LM386での「発振ピー音がようやく出た」。 LM386におけるC多容量時の低周波発振。
昨日の続きになる。
本記事だけだと???になるので昨日のを読まれてから進むことを推奨する。
LM386が発振対するとのレポートが届いたので、現象を再現することから始まる。 再現できたので、原因と対策に移行する。 使うコンデンサーのESRに起因していることを突き止めた。
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ICを交換して、LM386の7番ピンのコンデンサーを「10V 100uF」にしたら発振ピー音を出すことに成功した。 この音だと電源投入時の電圧あばれがたまたまLM386のバイアス安定時間とほどよく合ってしまって、モーターボーデイングぽく動作している感じだ。「この発振症状でよいのか?」は???だが、386しか発振のしようがないので聴感で確認できるものでよいと思う。
・回路図ではC23=10uFになっているので10uF(回路図指定値)に戻すとピー音しない。
・「10V 100uF」 を「16V 100uF」にしたらESRが少し上がるので試した。ピー音しない。
5番ピンに接続するコンデンサーを470uFにしてしまうと連続ピー音になった。回路図指定の220uFであれば上の動画のようにピー音はしない.
回路図記載のC容量ではどうやら支障はない。 下手に増やすと駄目っぽい。
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まとめ。
近年コンデンサーは電解液がかなり進化しているのでESRが総じて低い。低ESR化による発振はすでに多く報告されておる。LM386も低ESR化による発振からは逃げられないね。
DC6V動作させているので本来は10V耐圧で支障はない。コンデンサー製造側の余裕マージンも加味されるので10V耐圧で通常はOKだ。 しかし要求耐圧より高い16Vあるいは25Vのケミコンを使ってESRを稼いで 発振から逃げる手しかないようだ。
回路図記載のC容量で支障はない。しかし増やすと駄目だ。
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ルビコンからは2002年夏に低ESRコンの製造ライン引き合いが、オイラが務める会社にきた。電解コン製造ラインを設計納入できるのは国内で1社しかない。ルビコン役員である事業部長がわざわざ会議室にまで出てきて、色々と要求してきたね。ポイントは測定器の能力になる。made in USAのアレでも測定精度に不安を感じた。真値との比較をどうするか?
通常は製造の担当係長が仕切る。 彼等からは使えるような案は出てこない、 こちらで案を提案するとそのまま子会社に発注するんで、受注はしたいがパクラれるのも困る。かなり面倒だ。契約書を交してからでないと案は提案できない。 下請けを泣かせるルビコンだからね、その事実は消せない。
ま、それはそれ。
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