tdaシリーズでは高性能ラジオICが多数ある。
すでに基板化した TDA1072, TDA1752, TDA1752T はカタログでは60MHz帯も使えるIC。実際は66MHzでosc 動作するので70MHzもいけそうだ。 つまり50MHz AM(SSB)に即使えるので日本でも結構知られてきた。
今日はAGCレンジ(カタログ値)で100dBあるTDA1220を取り上げる。
TDA2220_STMicroelectronics.pdfをダウンロード
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入門用デバイスとして人気があるLA1050は AGCレンジが なんと35dB
このICを使って、オイラの勤めてた会社で1984年に 100円ライターサイズの超小型ラジオとして国内向けに製造販売した。 総数で30万個販売した記憶だ。
カタログSPECのようにSNは良くない。 検波負荷が抵抗なのでノイズ化は避けられない。 それでもAITENDO からのDSPラジオよりはSNが良い。
入門用として「聞こえればOK」派むけ。 音質を口にしちゃいけないIC.
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TDA1220は、
TDA2220_STMicroelectronics.pdfをダウンロード
のように30MHzまで自励でいける。 この頃は、world wideで「amは30MHz動作が流行りだ」。
amは同期検波。この検波方式は、ビート障害と無縁な検波方法。ビート要因放送局と受信ターゲット局の相が100%整合する確率は0.01%もないので、原理的にはビート障害とは無縁。
この方式でも±1°の相ズレになればビートは聞こえてくるらしいが、ビートはまだ経験していない。
tda1220のラジオ基板。3vで動作した。
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JRCの同期検波
受信機の回路をみるとfilterで片側にしてから sn19613で復調している。sn16913の音がよいか? と問われると、普通です。tda4001での復調音がよいのも事実。
波形では mc1496 >> sn16913なので、 mc1496を復調デバイスにした山水チューナーはとてつもなく音がいいと思うね。
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tda1220と似たIC(同期検波+FMラジオ機能)としては、東芝に多数ある。TA7640,TA7641,TA7687,TA8164等。しかしagcレンジがtda1220には及ばない。
sanyoは同期検波ICを市場投入していない。 その代わりにラジオICの最高峰LA1247を市場投入した。 これはpioneer tuner 向けの開発商品。感度も超優秀、agcレンジも国産頂点。
開発経緯としてはLA1260がSANYO初。 次がLA1600. 気を良くしてagc拡大を狙ったLA1135. LA1135の外付け部品(TR, C.R)をシリコンウエハーに載せたのがLA1245.
そのLA1245をノイズ選別機にかけて、低ノイズをLA1247として市場投入。