data sheetを見ると1994年リリースのTDA1904(4W アンプ)を5W化した製品。なるほど1990年代の音がする。
TDA1904 1994年リリース。 4W。
TDA1905 1994年 5W。
TDA1908 1994年 8W。
TDA1910 1997年 。 10W。放熱板が必要になった。
音色は超優秀。こんなにいい音するのか? と魂消た。
YouTube: TDA1905 stereo amp : low "switch-on" noise
動画途中で乾電池を抜いているが、 電源投入時の音は至って静かだ。 これも驚いた。製造は30年前だ。
このパッケージで 5W (14V 負荷4オーム) 出る。効率は70%はあるので これも優秀。
WEBで有名なSITEの自作SEPPだと効率は10%前後。
このTDA1905は 等価回路が示すようにNFBは電流帰還。出力点の電位は供給電圧の1/2。この電圧は動作中変動しないのでNFB抵抗経由で 電流帰還がかかる。
スピーカーを通過した信号を発振しない工夫をいれてPIN6に加えると 電流帰還アンプにはなる。下記のようにコンデンサーの漏れ電流を利用して電流帰還アンプになっている。(電圧として、テスター計測で1mV弱の差)
snは 5w出力時に 90dB. これも優秀。
Total input noiseは 1.5uV . ヘッドポン装着しVR絞るとサー音が聞こえるような聞こえないようなレベル。
「BB 社のOPA2134 (1996年リリース)は 1.2uV 」なので、年代的にはOP AMP同様に低ノイズな超優秀製品だ。
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・TDA2003が2011年リリース。data sheetにはSNの数値がないが、TDA1905とは17年間ほど発売時期が異なる。
・似たicで texas TPA1517がある。1997年リリースなので性能を比べてみると、 ノイズ強さはTPA1517 >> TDA1905。 texas製品は ノイズが強い傾向がある。 LM317はtexasでない製品をお薦めする。
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通算562作目。 RK-307。
発展形としてはNFBを強くして出力を1/100程度(50mW)まで下げてヘッドホン専用アンプ化。
やり方のヒントは、「トランジスタアンプの設計と製作」ラジオ技術全集(木塚 茂著:1972年刊行)に公開されている。
ノイズは1/100( -40dB )にならないと思うが OPA2134より低ノイズアンプにはできそうだ。