AGC電圧利用のSメーター :インクリメントAGC とデクリメントAGC
AGCには 「信号が強くなると電圧が上がる方式」と「信号が強くなると電圧が下がる方式」の2つがある。
・歴史的には 真空管時代のマジックアイを起点として「受信具合を目で確認できる道具」として進化してきた。 マジックアイ 6E5が有名でありこれは「信号が強いほどAVC電圧が下がり、目が閉じる」商品であり、デクリメントAGCに対応している。
・実験的FM帯放送の頃に6AL7が普及してきた。これは6E5とは逆動作の「信号が強いほどAVC電圧が上がり、目が閉じる」。
インクリメントAGC対応商品。
・vuメーターの出現は同調指示器出現のずっと後になる。
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・JISでは、「受信機が同調指示器を備えていれば,その受信機は,同調指示器の使用についての製造業者の指定に従って同調させる。これは,受信機の使用時の同調方法に相当する」とJIS C6102で規定されている。 ここ参照。
・指針の振れ具合は製造者のお好みになる。、、とJISが宣言している。ITU規格はその対象地域から日本は外れておるのでITUの効力も及ばない。ITUにしてみれば 「この田舎者め」の扱いのように思う。 技術力を失った今になっては、ITUは先見の眼があった、、てことだろう。
・sメーター振れ具合の世界標準はないが、当時販売力のあった企業の採用した社内ルールを有り難く信仰することも多い。
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、、と同調指示器の歴史も確認した。
1970年代から今も対数関数的な指針振れが好まれている。対数関数的な作動デバイスとして2SK19を利用した作例が1969年~72年にかけて散見できる。2SK30でなく2SK19が好まれたのはその特性に起因する。 2SK19によるオートボリューム回路も頻繁に見かけた。
カツミのコンプレッサーでの制御デバイスとして2SK19が採用された回路はCQ誌にていまも確認できる。日本では2SK19が多用された時代もあった。
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・デクリメントAGC:
「2SK19(192)を利用したSメーター回路(RK-109)」 を TA7642ラジオ回路にのせたRK-94v2. 500uAまでのメーターに対応。
・インクリメントAGC:
100uAメーターに対応した回路(RK-115)
500uAメーターに対応した回路(RK-151) の2通りの現状だ。 これをひとつにまとめたくて 踠いている。
3915を使った回路(RK-127)もある。
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