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以下、市販キット作成記(2016年10月10日の再掲)
今朝、WEB SITEを見たら 7TR式が新規に増えていた。
名板シールは、祐徳さん専用らしい。 ケースの噛合いも大丈夫。
バーアンテナはリッツ線なので感度も期待できる(発注側がラジオを知っている)
オイラも作ってみた。
外観は 6TR-STDよ良く似ている。ロッドアンテナも附けれるように、四角穴はあいている。
製品のイジェクターピン位置が6TR-STDとは丸きり違うしスライド入れ子もあって金型は別物。
① 部品3個をハンダつけし、上ケースに入れて、干渉しないことを確認する。
ついでにSPを接着材で固定してしまう。
②部品の公差内バラツキで 稀にバリコン中身とネジが事故るので、樹脂ワッシャーを入れてみたが、やや締結が甘いな。
具合良く、薄いワッシャーが在ったのでこれにした。
回路図のように 短絡用に1ラインあるのでマジックで印しておくと、間違いが少ない。
④色々と部品をハンダつけしていく。C9とC13は,220μFが手持ちにあったので大きくしておいた。実際は100μFでお釣がくるほど足りる。
レイアウトスペースの割には、ゲインを上げた回路定数なので、最初は欲張らずあまり増幅させない定数にする。 オイラはV3のR8を120Ωにしてみた。
抵抗の*マークは動作を見ながら決めるように原文ではアドバイスされている。
R1は270KΩにしておいた。MIX段でゲイン過多ならC2を682にする。
真空管で2極管検波の能率は80~90%で10%超が検波されない。その大部分はAFに流入してくるので必ずCRのLPF回路がある。LPF無しにAF段で40dBも増幅するとIF成分(455KC)がSP線から放射流出し帰還発振する。
経験上、半導体の場合はもっと多量に流入してくるのでしっかりしたLPFあるいは入力トランス、出力トランスで455KC成分をSPに流入させない工夫をする。
近年のラジオキットはOTLが多いので、455KCの放射流出に注意する。
⑤手持ちの電池ホルダーとSPをつないで動作確認する。LEDは適当なものをハンダつけする。
LPFの定数が上すぎて効果が期待できないような回路定数のなのでドキドキするな。
検波TRは 交換してしまう可能性もあるので、裏面からつけた。
支障無く鳴る。検波TRもまずまずの音だ。正規につけてもよさそうだ。
アンテナコイルがセンターだとアンテナ感度の良好点が500Kc以下になるので、検波しきれないIF成分がバーアンテナに回り込んで帰還発振する。
これだけコイルが巻いてあれば600Kcで感度合わせするとアンテナ位置は末端になるはず。
⑥測定器で合わせる。
JISに準拠にするとテストループで合わせることが基本。
⑦トラッキングするとこの位置近傍になった。配線の確認をもう一度行なう。
その後、ケースに入れて最後の調整をする。
⑧付属のLEDの脚長を決める。
⑨鳴らしたが、軽度な発振気味の音がする。VTVTMのワニ口を附けたり外したりすると発振具合があからさまに変化するので、SP線が放射アンテナに為っているぜ。IF成分がAFで増幅されて放射流出中だ。
やはりLPFが甘い。
計算すると104で良いはずなので、C6,C7を223⇒104に交換した。455kHzでは20dB(理論値)近く減衰量が増える。出力トランス在りならば、定数を変えずに行けるとは想う。
⑩104に変えて計算通りにLPFが効いた。中国のお方はこういう計算しないのかなあ? 日本でもLPFなしの回路を見かけるようにはなってきたね。
これで、IF成分流出による帰還発振から解放された。
ついでにIF段のゲインを上げておく。R8は56Ω。R8に104をパラ附けした。オイラは欲張りだね。
⑪ここまで来たらあと少し。
ケースに入れて最終調整。
緑マジック側がOSCトリマー。アンテナコイルは接着材で固定中。
トラッキング方法は幾つも紹介サイトがあるのでそれを参照。(業務用テストループを使ったサイトは無いと想う.JIS準拠テストループの存在も知らんやも)
⑫ 完成です。
感度は悪くない。この部品配置にしては良いと想う。
価格を考えるとお薦めでしょう。
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以上、通算202作例でした。