半田工作。中波AMワイヤレスマイクの製作。 デバイスはNE612.

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AM変調 : 

①波形の綺麗さではMC1496が優れている。MC1496の波形を下記に上げておく。MC1496でのAM生成は30MHzあたりまでだ。

綺麗な電波を好む方むけには、MC1496 中波 トランスミッターがある。

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②dbmの祖ギルバート氏が母国イングランドでlaboリーダーを務めた会社がplessey. このplesseyから優秀なdbmがリリースされていた。

そのSL1641で50MHz AM波形は下写真。 AMトランスミッター群

Rk8306

おそらく50MHzでは S042P とSL1641の2種類 が優れており、その後にNE612が続く。

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以下より本記事。

波形には片目を瞑って簡便さで検討すると NE612が手頃なデバイスになる。NE612などでは動作点が内部抵抗で決め撃ちになるので、波形を気にしてはいけないデバイスのひとつだ。

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主たるデバイスはNE612とLM386. OSCコイルは「トランジスタラジオ用の赤」。

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OSCはこのようになった。

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キャリバランスVRを配置しキュリアバランスを崩して片側によせた変調波形。 AM変調になる。等価回路上のトランジスタ動作点が電位的にセンターにないことが判る。MC1496ならば下側が綺麗になるように負荷抵抗(VR)で合わせていけるが、このICは内部抵抗で固定ゆえに手も足もでない。

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次にキャリアバランスを追い込んでみた。DSB波形だ。DSBならばまあまあな波形になる。DSB専用ならば使えるIC.クリコンもOK. キャリアバランス調整しないDSB使用が多数紹介されているが、波形をみるとキャリアバランス調整抵抗はMUSTになる。

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中波のワイヤレスマイクなのでAM変調にもどして、受信確認した。

50cmアンテナ線で1.6m飛んだ。 もう1段追加し出力を上げると アンテナ線の吸い込みがよくないので、回り込む。アンテナマッチング回路はナシにした。

ありそうで無かった「ne612のamワイヤレスマイク基板」になった。

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調整する処はキャリアバランスVRを全閉 あるいは 全開どちらかにすることだけだ。 

MIC-AMPは LM386にした。  MIC-IN 3mVで100%変調になることを確認してある。

NE612の1番ピンに信号が掛かりにくい側にキャリアVRをあわせて、120mVほど1番ピンに掛かるとNE612は歪みはじめる。 「バランスVRあり」ではこうなった。  

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この時、前段には信号0.7V印加になっていた。

回路図上の特徴は無い。水晶振動子も選択できる工夫はした。 NE612は80MHzも発振するので中波~80MHzのAMワイヤレスマイクとして遊べると想う。 「AM ⇔ DSB 」を狙った基板。 波形的にはDSB使用優先。

「キャリアバランスVRあり」での回路を上げておく。

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 通算260作目を実験中。

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OSC強度はオシロ読みで1.2Vほど。NE612に掛かるAF信号は高い側で0.3Vほど。 概ね4:1になる。

NE612を選別すれば 歪み程度が軽いデバイスを選べると想う。波形が劣るので本格的なAM送信ものとしては無理だが、「乗算回路による変調」のお手軽デバイスとしてなら良いだろう。

「MC1496の調整が面倒だ」との声があったので、今回は無調整でのAM送信ものを目指している。

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「キャリアバランスVRなし」で実験してみた。

◇AMモード波形。

随分と綺麗になった。それでもまだ下側がクリップしている。

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◇ DSBモード

MC1496と比べると「あと少し感」はあるが、調整レスでここまでならば良いだろう。 上と入力は同一だが波高は下がる(これがDSB)。 この波形をラジオで受信すると倍音できこえる。

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、、と実験結果をうけて 回路定数を換えた。⇒記事

上記記事にあるように 良好な作動を確認したのでここで基板領布します。

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