高1ラジオキット 3DC-STD その3
「その2」でUPしたように、スポットで発振していた3DC-STDです。
(発振と呼ぶのは正しくないと想いますが、、、、)
段間コイルの同調具合を知りたくて、デップメーターで確認しました。
段間コイルの1次側(6BA6の負荷側)の固有同調周波数が1100Khz付近でした。
(片側配線なしの状態でも確認できました。2次側の同調Fは測れませんでした)
テスターで抵抗値を測ると1次側の抵抗値>2次側の抵抗値です。
線径は同じように見えるので、「1次側の巻き数>2次側の巻き数」のようです。
「降圧コイル」の理解をしました。
こういう同調コイルは、「巻き数が多い側」が支配性を持っています。
ですので、コイルのコアを回しても2次側の周波数はほとんど変わりません。
Ⅰ、実機確認と原因
①SSGで550Khzを入れると、上記のように固有同調周波数が1100Khzなので
その差分の550Khzが発生して、波形がややこしくなってました。
(再変調と呼ぶのが正しいのでしょうか、、、。)
(②段間コイルの1次側に5pFをつけると、720Khz付近でディプしました。
計算すると、エ~と想うほどのインダクタンスです。
「コイル単体+浮遊容量」で、なるほど1100Khz付近で同調するのもわかりました。
これで、「TWO TONE波形」の原因は、判りました。
Ⅱ、解決の方策は、
段間コイルの1次側同調を「BC帯の上側にするか?」 or
「下側にするか?」の選択になりますね。(1次側が固有周波数を持たなければOKですね)
今回は、2次側のバリコンで同調コントロールしたいので、
①「1次側の巻き数<2次側の巻き数」が正しい考え方だと想います。
「1次側の巻き数<2次側の巻き数」でTRYしました。↑
TWO TONE 波形には成りません。(分析通りです)
手持ちの88コイルで、そろそろっとコアを触って同調させました。
ハニカム巻きのキットコイルを解体する勇気がありませんでした。
88コイルだと負荷としては軽すぎて、ラジオ感度がオリジナルより10dbほど落ちてます。
88コイルには、その抵抗値相当分の電圧しか印加されないので、
今回の使い方はセーフです。
②上のコイル状態だと耳が悪くなったので
5pFを半田つけして、1次側同調を少し下げてました。
(球なしで720Khz付近のディプです)
この案でも、TWO TONE 状態から脱出できてます。
ただし、段間コイルの周波数は720Khz付近で固定になるので、
段間コイル用バリコンは役目を果たしていませんね。
BC帯上側の感度低下も懸念されます。
この状態で、耳UPのために、球を6BA6⇒6DK6に変えてみました。
SSGで同調周波数と同じ720Khzを入れるとSPのコーン紙が、ポコンポコンと跳ねます。
う~ん、
「ほど良いコイルを探せ」との答えでしょうか、、、、。(ハニカム巻きを解体??)
今宵はここまで、、。。
レフレックス化するのが、ベターかなあ、、、
追記 2012/FEB/15
オリジナルの段間コイルに22PFをパラ付けして、
固有共振周波数を下げてみましたが、 感度は下がりました(当然ですね)
で、88コイルの復活です。↑
+B⇒チョーク⇒88コイル⇒6BA6 が,
耳が良いです。
オリジナルの段間トランスより10dbほどupしました。
ただ、チョークの固有共振周波数が780khz付近にあったので
Two tone 波形は出ます。(耳はまだ1球レフに届いていません)
①BC帯ラジオの高周波チョークに
「2.5mH」や「4mH」が使われる理由も、これで判りました。
BC帯530~1650Khzの中心は1.1MHZ付近になるので、オリジナルの
段間トランスの固有共振周波数と一致しますね。
(段間トランスを設計した方の思想もわかりました)
ただBC帯に固有共振周波数があるデバイスを可変同調負荷ぽく使うのは、
なかなか苦労ですね。(色々と学んでいます)
②諸先輩の方々が、「どうやってTwo tone現象を回避したのか?」が気になります。
③Two tone現象を回避してDiで検波する方法としては、
「同調負荷をあきらめる」ことしか想いつきません。(2連バリコンが悲しみそうです)
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