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スタンバイビーの基板はこれ。アポロのような音になる。RK-112.
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前鳴りを追加したのがRK-133.
「前鳴り+後鳴り」スタンバイビー。
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スピーチプロセッサー、マイクコンプレッサー等で呼称されているが、商品登録上から呼称が派生しているのもあるので、大まかに整理してみる。通信向け限定で考える。
業務用では過変調による電波質低下を防ぐことが主眼とされている。AM/FM放送では音声周波数を帯域ごとに分離して処理されている。察するに幾つかつの帯域に分けているらしい。amラジオ放送局では東芝、三菱が良いと聞く。 FMラジオ放送局では海外製品だけが使用されている。
ここではHAM RADIO向けに考察する。 プロ仕様との差異及び本内容を掘り下げたピークカット等の考察はここにて更新中。
1,制御方式
①フィードバック式 :市販品のほぼ100%はこの方式。時間遅れの制御ゆえに応答時間の長短が話題になる。有名な放送局仕様品もこの方式。
②フィードフォアード式:自作記事として日本では1作例のみ公知されている。それはJA1BLV氏の寄稿によるham journal誌。オイラもここで実験済み。リードタイムは概ね確定した。
他者の手による自称フィードフォアード式の記事はCQ誌に記載あるが、作品中ダイオードの時間遅れの考察もなく奇怪だ。
2,圧縮方式
①出力上限有方式 :ダイオードリミッターにみられるように上限あり。
Ⅰ、ダイオードによるリミッター ⇒クリップ波形の除去をどうするのか?
Ⅱ、自動ゲインコントロール ⇒綺麗な波形で上限制限できるicが多い。SL6270,SSM2215,SM2166、NJ2783.
②出力上限無方式 :コンパイダーIC採用では上限なし。過変調を防止できないので通信向けではない。また現瞬間流通しているコンパンダーICはSN50~60dB(SPEC上)と見事に低いので、コンパンダー方式であればOP-AMPで構成する必要がある。
3,処理周波数
①AF :プロ仕様はこれ。
②RF :ケンプロKP-12等。国産機初ではFL-101に搭載された。これを見て後発のトリオが頑張ったことは有名。
4、使用デバイス
①プロ仕様品は、 オペアンプで構成。 専用ICは不使用。
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アマチュア無線局向けにコンプレッサーの基本を解説した書として、「1976-11 臨時増刊」は読んでおくべきだ。詳細に書かれており後続でもこれを超えるものはないだろう。455メカフィルタでのARA回路も紹介されている。
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一番左の(A)が望まれるSSB波形。 右に行くほど質が劣る。
SSBではこの程度の波形が要求される。
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実際に製作するにあたり回路参考として、スピーチプロセッサーの製作記事の掲載本(入手しやすい)として、以下2冊は持っていたほうがよいだろう。
左のは「JA7SSB氏製作のハーモニックスピーチプロセッサー」の記事があり、これが日本で初めてのエンベロープ成分を考慮した製作記事だ。刺激を受けて高校の先輩に頼んでプリント基板製作会社にプリント基板を3枚興してもらい、その内1枚でオイラも自作した。往時は大町市内に1社・松川村に1社、計2社のプリント基板製作会社が大町・北安曇があった。エルナーが元気だった頃のお話。
FL-101のスピーチプロセッサーは別途、紹介記事がある。
①クリッパー方式
クリッパー方式は真空管全盛期でも充分に採用されており、「2極管をつかったクリッパー(制限増幅器でない方式)搭載したAM送信機製作記事」はCQ誌に掲載ある。AFでのクリッパー製作は簡単なので、現代風には「トランジスタ2個+ダイオード2個」で自作できる。音声500Hzの2次・3次・4次・5次の歪はSSBの音声帯域内にしっかりと残る。正確に述べると帯域内歪の除去方法(簡便)はない。 音声周波数の歪除去に サンスイ等の小型トランスを用いると心持改善される。
ケンプロのKP-12はこのクリッピング方式をRFで行なっている。ダイオードでクリップさせているので、スピーチプロセッサーでは無く 「RFクリッパー」だろうと、、。広告には「クリッピング開始入力は2mVrms以下」と明示されている。
KP-12は上記のように24,000円だった。クリッパーなので波形は綺麗ではない。副次の歪も発生する。高次歪は水晶フィルターで遮断する方式。群遅延特性を考慮するとフィルターレスのRFタイプに軍配があがる。
「入力0.02mVあたりからの特性が載っているが、この微小をどうやって測ったのか?」ってがオイラの興味。
「ハム局アクセサリー製作」には、AFクリッパーの製作が載っている。高次歪はAFのLPFで減衰させる。このAF方式では500Hz等の低めの音声信号の2次、3次歪等は音声帯域内に残り無線機を通じて放出される。
積極的に歪んで使う前提ゆえに音質を気にしてはダメだ。 音声帯域内の残った「高次歪み」プラス「歪んだやや耳障りな音質」によってパイルUPを抜け出すのも手立ての一つである。
KP-12はダイオード利用であったが、後継種KP-12Aでは、FM-IFリミッター用ICで作動させている。
②自動ゲインコントロール方式
放送局においては、 クリッパー方式でなく、「自動ゲインコントロール方式」が採用されていた。 おそらく現行もそのままだと想う。 幾つかのメーカー製品がWEB上でも見つかる。値段もわかるんじゃないかな? 。放送局向けのプロ製品は簡単には検索で見つからない。
メーカー製品の心臓部中身がトランジスタ構成とは思えないので、量産型ICが載っているだろう。その量産型ICの型式を探るのも手立ての一つだ。市場が狭いので10万個とか50万個のIC製造で終わりのようにも思う。 業界では制限増幅器とよばれ、応答時間が数ms程度で設定されているようだ。 その辺りは放送局の音声担当プロにお聴きするのが正しい。放送局と云えば東芝のテレトリーだ。FM局では日本製はマイナーだと某放送局の役員から直聴きした。
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以下、9作例 マイクコンプレッサー(自動ゲインコントロール式)とスピーチプロセッサーを自作した。皆、KP-12同様に2mV入力以下でCOMP開始する。COMP開始点より大きな入力はすべてCOMPされるので、計測上COMP100%も可能だ。 程よく「上手な使い方」でお願いします。
お薦めとして、ジャパーンと叫びたい方にはSSM2165、SSM2166。落ち着いた大人向けにはAN829。半田つけ初心者向にはTA2011.
製作順に
①SSM2166(アナログデバイス) 基板キット。 2017年10月 製作記事
comp開始点(1.3mV入力)の80倍である100mV入力にも追従するので COMP量は34dB?
②NJM2783(JRC) 2018年3月25日 製作
秋月でMJM2753を扱い出したのは2019年10月29日。 オイラの基板を入手したおっさんが泣きついて取り扱うようになった。以後製作記事が急増した。
これもCOMP量は30dB以上取れる。データシートによると「時間遅れ」に対してまあ平均的なIC.
SSM2165,SSM2166が最高速で応答するので、 njm2783はその性能にまで到達していない。
③TA2011S(東芝) 2018年3月29日 製作
DIP7なので最も半田しやすいし、最も廉価だ。
WEB上で云われるほどは悪くない。おそらく時定数を的確に選べないことをICのせいにしている可能性が強い。 動画のように違和感を感じ難い。概ね5dBほどCOMP動作させたのがこの動画。
YouTube: MIC-COMP ,useing TA2011s
COMP量は30dB以上とれる。
④ 軍用IC [voice operated gain adjusting device]の SL6270.
英国海軍での実績評価が高い SL6270。 軍用で開発され現在も入手しやすいICだ。
性能は優秀。
⑤ スピーチプロセッサ : AF。 RK-47
日米英のamature radio でスピーチプロセッサと呼ばれるが、回路はactive clipperそのもの。ダイオードリミッター。
制御回路レスにて 応答時間はデバイス性能に依存し現行ICでは1μ秒と高速だ。clipperなのでcomp動作はしない。
⑥ AN829 RK-56
非常に良い。 自然な感じでCOMPする。
YouTube: mic-comp using an829,panasonic
⑦
RF式スピーチプロセッサー。製作記事はこれ。
KP-12Aと同様にTA7061でプロセッシングさせている。KENPROよりも小信号から作動する。
YouTube: RFスピーチプロセッサーの試作中:COMP具合の確認
基板ナンバー RK-84。
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⑧
RFスピーチプロセッサー:自作の音。
基板はサトー電気にて。RK-95
YouTube: rf speech processor. using ta7061. filter-less
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⑨
上述RK-95をKENPRO KP-12に置換してみた。
YouTube: Rf speech processor: kp-12 is rebuilt . one make p.c.b
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⑩
AF スピーチプロセッサー。RK-110
AFでリミッターICを使ったもの。 初心者向け。
⑪
TDA1054.
抑え込みは優秀。 テレコICであるがTA2011より優れている。COMP上限は30dBほど。
⑫
アタックタイムが非常に優秀なSSM2165. DIP品なのでSSM2166に比べて自作しやすい。
COMP上限は30dBほど。NJM2783の応答遅れが判る方向け。