過去記事の再掲
:交流から整流したリップルありの波形で確認した。
3端子レギュレーターの性能が、古典的回路(平滑回路)に比べて優れているのかどうか?
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3端子レギュレータはラジオで使えるかどうかについて考察した。
製造メーカーsiteには「発振する」と明記がある。クローズド制御ゆえに発振からは逃げられないことが多い。ホワイトノイズ発生器として多用されるツェナーを内蔵しているのが3端子レギュレータだ。ラジオゆえに数mVのノイズが致命傷になることも多いので、ノイズレス品選定することをお薦めする。
リップル除去について
オイラは御馬鹿なので3端子レギュレータの実力を疑うことにした。
①3端子レギュレータ使用の波形写真
ヒータ6.3Vを倍電圧整流し,12.6Vに為ったあとに3端子レギュレータ(9V)を入れている。負荷は2sc1815が2個なので5mAも流れない。VTVMは3mVレンジ。3端子レギュレータを使っているので、「リップルが減っている?」らしい。
リップル電圧が12.6Vならばそれの1/100は0.126V.
1/500なら25mVに為る.
発振はしていないが、この3端子レギュレーターは230kHzで発振していた型式の1Aタイプ(日本メーカー品:戦前からの会社)。あの時は乾電池駆動だった。
今回は発振なし。あの時は発振。同じ型版シリーズで流れる容量がちがうだけなのに、、、。
等価回路が同じでもウエハーに形成されたランド幅が異なると浮遊C?も異なってくる。回路図だけでは性能を評価しにくい分野でもあると想うよ。
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②3端子レギュレータ無しの「平滑回路39Ωの4段」では?
VTVMでの数値は確実に下がっている。スパイク形状のピークは同じようだ。3端子レギュレータを使わない方がリップルが少ない。
スパイク形状対策はオイラが中学生の頃から雑誌に掲載されていたので、公知の方法である。オイラがいまさら書くほどの事はない。
平滑回路の段数によってリップル減少することは公知されている。詳細な本もリリースされている。それを読むのも読まないのも広義の自己投資だ。
負荷次第だが、この位の電圧になった。今は2SC1815が2個。
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③次に3端子レギュレータ無しで「330Ωの3段+680Ω1段」。
ここまで改善された。
こうなると3端子レギュレータの能力(性能)にはかなり疑問符がつく。
VTVMの針が映っていないので0.5mVより小さいようだ。
CとRで構成した方が、3端子レギュレーターより20円程度安くつく。
CRによる平滑回路で効果ありゆえに、リップル除去が弱い3端子レギュレータの出番は遠い。カタログでは「55dBほどリップル改善されるのが3端子レギュレータの性能」らしいが、その性能は???。
オイラの実験では3端子レギュレータは,リップル除去では無能にかなり近い。さて無能なものに貴殿はいくら投資するか?
実験室で行なわれるデータ取りは実環境と異なるので「チャンピオンデータ」と呼ばれている。この用語は、エンジニアなら聞きなれた言葉だ。この3端子レギュレータは残念ながら日本メーカー製である。
③9V出力にする抵抗値を少し探ろう(3端子レギュレータ無し)
68Ωの4段にした。 これで初期(3端子レギュレータ使用)よりはリップルが確実に低い。負荷は2SC1815が2個ととても軽い。
10.7Vなので 正規な負荷をつけて追い込めばよいだろう。
3端子レギュレータは整流後のリップル減少にはほぼ効果がないようだ。材料費では3端子レギュレータ使用が高コストになる。
上の写真たちでは、VTVMは3mVレンジゆえに、波形の大小の比較は簡単だ。
参考にSPEC表
公開されているSPECには上のような表がついていることが多い。本レギュレータのは表なしだったので表は借りてきた。
表からはそこそこリップル除去できるらしいことが載っている。55dBなら500分の1くらいには減っているはずだね。
実際にはこの実験のようになった。 SPEC表を盲信するか?自分で波形確認するか?はご自由にされてください。
加えて残念なことに、3端子レギュレーターを使うと電源リップルが改善されるようなことを記載した印刷物もある。web siteもある。 実験値が記載なしゆえに机上論なことまで露呈してくれている。無実験なことを晒してくれているsiteには感謝する。