6SQ7を使った5球ラジオの続きです。
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結線したので、通電してみた。
普通に調整する。
①AF段の確認。
VR端にAF信号を入れて、SP端で15dB~20dB(電圧)増えていればOK。
②次にIF段は、「軽いSG電圧と深いバイアス」状態から、
ゲインを上げて行く。 信号源は、SSGで455Khz。
③OSC回りの調整。
いわゆるトラッキング。⇒あちこちに情報が沢山ありますね。
信号源は、SSGで テストループにて空中に電波を飛ばす。(これが重要)
飛んだ電波をラジオのアンテナコイルでキャッチ。
テストループは、現瞬間YAHOOに出品されているので、必要な方はチェックのこと。
(もう4月前から出されているが、必要なヒトは居ないのか?)
④調整したら、+Bのリップル具合を確認。
局発球を抜いて、確認。
60Hzの揺れが見える。
シリコンブリッジ整流なので120Hzの揺れがリップルなのだが、
判らないのでリップルはok.
⑤ VRを絞ってSP端の波形を見る。(所謂 残留ノイズ)
ピンボケだが、0.9mVよりも低い。
6SQ7や6AV6は、その構造上どうしても漏れてくるので、この位になる。
前作(6H6)は0.5mV。
SPに耳を密着させればハム音は聞こえる。 0.2mVのレベルでも聴こえるので
ヒトの耳の性能はとても良い。
メーカー製トランスレスラジオの実測値が概ね6mV~10mVです。
経験上、自作ラジオとしては、1.0mVを割り込めばよい。⇒受信ノイズのほうが支配的。
STARのIFTなので、サイドがバサっと切れる。
とても具合が良いIFT。松下あたりとは比較にならない。
混信に強いので、このラジオは手元においておきたい。
回路図⇒5tube_super_6sq7.pdfをダウンロード
ごく普通の回路。
①多段平滑回路の実力は上記の如し。
②6SQ7へRF信号を渡すコンデンサーは47PF。
「大きいと高域がカットされる」と数式入りで古書に記載があった。
③AVCとAF信号は別系統にする。
④6SQ7のRLは今の処30KΩ。IPは0.2~0.7mAを狙う。
ゲインを稼ごうと欲張ると、IPが少なくなるので注意。最低0.2mAは流したい。
このRLが大きいとハム音も上がってくるので、要調整。
IPが小さいと 音も痩せるので注意。
⑤6SQ7は高グリッドリーク抵抗でなく、 カソードバイアス。
カソードバイアスの方が音が良いように聞こえる。
⑥やや高域不足だったので、OUTトランスに472をパラ付けして
高域補正を掛けてある。
⇒低域補強の場合は、この記事参照。
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以上、製作記事でした。
第101個目の製作になりました。
2014年7月6日 追記
今日は、連続12時間鳴らしてみた。異常なし。
1週間の間、毎日2時間づつ鳴らしたので、慣らしは終了。
2015年1月1日追記
6SQ7は多めに電流を流すと音が奇怪しくなる。
データシート上では1mA近くながせるのだが、実際には上限は0.5mA止まり。
0.7mAも流してしまうと音が鼻詰まり?音になる。⇔工作経験者しかわからない世界。
ご自分でお試しあれ。