・真空管スーパーラジオでは検波管を変えると音色が違う。6Z-DH3A,6AQ7,6H6,EBF80,6CR6,6AV6,6AL5,7A7では音が違いすぎる。これは其々、自作した者が知りえる世界である。ゆえに検波管による音色の差異について語られることは稀である。6AQ7,EBF80,6CR6の複合管を使ってラジオにしたのはJAPAN住まいではどうもオイラだけらしい。
・複合管の主流とも云える「2極管+3極管」では内部結合により可聴音域への影響がある。これは昭和20台の刊行本に詳細が文字化されているので、向上心のない者だけが知らない。2極管部はカソードが3極部と共通でないタイプが音が優れている。 これは電子の流れを知れば当然の答えだ。
・ミニチュア管ではEBF80が非常に良い音がする。この球の音を知らないのはかなり不幸だ。この音を聴くと6AV6の出番は500%無くなる。
・GT管音色では 6AQ7 >> 6SQ7。
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「プレート検波は音質が良い」との出版物(2006年 大人の工作読本 P25 : 誠文堂)があるが、事実は下写真のように歪は10%もある。2極管検波より1桁近く強烈に歪む。つまり、事実とかけ離れた神話にすがり執筆すらされている。偽りを印刷出版しては駄目だ。
ラジオ部品交換作業者の水準が高くないので、偽りが独り歩きする。
この辺りのことはここで公開済み。
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・もっともゼロバイアスによって歪む領域で鳴らした音を在り難く聴く大人が主流なので、聞分けができない者達に、音色の事を話しても「糠に釘」の有様だ。真空管ラジオの部品交換作業者には6AL5,6H6,6AQ7,EBF80の音との遭遇は無理である。そんな球を採用した国産ラジオは無いからねえ~。
・「何故に歪んだ音を聴いて楽しいのか」がオイラには理解できない世界が、部品交換作業者側の世界に存在する。「高歪な音イコール良い音」と妄信するのは勝手だが、それを広めてはNGだ。
・また、「12AU7ですら製造メーカーが違うと音がー、、、、」と薀蓄を垂れる大人が多い。同じロット金属体を使って同じ温度で、同じ取付位置にて溶接されておれば、電子の流れは似たものになるので音はかなりイコールになるが、溶接位置が0.1mm違ったら電子にしてみりゃ遥かに遠い距離になる。音色の違いは電子の流れを考察すれば当然の帰結である。
・金属の熱膨張は冷間鍛造/熱間鍛造によって違う。 平材と棒材の中央部を使うか端部を使うかでも全く違う。それは刊行本にも数字付で紹介されている。熱による物理的挙動が異なるものを0.1mmも離れて接合すれば電子の流れは同じではない。移動速度の滞留具合考察をすべきだろう。
・また、体調によって音は聴こえ方が全く異なる。それは湿度によって音伝播速度が変ることと同じく科学的常識の範疇になる。