真空管単球式の「レフレックス+再生」
上のラジオは1RW-DXがベース機。
市販の段間トランス採用して負荷変更によりゲインが30dBほどUPしている。Houw to make は2011年から ここで公開済み。 ラジオ少年の扱い終了予定がアナウンスされているので、早めに入手ください。
下のは プリント基板化した1-V-2.高周波増幅は1段(5極部)。 検波はダイオード。低周波増幅は2段(5極部+3極部)。 いわゆる1-V-2の構成になる。これがプリント基板を使ってSPが鳴る。MAX300mWぽい音量だ。(スピーカーが負ける)
YouTube: single tube radio :reflex and genny using 6KE8. :RK-194
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①基礎的な事項
・ラジオの感度は、「アンテナ ⇒ 検波段」までの増幅度で決まる。 SN良い増幅は必須である。「真空管ラジオSPから出てくるノイズ量が増えたので感度がUPした」と勘違いする大人が多いのも事実。R-390のように良い真空管ラジオはかなり静かだ。
・6石スーパーでは 3段半導体構成で45~65dBほど信号増幅して検波段に引き継ぐ。LA1600等ラジオICではシリコン上で生成された抵抗を負荷にしている。(LC負荷に比べてノイズ高になる弱点あり)
・レフレックスラジオでは 1段半導体構成で20dBほど信号増幅して検波段に引き継ぐ。
ゆえにレフレックスラジオは6石スーパーより段数が少ないので感度が劣る。しかし軽微再生を上掛けると感度10dBは向上する。
・もっとも抵抗起因のノイズについては、60~50年前は技術話題の中心であったが、近年は話題にしない。 そこを突くと幾つかのデバイス製品が困ることになるので、製造元としては沈黙するのが得策だ。
・トランジスタ1個での増幅度は概ね22~25dB程度。時折30dB超えの増幅度をもつものがある。その辺りはhfeで表現されている。
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製作編
真空管のはそこそこ製作してきたので、トランジスタ式レフレックスラジオを造ってみた。
聞こえ具合は動画で。 放送局から40km離れた鉄筋建屋で放送を聴いています。
YouTube: レフレックスラジオ 2sc1815+ta7368
この程度聴こえれば、よいように想う。 「トランジスタ1石+TA7368 」と簡単な構成。
①感度について
・バンドの上側では感度が下がる。この理由については80年前から広く知られている。近年はその理由を知らない大人も増加しているようだ。(技術の低下が加速しているようだ。) NHKの基礎編に記述がある。 応用編だったか?
・誤「ストレートラジオでは受信周波数による感度差が出やすい」
正 「ストレートラジオでは感度差が出る。その理由は日本放送協会印刷物(昭和25年)に活字になっている」
・「どの程度下がるのか?」について既存の印刷物には数値がない。推測するに、雑誌執筆者ですら計測してないようだ。 一応オイラは計測済みだ。 「基礎実験のまとめ」に記述した記憶だ。
②音域特性について
・レフレックス部の負荷に, RFC 2mHが入っている回路が多い。 これはローパスフィルターの見本のような回路作動をする。つまり高い音が聞こえにくく、低域が強調された音になる。男性アナウンサーの声を聴くにはよいが、音楽が流れると「あれ??」って事に気つく。
・出てくる音が低域側に偏らないように、トランジスタエミッターのバイパスコンの容量を減らし、「ダイオード⇒ベース間」のCを減らす。
③Q
感度はアンテナコイルの巻き数(インダクタンス)とのバランスがある。 その辺りを考慮すると上級向けになる。部品数が少ないが、やや技術を要する。 「バリコンとアンテナコイルとの総合Qが高くなるレイアウトにする」のもノウハウ。 コイルアンテナはLC共振しているのでその共振エネルギーが高くなるように配置するのが、ラジオ工作のノウハウ。
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ゲイン可変はR1値で行なう。 微妙に帰還させると動画のような感度になる。 厳密に云うと帰還発振状態を非常に軽く使っている。 音だけでは軽微発振とはわかり難い。
回路は「回路図」項にPDF上げておく。 レフレックス部は、通常見かける回路でなくややトリッキーになっている。2011年には公開済み。
基板ナンバー RK-80.
上側でほどほどの感度にすると下側ではゲイン過多になるので、 よく聴く局にR1をあわせるのが良い。
ゲイン過多だとトランジスタ作動がcut offに入るので、そこも注意。
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真空管のレフレックスラジオに、再生を掛けて感度up.