3石ラジオ :AF部 ST-32の音域特性を診た。 第1フォルマントが再生されない特性。
ST-32のSPECは、直流抵抗値60オーム(1次側)、出力0.2Wと公開されている。2次側へのエネルギ伝達を80%とすると、1次側では0.25W程度は流せる。
抵抗値60オームゆえに、オームの法則が成立するならば65mA程度流すのがST-32の使用上限値になる。
実験は使用上限近傍で行った。 トランスの設計マージンを考慮すると悲鳴が上がる使い方ではない。
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・3石ラジオの肝は、SPを1石で鳴らすことだ。
・ST-32でSPを鳴らす回路(3v 駆動)にしたが、ヒトの音声域で音がかなり出ないトランス特性だ。非常に参った。これでは笑われてしまうね。
・ST-32の音域特性が蝙蝠向き(センター値 40kHz)に為っている。
・仕方ないので、ヒト向けに1次側にマイラー334をパラ付けしてAMラジオ音域(1.2kHz)に特性ピークをもってきた。 しかしST32の2次側電圧と印加信号との電圧ゲインはほぼゼロdBにまで落ちる.
・結果、およそ10mV入力は必要な状態。
・電源3Vにしてトランジスタには70mA流している。hfeは600ほど。
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◇もともとのST32の特性 :40KHz ⇒ 上述1khz時より電圧増幅度が高い。
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・40kHzでの特性: ST32の2次側で電圧ゲイン30dBも取れる。400hz時はわずか10dB。
・つまり40KHz時は 400Hzより20dBほど音が大きい。(vtvm読み)。ヒトの可聴域から上で効率よく出力される。 これをコンデンサーでZピークを変えて平坦化したらゲインが取れなくなった。
・「蝙蝠さん寄ってらっしゃい」の特性だ。電流を10倍流して700mAにすれば負荷Zは下がるので、ほどよい特性になる可能性もある。
・蝙蝠相手ではなくヒトが使うラジオなので、冒頭のようにAMラジオの音域内にピークを持ってきた。
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恐らくはSPを振動させれるが、充分ではないだろう。ST32の特性がまともであれば充分に鳴るが、、。ST-30.ST-17等のトランジスタ用小型トランスは ハイ仕上がりで低音がでない。ここで2018年に公開ずみだ。 ワイヤレスマイクで小型トランスを採用しない理由は低音が出てこないことに起因する。つまり第一フォルマント情報が欠落して伝達されるからだ。
ヒトの音声フォルマントでは低域が重要。残念ながらst32では低域の音は出ない。
曲がりないにも「st-32の音は良い」とは云えぬ。 「このトランスを使うには、電流を500mA程度流してください。」の判断が正しいようにおもう。
オイラとしては、「Cをパラ付しても特性が尖がる割には第一フォルマントが再生されないので、使いたくないデバイス」のひとつ。
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①、cパラ付特性のまま鳴らす。
②、st-32を止めて、ダイレクトドライブにする。
③、st32を止めて IC で鳴らす。⇒ 2石+1 ICラジオ
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自作ラジオ群
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