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先日の考察・検討を受けて作図してみた。
英語圏 ham radioでは スピーチプロセッサーと呼ばれることが多い回路にした。
フィードバック等による制御が入るのはVOGA(voice operated gain adjusting)。VOGAで有名なデバイスはSL6270、SSM2166、NJM2783等になる。呼称は各社の商標との関係からも派生するので、幾つかのネーミングが存在する。しかしゲインの制御方法で分類するのが恐らく正しいだろう。
VCAはvoltage controlled amplifierになる。
プロ機器では、peak cutterとも呼ばれ、アマチュア無線の世界ではスピーチプロセッサーと呼ばれる。
作動は、英語peak cutterが示すようにピークをダイオードでカットするだけの回路だ。fcz誌ではマイクコンプレッサーと呼ばれている。検索すれば回路が見つかるが、ダイオードによるピークカット回路なので圧縮動作(コンプ動作)は皆無だ。これは所謂active clipperになる。
サイテックさんからもスピーチプロセッサーでキット販売されている。「ダイオードクリッパー+ICの元回路」はオペアンプ登場とともに英文で紹介されているので、およそ47年前から公知の回路になる。
2回路入りICを音声回路に使うと信号の内部漏れが1万分の1程度はあるので、ややすっきりしない傾向になる。もともと「コールド側からの信号の吸い込み」はあるので、内部リークを気にしてはマズイかも知れない。
プロ機器ではおそらく1~3%程度の確率で発生するピークをカットしていると思う。その後にリミッター回路へ入れている。
今回は、LPF特性の確認が主たる目的で基板にしてみる。加えて既存の回路では見られないようなダイオードの使い方を試してみる。凝りすぎてNGな場合も頻繁にあるので過度の期待はご遠慮ください。、、、いやいや平均なものが良いか??? と方向性が揺れている。
ここで使ったMAX295のLPFは電波をかなり飛ばすので送信系には使い難い。MAX295をTXケースとは独立した金属ケースに封じ込めて、MAX295から飛ぶ電波を60dBほど弱くして使うならばおそらく大丈夫だろう。
スピーチプロセッサーやマイクコンプレッサーと呼称される音声信号の処理機器(回路)については、ここでおいおいとまとめてみる予定だ。
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オイラは田舎の機械設計屋なんで 強度計算、人間工学に基づいたオペしやすい自動化ライン等の設計業務が本業。