真空管ラジオに使われているカップリングコンデンサーの劣化具合を、「おんにょの真空管オーディオ」さんが実測されてweb上公開してくださった。 tnx to web master。
全数交換が正解だ。 「ケミカル品が50年も品質保持できるか?」と考えれば至極当然のこと。
車のエンジンオイルもケミカル品だが、「開封されたオイル缶で10年後も同じ品質か?」は多くの方が経験しているはず。ソリッドなコンデンサーは50年後も同じクオリティだろうが、ウェットなコンデンサーは現代品でも恐らく50年後は苦しいだろう。
オイラは「コンデンサーを製造する装置」を設計・製作する側だったので、経験上そこそこ知っている。いま業界では日本に5社もないと想う。
さて、トランスの絶縁度を加速劣化試験した情報は今のところ、web上で発見できない。そもそも加速劣化試験が唱えられてから20年程度なので中小のトランス屋さんでは無理かも知れない。
オイラが今手掛けているテーマ(Hi volt)では3σをどう捉えるかにもよるが、概ね25年~30年でコイルは巻きなおす必要があることが、富士電機のサイトから判った。
ラジオのように200~250v程度では50年経過したパワートランスが熱くもならず使えるので気にせずとも良いだろうが、その根拠となる情報を調査中である。往時のパワートランスの絶縁度評価は、「ラジオ修理します」をsiteに掲げる方々が先頭にたつべき項目ではある。
まあオイラはなるべく現行トランス(新品)でラジオを自作しましょうの立場ではある。