先日、完成したはずのGT管5球スーパーキットの続きです。
民放を聞いていても、どうも音がおかしくて違和感があるので、
今日はいろいろと確認してました。
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①まずfreq特性。
2極管部を使った検波は、初めてなので、まずは確認。
まだまだ球の経験が浅いオイラです。
SGに外部変調をAF発振器から掛けて、可聴特性を測った。
↓120Hz変調をSGに掛けて、まずVTVMの振れが同じになるようにラジオのVRをあわせた。
↓3Khzの変調にしたら、こんなにも垂れていた。20db近く高域で下がっていた。
「低域が強調されている」現象なので、 改めて回路図を眺めてみた。
6AV6や6SQ7を使った標準的な検波回路のつもりなのだが、、、
よく観ると、「検波負荷(500KのVR)にAVCの時定数が並列に入っている」のが一般的なことに気付いた。
「CとRでの共振点」が出てくるので、値の大きさから低域が強調されるのもうなずけた。
違和感の原因もわかった。
オイラがいつも使う「ダイオードによる倍電圧検波回路」は、特性がここまでは酷くないんだよね。
②AVCの回路を切り離して、3Khz変調で測定してみた。
4~5dBのダレで済んだ。 改善度は15db近くかな、、。
民放を聞いても違和感がない。
推察通り、AVCの時定数が 音の特性に影響を与えていたのが、測定確認できた。
2極管部を使った検波は、AVCとは切り離して使うことが測定結果からも必要なことがわかった。
③配線をやり直した。
回路図を改訂したものをUP。
回路から落ちてますが、heptode tubeのSGに0.1μFを吊り下げてください。
(発振の切っ掛け用です)
バイアスも良く無かったので、数値変更した。
AVCを別回路にして、ようやく普通の音で放送が聞えるようになった。
バイアス点と、各球のSG電圧は図中参照のこと。
WEBサーフィンすると、USAの回路で、AVCと信号用に別々に使用しているのも幾つか見つけた。
「2極管部での検波」を学習した一日でした。
★ラジオの耳では、バリコンの大きさも重要。
バリコンの表面積(空間占有体積)が大きいほど、放送電波をキャッチできる。
バーアンテナのフェライトコアの大きいサイズのものが、小さいサイズより耳が良いのと同じ理由。
自作真空管ラジオの回路図は、ここ
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「COSMOSさんのミニチュア管用セミキット」をGTソケット化して、鳴らしてます。
造って面白いキットをリリースされているCOSMOSさんに感謝しております。
「不器用でケースが造れない」オイラは、とても助かっております。
1947年発行のラジオ回路図(USA)を見ていると
6SA7は 「1st DET (第一検波)」の表記が MIX表記より多いですね。
6SQ7は 「2nd DET & 1st AF」の表記になってます。
ヘテロダインは 「検波」と呼ぶのが、時系列的に正しそうです。
2016年1月追加
本ラジオは北海道の函館に嫁入りしました。
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超再生のキットはあるようでないですが、
超再生式FMチューナーキットも面白いですよ。⇒記事
★検波に6H6を使った 6球GT管スーパーラジオも製作しました。⇒記事
レフレックスラジオの前段にRF増幅をつけたラジオも造ってみました。