MWのサテライトアンテナからオイラの住まいまで直線で35Km.サテライト局は1kWだ。
加えて建物が鉄筋コンクリートなので、ラジオ放送はかなり聴き難い。実際にメーカー製のFM/AMチューナーでは中波放送は全く聴こえない。
そうこのA7を持っているが、何も聴こえて来ないぜ。MWが聴こえない環境には些かまいっている。CDラジカセもラジオは聴こえない。
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真空管再生式ラジオを作ってみよう。
過去にミニチュア管の再生式グリッド検波ラジオは1台自作した。今回は実績のあるミニチュア管でなくST管でまとめてみたい。
①AM放送の検波方法には幾つかの種類がある。
古くは鉱石式になる。 真空管を使ったものでは「グリッド・リーク検波」「プレート検波」の回路をよく見かける。もちろん2極管検波もある。「グリッド・リーク検波」はグリッド検波と略して呼称することが多い。
古書には他の検波方法も紹介されているので、学ぶことをお薦めする。もちろん「教えて君」にとっては難しい漢字が並んでいる。
②グリッド・リーク検波の増幅度は、古書によれば 6J5で6dB程度と低周波増幅動作(抵抗負荷)させた場合よりも少ない。 オイラは式が誤っているんじゃないか?とも想うが印刷物なので正しい計算なんだろう。
③ラジオでは、検波負荷によって耳が異なってくる。 「抵抗負荷」 VS 「段間トランス(低周波)」だとVTVM読みで2レンジほど「段間トランス」の方がよく聴こえてくる。 実験記事参照(これは0.9球分に相当するのでかなり効く)
段間トランスの音域特性の支配性が強くなるので、ならべく平坦特性のものを探すのがポイントだ。
インダクター負荷だと電源トランスからの漏れを拾ってブーン音しか聴こえないラジオも簡単に出来上がるので、部品配置には少しばかり注意したほうが良い。
「検波しきれないRF成分の除去」も同時に出来るので「段間トランス負荷」はかなり具合良い。
数式によると2極管の検波能率は90%程度。内部抵抗の少ない双二極管の方が効率よい。ゆえに6H6 >6SQ7になる。これは経験上 6AV6(6SQ7)を使うと「検波しきれないIF成分」の戻り対策が必要になることと合致する。 オイラの感じたことが数式でも裏つけされている。検波効率の良い2極管ですら10%程度はRF(IF)が通過してくるので、検波効率の劣る6AV6(6SQ7,6Z-DH3A)などをそのままAF部で40~50dB増幅すると回り込んで苦労する。
1N60のようなダイオード検波では、6AV6よりもさらに「検波しきれないIF成分」がSP端にでてきて真空管検波よりも苦労する。 余談だが音色は専用検波管が圧倒的良い。カソード部を持つ6AQ7も音が良い。つまりカソード部共用球だと音が劣ることが聴感上わかる。
この検波しきれないIF成分(RF成分)に言及した「近年の製作記事」はweb上ではさほどhitしない。おそらくは「①造りました。②鳴りました。③完了です」と深い考察をしないからだろうと推測する。また古書での記述量は多くない。
④再生式でのゲイン増は、ここに実験結果がある。
★②+④が真空管再生式ラジオでの「RF部+検波部」の利得になる。
部品
★シャーシはリードのS-5にした。 ST管スーパーで採用しているサイズなので余裕が多い。インダクタンス負荷なので電源トランスとは離した。 従来は5cmも離れればokな事を経験している。今回は10cm離した。
腹の中に納めても良いが外観上は淋しくなるので、シャーシ上面に配置した。
出力トランスは、t-600。。過去80個ほど使っているが妙なところにピークがある。まあ実測すれば判る。
段間トランスは札幌のラジオ少年から購入。 INT-1.
並4コイルも札幌のラジオ少年から購入。
バリコンは手持ち品。
完成イメージとしては、従来の自作5球スーパーの並4版。
真空管ラジオ工作のノウハウはここにUPしてある。
真空管
再生式ラジオにバリミュー管を用いるとスムーズに再生が掛かることは古い書籍で述べられている。
グリッド・リーク検波の球を6D6 或いは6C6にするかは好みで良いと想う。
1st AFは6Z-DH3A。今回は2極部を使わないので接地すべきヒーターピンが5球スーパーとは違っていたような、同じだったような、、、。 確認しておこう。 「2極部を使う」或いは「使わない」で接地ヒーターピンが異なってくる「2極+3極複合管」もあるので、必ずよく確認をする。ST管ラジオで一元的にピンナンバー6を接地するのは、古書を読んだことのないお方だろう。
2nd AFは 6Z-P1。
以上の3球構成。
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「再生式グリッド検波」 と 「レフレックスラジオ」では、どちらが感度よいのか? を実験済みだ。