。

本稿は、2012年1月22日のものだが、

HEPTORD球の基本なので再UPしておく。

*********************************

3球式スーパー(2号機)3S-STDの初段球を

6BE6,6BY6,5915と変えて、ゲイン差見てみました。

それぞれモー値が異なる。

6BE6⇒6BY6⇒5915の順に耳が良くなるのが、規格表からもわかる。

「実際には、どう差異があるのか?」の確認。

SGのOUTは固定。

ラジオのVRも触らずに、元電源のON,OFFで測定しています。

51

RCAの6BE6↑ 

52

シルバニアの6BY6↑  バルボル値で3dbアップです。

常用は、この6BY6です。 「6BE6より安くて耳が良い」のが特徴。

53

5915

バルボルが振り切れてますね。流石5915です。これも6BE6より安いことが多い。

真空管の「規格表通りに差がある」のが、波形からも理解できます。

6BY6 >>6BE6なのですが、

人気は6BE6にあるようですね。

★規格表から モー値をpick upした。

 6BE6  475μモー   g3⇒Plate

 6BY6  500μモー    g3⇒Plate

  5915  1100μモー   g3⇒Plate

①6BY6は6BE6より 500/475=1.05倍 良い程度のはずですが、

実際は3db(2倍)良いですね。

②5915は1100/475=2.32倍 のはずですが、

実際は10dB(3倍)以上goodです。

heptord管ラジオで耳を良くしたいなあと想う方には、

6BY6や5915などを薦めます。

5915五麟貿易で購入できます。

5915をヘテロダイン検波に使って

IF段を軽い動作させた方が論理上S/Nが良いですね。

54

奥澤清吉先生の書かれた本(昭和42年発行)のP179に

「周波数変換の原理は、周波数が違う2つの交流電圧(電流)を混合して検波すること」とありますね。

ヘテロダインで「検波」が動作理解として正しいですね。往時は第一検波と呼称していたが今は混合或いはmixと呼ばれている。搬送波を除去することを第二検波と呼ぶ。

技術史に沿って、第一検波、第二検波と呼べるラジオ工作派は少ない。何故なら知識が無いからだ。年配者でも知識欠落者が多い。

★川面の波と違って、

差分が綺麗に取り出せるのが交流の良い処でしょうか、、

★注入レベルの強さで 耳が違ってくるのは、至って自然です。

トランジスタラジオでの適正注入量は、

奥澤先生の本のなかに、数値としてありますのでご一読されてください。

★真空管ラジオでも他励式では注入レベル量に注意して製作する。安易な自励式で製作しているだけだとスキルは伸びない。

さてハム音はどの程度聴こえるのか? webで拾った。

代用マジックフィンガ
YouTube: 代用マジックフィンガ

まあしっかりブーン音が聴こえくる。ラジオノイズだと想って聴いていたら全域で聴こえてくるので、ラジオノイズではないことが判る。 トランスレスでなく、パワートランス搭載のST管ラジオだよ。これがST管ラジオの平均点。 

さて、オイラの自作ラジオ(ST管)ではこの程度までブーン音は小さくなる。 ブーン音聴こえますか? これが残留ノイズ0.7mVの世界。メタル管ならこの半分のノイズ値。

真空管ラジオのブーン音はどこまで小さくなるか?
YouTube: 真空管ラジオのブーン音はどこまで小さくなるか?

このレベルまで静かになると3端子レギュレータ起因ノイズの有無がわかる。6WC5,6D6D,6Z-DH3A,42と同じのST管構成だがハム音がまったく違う。これが技術力の差。ハム音のするラジオで繊細な音の聞き分けできないだろう。感度はオイラの自作ラジオの方がメーカー品よりも20dBほど優れている。

加えて、デジタル表示の自作ラジオはAUDIO用SP BOXで鳴らしているゆえ、60Hz,120Hzなどの低域はしっかり音としてこの程度に聴こえている。 安価なラジオ用SPだとさらにハム音は聴こえない。

「ハム音のするラジオ」vs「ハム音のしないラジオ」 、製作するならばどちらにしますか?

右側、上部に情報は集約してある。

*******************************

★スーパー式真空管ラジオで耳を上げる方法としては、

6BY6或は5915に差し替えるのが、とてもはやいですね。

★5915は性能の割に人気がありません。6BE6より安いことが多いですね。

★ゲインUPするので、IFT周辺の配線の見直しが必要の場合もあります。

 

真空管の挙動をまとめた「基礎実験 のまとめ」も一読ください。

 

*******************************

真空管ラジオキットの3S-STDは、ホームラジオとして十二分に鳴っています。

原回路ですと、耳がもう一つですので、IFのカソード抵抗は換えることを薦めます。

記事

TOP PAGE


YouTube: 自作真空管ラジオ :通電確認中


YouTube: 自作RFスピーチプロセッサー :ta7061 クリスタルフィルターレス


YouTube: My tube radio ,using radio counter as JH4ABZ type.

synchrodyne : synchronous detection

synchronous detection.

NRD525は SN16913を利用している。

オイラの実験では ターゲット信号をPIN 2にいれた方がベターだった。

Photo

今我々が確認できるsynchronous detection(DBM 式)の資料としては1968年発売のMC1496データシートがある。phase具合は右下に表現されている。

Snycromc1496

「MC1496とSN16913のどちらが波形が綺麗か?」では、MC1496の勝ちである。SANSUIはMC1496採用なので、賢い選択をしている。

信濃四谷駅 でコロナ増殖中。1週間で 9名確定。白馬村人口は9千人.

スキー客がwithコロナで白馬村を訪れ、発病。

1183例目(患者)
  1.年 代 40代
  2.性 別 男性
  3.居住地 東京都
  4.職業等 医療従事者
  5.症状、経過、行動歴等
     12月26日 白馬村に来訪
     12月30日 発症(発熱)
検体採取(外来・検査センター)
陽性判明(LAMP検査)
12月31日 宿泊療養施設に入所
  6. 備 考 県外陽性者の接触者
***************************************************************

 

12月31日 1181例
1月3日  1218例 
1月5日  1265例
      1267例
              1268例 
1月6日  1334例
     1335例
     1336例
1月7日     1369例
              1370例
************************
1週間で 9名確定。
 
人口は9000人なので、10万人当たりでは100人になる。
 
ようこそ白馬へ、wih コロナです。
トンキンが、田舎にコロナ連れてきた。
コロナ菌を撒き散らす自由は憲法にないので、これ裁判を興すと白馬村側の住人は勝てるぞ。
 
 
オツムの弱い奴が国を亡ぼす。 貧乏人がレンタルスキーで田舎に来るとは思えんな。今回の白馬村へのコロナキャリアは医者のようです。オツムが悪いんでカネで医者になった奴でんな。

ゼロバイアスの弱点 。ヒータを接地する理由。


YouTube: 再生式はいぶりっどラジオ 1-V-2 デジタル表示


YouTube: 「レフレックス+再生」式 単球ラジオ。

yahoo出品や自作site,修理siteを診ると技術低下が酷く、「こんなことを知らずに修理しているのか??」状態なので基本を転用公開する。

経験と理論にて裏付けされたノウハウを否定してラジオ工作するのは、広義の反知性であるね。

転用元には非常に感謝申しあげます。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

①ゼロバイアスの弱点

「部品交換作業者たちが好むゼロバイアス(グリッドリーク・バイアス)」は、沢山の弱点を持っている。「ゼロバイアスは歪む事実」は1952年では常識であるが、近年はそれすら知らない大人が主流で技術低下が酷いね。

ここに公開されている。

オイラ初めてゼロバイアスで製作した際に、酷く歪むので、慌ててカソードバイアスに戻した経験がある。

以来、カソードバイアスにしている。

これは推測だが、ゼロバイアスによる歪んだ音が好きな層が主流。あるいは歪認識できないボケた耳を持っているようで ゼロバイアスが今だに流行っている。

********************************************************************

安易にヒーター浮かせた作品をyahooで見掛けるので、彼らの学習用に転用させていただいた。 多謝。

②ヒータを接地する理由

Text

「兵頭 勉」執筆本に公開されているので、 知らないのは技術向上心のないおっさん達だ。 

***************************************************************

実装のノウハウ。

Text2

読めば、「どうすりゃいいか」が判る。 転用させていただいた。 多謝。

*****************************************************************


実装のノウハウ。

Text3

転用させていただいた。 多謝。

****************************************************


実装のノウハウ。

IFTと電源トランスとの距離確保について。

Text4

自作ラジオで配置が駄目な出品が多いので、彼らの技術向上のために転用させていただいた。 多謝。

*************************************************************

6z-dh3aをカソードバイアスで使った作例。 接地ピンは1番。

YouTube: My tube radio ,using radio counter as JH4ABZ type.

*******************************************************

ミニチュア管での作例。スピーカーはbell社のアルニコとレアです。感度よく受信できるのでスピーカーが負けてますね。


YouTube: 自作ラジオ :11月7日の入感

ノウハウは公開済みなので、右サイドバーメニューからご自由に閲覧ください。


YouTube: pwm transmitter : using ne555 for mw radio.


YouTube: synchronous detection: homebrew, trial

2021年1月 6日 (水)

スタンバイビー自作 :Standby-beep

 2020年12月11日の再掲。

********************************************************************

所謂、[standby-beep ]を造ってみた。「一番星」系のお方は、「スタンバイ ピー (pee)」と申されるが、正確には Standby-beep(ビープ)です。

「送信時の頭と終わり」に出るのがアポロ系。時間とともにトーンも変化するのがアポロでは使われていた。それが 民間ではスタンバイ ビー(standby-beep)として広まった。つまり日本発祥の技術ではない。

beep回路内蔵のmic compも「一番星」系のお方には人気でした。「ELcom echo chamber」も流行ってました。

「スタンバイ ピー (pee)」と叫ぶと知的水準がわかってしまう。peeの意味

スタンバイ ピー (pee)は「トイレの順番待ち」とでも訳せるのかな?

Rk1121

英語圏では、roger-beep と呼称する。

送信の最後、pttをoffした時から トーンが任意秒間、送信されればよい。日米欧の回路を見て回ったが、

1, 「ptt off 時はトーン回路連続作動、 送信時には停止のもの」

2, 「ptt off 時にトーン回路が任意時間だけ動くもの」。

があり、主流は「ptt off 時はトーン回路連続作動、 送信時には停止のもの」だった。 回路の簡易具合をかんがえたらこうなるね。今回は、「上述1のタイプ」で基板化した。 

btw :  以前one shot beepの公開品は上記2を先々製作する計画なので基礎実験になる。「PIC等ソフト制御を使うならばアポロ並みにトーンの緩やかな変化は盛り込む必要がある」。アナログで「トーンの緩やかな変化も出来る」が、条件出しに苦労するぽい。

*********************************************************************




まずは、タイマーの確認をした。tx中は青LEDが光る。「push switchを離してから青LED点灯している数秒の間」、beep音(ビープ音) がtxに載って相手に届く。


YouTube: roger beep:testing

1秒超えで遅れてoffすることを確認した。you tubeの秒数表示では6秒くらいになった。off delay時間がここまで長いと不評になりそうなので、半固定抵抗はdelay時間短め合わせでお願いします。




tone具合を確認した。

1, 「ptt off 時はトーン回路連続作動、 送信時には停止のもの」

での動作確認になる。


YouTube: roger-beep :testing 2

「ptt off 時はトーン回路連続作動、 送信時には停止のもの」。⇒ ptt onだと波形が来ないね。ok.

***********************************************************************

R9=10Kオーム時に、tone下限は620Hzくらい。上限は31kHzにもなった。

R9=22Kオームくらいがベターか?

Rk1121

Rk1122

Rk1123

Rk1124

tone出力は1V超えなので 出力VRで充分に絞ってください。

通算373作目。 基板ナンバー RK-112

****************************************************************



概要

1.対象トランスミッターは送信時、PTT-SW等でPTTラインをグランド(ボディ)に落とすタイプです。それ以外ではリレーを後段にいれてください。

2.ハンディ機で良くある、マイクラインとPTTが一緒になった機種では工夫が必要です。

3.ピー音は1回。トーン周波数はVRとCで可変できます。回路定数では1K~30KHz.

Cを増減すれば上下に伸びます。音が大きいので基板の半固定VRで絞ってください。

4.delay時間は半固定VRで可変できます。最大7秒を確認していますが、恐らく0.3mS~0.6mSが使い易いと思います。

5,電源電圧+Bは8V~13Vです。「ノイズに為らないことを確認済みの3端子レギュレータ使用」を推奨します。24V印加ですと電圧差が大きすぎて、3端子レギュレータ制御が追い付かないので、発振します。 3端子レギュレーターの制御が追従する電圧差は概ね8~10Vです。


6.取付はTXとマイクの間に付ける形になります、スタンドマイクなどはちょうど良いと思います。

Ans01

・「半田付けのラジオ基板 = プラモデル 」と身勝手にとらえている大人が多いが、プラモデルは文字を理解できない知性も対象にして組み立て図で表記されている。

・ 半田付けのラジオ基板は、 回路図を読める知力者向けに用意している。 穴あけ基板でつくると見栄えが悪いから出来上がり基板を探している自作中級者」になる。使用部品の誤差累計で動作点が同じにはならない。公差でなく誤差ゆえに、CR製造会社毎に真値との差が異なる。これは「どのメーカーの何型番をマスター測定器にしているのか?」に起因する。東芝ですら全ラインに精度最高のメーカー品は導入されていないのを四日市工場で確認した。

・記載数値が理解できる程度では回路を読めるとはまず云わない。装置組み立てで「組み立て図を読む」とは、調整ポイントがどこか?まで図面上から理解できることを「組図面を読む」と云う。 この辺りは「太刀筋を読む」の「読む」と同じ意味合いで「組み立て図を読む」「回路を読む」と使う。 古来からの日本語を理解していない大人が増えて亡国危機にも晒されている。

・「呼び半田」を知らない机上エンジニアが技術低下の後押ししている。

・「動作しないとの理由で返品される7割は、半田つけ不良だ」とラジオキットのフォーランド社長が申していたぜ。

*********************************************************************


YouTube: My tube radio ,using radio counter as JH4ABZ type.

2021年1月 4日 (月)

LA1260を使った次テーマ:Sメーター回路を載せたLA1260ラジオ。

今日基板が届いたので、まとめてみた。


YouTube: LA1260 middle wave radio : testing indicator . Model name as RK-81v2.

インジケータは公称200uA(販売側の説明によれば)だそうだ。

AGC電圧から直接受けているので、もとのAGC具合がリアルに反映されている。AGCのC値はデータシート数値にしたが、その倍は必要だろう。agc電圧は1Vに満たず、ΔVも0.5Vに満たず。

500uAメータをドライブするにはこのままではやや苦しいので、それ用の半導体選定をすれば終了になる。100uAメータであればこのままでOKだ。中華製50uAメーターは1000円弱で調達できるので、下回路が廉価だと思う。

La1600_s_meter

このメーター回路は、web 或いは雑誌で見掛ける差動回路では無い。非常に古典回路であるが、多少工夫してある。

LA1600 , LA1260用インクリメンタルAGCでのSメーター基板(500uA用)は ようやくまとまった

先々サトー電気扱いになるだろうから、LA1600,LA1260でSメーターを振らしたい方はそちらで。 


YouTube: sanyo LA1600 s meter unit: DIY

*******************************************************************

「Sメーター回路に差動回路を持ってくるのは勿体ない」とオイラは思う。日本での差動増幅回路の起点はJA1FG梶井OMの1954年公開回路になる。

知的所有権の絡みがあるので、本を入手して読むことをお薦めする。

196403_2

飽和させて使うのが調整ポイント。 半導体の差動回路をわざわざと飽和させて使うのであれば、「微小電位差をリニアに計測できるメリット」を捨てるじゃ「差動回路の必要性は無いんじゃないの?」。

WEB上で見られる差動回路が飽和を上手使っているかは謎である。

196402_2

 

196401_2

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

「1目盛り6dB」ってのは CQ JAのハムジャーナル1号か2号で「米国無線機の実測定レポートが上がっていた」ことが、ほぼ起点である。1973年?のことなので当時中学生であったオイラですら記憶にある。 

また。「信号強度にデシベル単位での裏付けをする」ことは、japaneseには思いつきもしなかった。米国品の模倣で始まった部分が多い無線機分野である。

VUメーターはJISで規定が詳細に定まっているが、受信機の場合には感度が一律枠に納まらない。「信号強さは相対表記なので物理特性定義をどうするのか?」はオイラのオツムを超える。

Rk81v21

 写真手前側がSメーター回路になる。

・今回は「インクリメンタルな動きをするLA1260:AGC」 にもSメーターをつけた。LA1600はLA1260と同じ挙動なのでこの回路でOKだろう。

・デクリメンタルな動きのTA7642にもSメーターをつけた

ラジオ信号増減具合をテスターで計測変化が判るものにはSメーターをつけることが出来た。テスターで電圧変化が見れない増幅回路もかなり存在するので、先々のテーマになる。

*******************************************************************

オイラの本業は、FA機械設計屋です。

2021年1月 3日 (日)

la1600 sメータ


YouTube: 再生式はいぶりっどラジオ 1-V-2 デジタル表示


YouTube: My tube radio ,using radio counter as JH4ABZ type.

・「la1600 sメーター」で検索すると 差動回路のものがweb上で見つかるが、これすべて原型回路の2次・3次・4次・5次の使用になる。 昭和の古い製作記事には謝辞にて権利関係について触れたものがあった。誰が考案しても同じ回路になるものは、残念ながら著作権は生じない。

・今回「著作権上でどうなのか?」では、原型回路公開したJA1AYO氏からの許諾が必要である。さらっと調べてみたが、氏公開以前には半導体での差動sメーター回路は無いようだ。国会図書館にまでは調査に通っていない。

 許諾を得た記述がどの記事にもないので、おそらくはアウトだ。JA1AYO氏と異なる差動回路はまだない。オリジナルは1980年8月1日の刊行日(cq出版)である。従って翌1980年8月2日以降に公開されている差動回路(Sメーター)はJA1AYO氏公開物の2次派生品である。インターネット時代に入り「転用したもの勝ち」のような、パクリ愛好家が出現するに至った。著作権についての意識が薄い国民だと充分に判る。

・「使用デバイスが異なる程度」だけでは新規性がなく接続が変わらないので、著作権上でアウトになる。 原型回路に手を加えて応答性の向上あるいは簡易な調整等の質改善に至るのであれば、著作権上ではグレーゾーンになる。

・刊行物等でJA1AYO氏から公開された回路利用する折には、オイラは都度JA1AYO氏から許諾を得ている。

・刊行物をpdf化して公開するには「出版社から頒布権あるいは譲渡権」を得る必要がある。ラジオ系技術での pdfは 非合法ぽいのが多い。 文末に同意を得た記述が見当たらないpdfがバンバン歩いている。漫画の違法アップロードに近いね。

***********************************************************************

・LA1600のAGC回路から電圧あるいは電流を受け渡ししてもらう折には、少なくとも220Kオーム程度のインピーダンスで受ける必要がある。その程度のインピーダンスがないと追加回路によりAGC電圧が降下することがテスターでも計測できる。IC規定の電圧よりAGC電圧が下がってしまうとゲインが絞られて耳が悪くなる挙動に遭遇する。それだけシビアに動作点設定されたICのようだ。 

TA7358はFM用デバイスであるので、識者ではAMあるいはSSBに採用しないデバイスだ。TA7358の挙動は、ja qrpの会報に数値入りで紹介されている。実測すると会報で紹介された挙動になる。DBM作動させるのは0.3V超えの搬送波を入れる必要があるので、結果振幅信号とは思えないほど歪んだ波形で生成される。(紹介済み画像) ゆえに、識者はTA7358をAM用には使わないし使っていない。

0024

・左様なTA7358を有り難くDSB,AMに使うのも相当にオツムが悪い。論理的思考が全く出来ないのは、ゆとり世代への教育結果でもあろう。加えてTA7358通過後の波形公開がないので、「使えました」証明が存在しない。TA7358をDSB/AMに使っている様を診るとある意味では、「地球は平らだと信じるお馬鹿」同様に「TA7358はお馬鹿発見用のデバイス」としても役立っている。己の頭で思考しない程度の知力者なら無謀にDSB用に使うことは今後も予想される。

・ところで昭和40年代~60年の技術系本には波形写真が載っていた。しかし平成半ばからは、コストダウンのためか?? 波形公開がない。 つまり動作している証左が決定的に不存在な刊行物が多い。

*********************************************************************

AGC用の端子がないTA7642でメーターを振らせてみた。電圧変化をデバイスで受けている。decremental agc用回路化したラジオ基板:RK-94v2 になる。サトー電気で2021年1月から扱い予定。


YouTube: TA7642ラジオ基板にSメータ。RK-94v2

このSメータ回路はダイレクトコンバージョン受信機にそのまま回路流用できる。Sメーター回路はRK-109になる。

DC機向けには、「欲を出してAGC制御電圧も生じられないか?」と工夫中だ。

***************************************************************

la1600、la1260はincremental agcになる。la1260用agc基板は明日 船便にのる。


YouTube: LA1260 middle wave radio : testing indicator . Model name as RK-81v2.

動画のようにsメーター(200uA)を振らしてみた。

****************************************************************

LA1600に試作Sメータ基板を接続して確認中。


YouTube: testing s-meter for LA1600 radio. connecting no6 pin of LA1600

TDA1072短波ラジオ基板。BFOを搭載したラジオ短波基板(AM,SSB,CW)

CITIZN BAND用ICのTDA1072にBFOを載せてみた。このTDA1072は27MHz帯cb用に開発されたICなので、AGCレンジは広いし感度も優秀である。66MHz帯でも感度劣化することなく聞こえる。これと肩を並べるICは日本製品には無い。

もともと短波帯ラジオとしてRK-20で2018年5月に基板化した。 初冬に中波帯ラジオRK-34を基板化した。それ以降の2019年、2020年と随分にこのICの良さが知れ渡った。オイラがRK-20を基板化以前には無名なICであり、イーエレでしか扱いが無かった。しかし今はKURA電子他でも扱いが行われている。ali expesssでも扱いshopが3倍にも増えている。

BFO用デバイスにはZTB455を使った。在庫が底をついたので新しく100PCS入手してみた。モールド樹脂色が違うし、タンポ印刷の版が違うので、製造LOTは全く違う。どうやら製造した工場ごと違う感じだ。 

Ztb01

ピエゾ原理を利用したこのデバイスは、レーザートリミングで周波数合わせを行っている。LOTが違うと特性(共振点等)は大きく違うので、都度確認が必要なデバイスだ。製造品の規格には入っているが、直列に入れるC値が20PF程度の差が発生する分野品である。

「C値はカットアンドトライが必要になる」ことが理解できない大人が主流になっているので注意。



さて、LA1600ラジオ基板 RK-49と同じC値(47pf+トリマー10pf)にしてOSCさせてみた。

Rk11902

およそ1.5kHzほど高い周波数になった。と云うことはC成分が前回LOTより小さいようだ。27pf追加したら、455.0kHzに近くなった。

Rk11903

フィルターにW55Hを使っているのが、bfoの周波数はIF段の中央値であればJH4ABZ式ラジオ数カウンターと整合する。

*****************************************************************

RK-34のOSCコイルをFCZ10T7に換えてBFOを追加しただけのシンプルな回路になる。Sメーター回路はそのまま残してある。

Rk11907

受信確認。

ソーラー発電パワコン起因のノイズが超強い。波形から60Hzとその高調波だと判る。ブレーカー上流から対策しないと静かにはなりそうもない。

Rk11906

40dBvほど入れるとAGCが充分働く信号強さになり、相対的にノイズ存在が判りにくい。

Rk11904

400Hz トーンの25dBv信号も聞こえるので感度はtda1072の平均だ。 

通算376作目。

基板ナンバーRK-119

**************************************************************

2021年1月 1日 (金)

真空管ラジオ工作 knowhow 覚え書き(2016年の再掲)

中波を同期検波ラジオで聴く。


YouTube: synchronous detection: homebrew, trial

RK-118で領布。

***********************************************************

tube pcb :amワイヤレス基板 RK-121。

お手軽に真空管ワイヤレスマイクを製作できます。


YouTube: am wireless mic :testing

********************************

ta7642にsメーターを載せた基板 :RK-94v2で領布。


YouTube: testing indicator movement: ta7642

Ans01

*************************************************************************

いままで90台ほど真空管ラジオ(自作)を造ってきた経験から、製作時のポイントを列記しておく。

「雑誌に記述がないこと」を中心に列記する。

1,ラジオの周波数表示にLEDカウンターモジュールは使えるのか

2.続いてラジオの調整の基本。  標準信号発生器からの信号


YouTube: 再生式はいぶりっどラジオ 1-V-2 デジタル表示

再生検波時は軽微な発振状態ゆえ周波数カウンターで受信周波数表示できる。強い発振の手前が感度良い。雑誌等に「発振の一歩手前、、、、」の記述があるが、再生時は周波数カウンターで検出できる発振強度がある。(動画参照)

古今、この再生時に周波数カウンターで受信周波数を表示させるのはオイラが初めてのようだ。ラジオ修理の重鎮たちのtryしたwebが見つけられない。

******************************************

ラジオ熱源を持っているので、熱平衡になるまではOSC周波数は動きますネ。

やがて局発の揺らぎは収まるが、IFは揺らいで上下する。10時間後でもIFは上下する。

球を差し替えると同調点がズレるように、球ごとの差はある。IF球の動作点を換えると内部Cが変化して中間周波数も動く。

★真空管ラジオのハム音に対する考察はこちらです。

★初めて真空管ラジオ製作される方は、こちらも参考にしてください。

★ネジ締結の基本すぎることだが、スプリングワッシャーは使わない。リン青銅素材で焼き入れされたスプリングワッシャーであれば使える。 生材のスプリングワッシャーは締めこむと伸びて脱落するので使用できない。

ネジ締結は機械科で学ぶ内容なので多くの方はご存知のはず。

Ⅰ、レイアウト

・電源トランスvs出力トランスは、接近させない。フラックス漏れを交わすこと。

・バリコンとアンテナコイルは接近させて感度を上げる。両者が離れると感度が明確に下がる。(過去記事)

IFTのPB表記にはルール性がないので、信号が回り込みにくくなるように配置する。(ケースTOPの孔も場合によっては塞いで漏れ出すのを減らす)

・球の自己発振は己の信号が360度廻れば起きるが、「ラジオでの困った発振」は次段からの信号戻りに起因するのでレイアウトに依存することが多い。

・OSCコイル(短波)の配置によっては短波帯でOSCしないので、かなり注意。

・球とIFTが一直線上に配置できるのがベスト。

・ケミコン同士の密着はNG。 活性化して円筒ケースがへこむ。⇒検索すると my記事が出る。

・6AV6(6AT6),6Z-DH3Aは接地するヒーターピンが定まっているので、それに準拠すること。(間違っている実体配線図も見つけた)

・3端子ICはノイズ源になる(30dBほどノイズ増えた)。⇒使えない。



Ⅱ、回路

歪みの点で、AVCと信号ラインは別々が望ましい。(50年前の先達の記事にある)。音に無頓着であればメーカー製ラジオ同様にすればok。

6SQ7(6AV6)はカソードバイスで使った方が音が良い

 6SQ7は流しても0.8mA程度まで、それを超えると音ワレしたり鼻つまり音になる。

・6AV6(6SQ7)は内部結合でIF成分が出力ピンに出てくる。検波能率は80~90%程度。残りは、すり抜けたり、熱になったり等。すり抜けたIF成分をAF部で増幅すると回り込むのは自明。やや工夫が必要。専用検波管6AL5,6H6ではその事はさほど考慮しなくて済む。6AL5,6H6では回り込んだ経験を思い出せない。

・6BE6に+B電圧を掛けすぎるとノイジーになる。 概ね150V~200Vが適正範囲。

・+Bのリップルをオシロでは計測できない程度(1mV以下)まで下げたラジオを多数製作したが、そこまで技術追及しなくてもOK。それでも平滑回路3段はほしい。

・平滑回路のケミコンのトータル容量が小さいと、VRを上げた折にボッボボとなる。モーターボデイング状態に入る。軽い抵抗にして電流を取れる回路がgood。

・ダイオードの倍電圧検波回路は実測で+3dB上がる。

・非同調負荷の高一中一に経験したが、フロントエンドのチョーク負荷はノイズが増えSNが悪い。(ラジオ雑誌の記事は眉唾だと判明した) IF終段のチョーク負荷は全然OK。

・IF球のSGに104など小容量セラミックを吊り下げると、ノイズだけ増加することがかなり多い。ノイズが大きいラジオでは、まずこのCの有無を疑うことを薦める。

・同調回路に5pF等のセラミックCで周波数補正するとノイズが増加するのでペケ。絶縁度が高くてQの大きい外国製トリマー(製造終了品)の世話になるしかない。

・局発の漏れが+Bラインに載るのがオシロで判る。それゆえに1st IFTの+Bラインにケミコンを吊るす。アンプのようにヒーターが接地レスラジオだと、OSCがヒーターラインに載るので余計な発振に遭遇する。 OSC強度を下げてわざわざと感度を悪くして逃げる方法もある。回路図参照

・6BE6,6SA7などのHEPTODE管は多極管ゆえにノイズが多い。コンバータノイズの多さは中波ラジオでも充分判る。アナウンサーの原稿読み終わり時の無音を楽しみたいなら、3極管を使った他励式ラジオをお薦めする。

・IF球のサプレッサーをアースに落すと、SG抵抗の増減によるIF球のゲイン調整(動作点変化)が楽になる。(サプレッサーアース説とは異なる。)

「ダイオード検波」は検波しきれないIF成分が抜けてくるので、AF部ではそれを増幅させない工夫をすること。(トランジスタラジオだとトランス結合等を採用する。相が360度にならない段数にする等)。安易に増幅すると相が廻って発振する。

・+Bラインは、ツェナーダイオード起因のホワイトノイズを気に留めなければ半導体で安定化することも選択肢。(ツェナーダイオードはオイラとしてはお薦めしない)

Ⅲ、部品

・市販のバーアンテナはリッツ線が細く、トラッキング調整がピーキー。それゆえ己で手巻きしたアンテナコイルの調整は楽。手巻き例

oscコイルの手巻き    (短波OSC,中波OSC)

・「バリミュー+2極」の複合管は、検波部までの配線長が至って短く済む。それゆえ感度良いラジオに仕上げられる。 EBF80, 6CR6


・6BE6などheptord管では他に6BA7,6BY6,5915などがある。

 6BE6,6BY6,5915の性能差は歴然とあるので、使い分ける⇒過去記事

オイラは、

感度が必要な場合は6BY6。 

物凄く感度が必要な場合は5915。

聴こえればよい場合は6BE6。 と使い分けている。



Ⅳ、実装  (配線の浮動容量でゲインが減るのを極力さける)

・バリコン周辺の配線はAWG26や28などの細い線材を使い、「シャーシと線材」間で形成されるCを少なくする。 貴重な誘起電圧を浮動容量でもっていかれることを減らす。

「球⇔IFT」間配線はシャーシとの浮動容量をなるべく避けるためにシャーシから少し持ち上げて配線する。間違ってもシャーシには密着させないこと。浮動容量でゲインを持っていかれる。

・SG抵抗も 信号ラインとで浮動容量が生じにくいように配置する。SG抵抗の浮動容量がゲインを持っていくので注意。

・ヒーターは下流⇒上流に向かって渡り配線する。 ヘテロダインラジオでは片側はグランドする。「浮して配線し局発の電波を拾い苦労すること」を数回経験した。

・平滑回路終段のアース点だけ注意。

・検波管までの信号線長で感度が異なる。短くなるようにレイアウト時から考慮する。(長いとシャーシとの浮動容量でゲインを持っていかれる)

★6BA6のg3とカソードとの結線の優劣。 g3-kの結線は低いsg電圧でゲインを稼ぐ手法。

 オイラのIF2段ラジオでは、IF球のg3はグランドに落としてる。g3をカソードに結線してしまうと適正なsg電圧を見つけるのには調整がシビアすぎる。

★6BE6のSG抵抗が6BA6と共通。(5球スーパーでは標準) 。 これは感度を上げる手法。 

別々の抵抗で同一SG電圧を印加しても感度は低い。これは、己で実験すればわかる。



Ⅴ、調整

・平滑回路のアースポイトが問題ないなら、VRを絞ってSP端でのVTVM読みは通常1mV以下になっている。0.3mVまで下がっているバーアンテナ式真空管IF2段ラジオも多数ある。

・IFT調整は テストループで455を飛ばして行なう。「プローブ+C」で入れても、ケーブルのLCが悪さする。

・VRを絞ってのSP端でのVTVM(いわゆる残留ノイズ)は、電源トランス搭載IF2段ラジオで0.25mV~1mV程度になる。(OUTトランス特性に依存するので、比較が難しい)。IF3段で0.6mV~1.2mV. 球を選別すればまだ下がる。

・ 6AV6(6SQ7)はIFがスルーしてくるので高めの数字になる。1.5mVより小さければラジオノイズに消されるので、6SQ7(6AV6)ラジオでは1.5mV以下になるようにまとめる。(6SQ7でも0.5mVくらいにはなる)

 ・ソレノイドアンテナだとこの数字は低い(アンテナコイルの感度にも依存し、ソレノイドでは感度悪く電波ノイズを拾えない)。概ね バーアンテナの半分程度ゆえに、ソレノイドアンテナでは0.2mV(IF2段)を割り込んで普通。ソレノイド式5球スーパーだと0.15mV前後。

・OUTトランスは可聴域でかなり特性アバレがある。東栄のも、妙な所で10dB増点があるのでそれを含めて音域を平坦化する。 

・2バンダーでは、BC帯で調整を始めたほうが楽である。

Ⅵ、感度考察

ST管で7MHz受信。 (s+n)/n=10dB時のSSG値は47udBV

112_2

まず、 

①近距離用⇒ 真空管式5球スーパー  (増幅1段)

②中距離用⇒ 真空管式高一中一スーパー  or   中ニスーパー  (増幅2段)

③遠距離用⇒ 真空管式高一中ニスーパー(増幅3段)

の定義が先達からされている。(島山鶴雄氏)

トランジスタ6石ラジオは、「ヘテロダイン検波+中間周波数2段増幅+AF部」の構成

なので 5球スーパーより格段に感度が良い。

Audio Freqで増幅度を実測すると、6EW6のようにhi-μ真空管でも1球で30dBが限度。6AV6でも増幅度30dBだ。

新品の6BA6だと23~25dB程度になる。 中古なら20dB弱。IF2段でも20+20=40dBがIF段での増幅度

トランジスタ1石では40dB取れる(30V駆動)。3V駆動の2SC1815でも25dB程度は取れる。6石ラジオのIF段の増幅度は25+25=50dB。 このように10dBほど6石スーパーが良好である。

これに混合部でのゲイン差が加わるので6石スーパーは中ニラジオより15dB~20dB程度はgoodである。

ゲイン計算していくと、トランジスタ6石ラジオは、真空管の高一中ニスーパーと同等になる。

従って、トランジスタ6石ラジオ並の感度を真空管式に求めるならば、増幅は3段構成が必須になる。

「バーアンテナ⇔ソレノイドアンテナ」 偏波面の違いがあるがテストループでSG信号を飛ばすと20dBほどの差がある。 もちろんバーアンテナ式が感度良い。この数字の意味は上に記載した。

********************************

①バーアンテナとバリコン距離の実験。

061

②残留ノイズ測定。これは0.4mV。(局発の漏れもしっかりと見えるので、この頃からosc漏れ対策にケミンコン追加始めた)。 ノイズメーターだとosc漏れはカットしてしまい、良い数字になる。ユーザーを騙すにはノイズメーター使用になる。

062

063

③+Bのリップル具合。測定レンジは5mV。平滑回路のCRだけで下げた例。(ワイヤレスマイク用)。

トランジタ式リップルフィルターは不要。

064

ラジオ用平滑回路もリップルはオシロ程度では読み取れないレベルまで下げた。

これもCRのみで実現。

065

④やや持ち上げて配線。

066

SG抵抗は、出側の線材とC結合しにくい位置にもってくる。

067

6BE6へのSG抵抗も、出力線とのC結合を減らすように配置。

053

⑤ケミコンは密着させないこと。

070

活性化して、内圧が下がる。⇒円筒ケースが耐られずに、凹む。

(記事参照)

069

配線間違えで、頭頂部に負電位が溜まることもある。

 

060

⑦ツマミの取り付け時に使う「押し子」

068

Ans01

ウェブページ

カテゴリ