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ラジオの同調コイルは、「空芯タイプ」と「フェライトコアに巻いたタイプ」がある。外観的には中心材の有無で判断できる。 TDKもアンテナコイルと称しているので、アンテナコイルの名で普及している。
1、「空芯タイプ」
「ソレノイド」と呼ばれているが、もともと3次元形状のCOILを欧州系言葉で表現したものようだ。「ソレノイド」の意味には巻き線形状も含まれるので、「ソレノイドコイル」では「いにしえの昔の武士の侍が~」のように同じ意味の言葉を連するので、「ソレノイドコイル」の表現は避けたい。
コイルとしての容量合わせには巻き線を増減する手立てしかないので、ラジオの感度調整は面倒。 巻き線を増減して感度合わせする事例はWEBでは見つけられない。巻き線増減せずに3点の感度調整は無理すぎる。 日本人が発明したフェライトが実用化されるに至り、フェライトを中心材にした棒状アンテナが、空芯アンテナに代わって普及する。 戦前にもμ同調式は製造された。
余談だが、機構部品では、「プッシュプルソレノイド」の名称は新電元が使っている。
新品での販売品は,「NPOラジオ少年」と「あさひ通信」になる。
2,フェライトコアに巻いたタイプ
上記の経緯のように、空芯コイルの後続で普及した。バー(棒状)のフェライトに巻き線したものを、「バーアンテナ」と呼んでいる。フェライトは磁性があることはご存知だろう。
コイル容量の増減は、コイル位置の変化により行なえるので、ラジオ感度の調整が至って簡便になった。 JISでは、「磁気アンテナ」と呼んでいる。 参照。ワイヤレスマイクが、法的には「ラジオマイク」と呼称されていると同じように、民間用語とのギャップがある。
上のは、オイラの手巻き。
感度は空芯タイプより良い。10dB以上よい。
3、OSCコイル
バリコンの容量に応じてインダクタンスを決める。短波帯などのように市販品が見つからない場合は、自作する。
BC帯の市販品は、「NPOラジオ少年」と「祐徳電子」。 製造元は同じ。
上のはオイラの自作品。