氷も、張らない朝でした。
本稿は、2012年1月22日のものだが、
HEPTORD球の基本なので再UPしておく。
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3球式スーパー(2号機)3S-STDの初段球を
6BE6,6BY6,5915と変えて、ゲイン差見てみました。
それぞれモー値が異なる。
6BE6⇒6BY6⇒5915の順に耳が良くなるのが、規格表からもわかる。
「実際には、どう差異があるのか?」の確認。
SGのOUTは固定。
ラジオのVRも触らずに、元電源のON,OFFで測定しています。
RCAの6BE6↑
シルバニアの6BY6↑ バルボル値で3dbアップです。
常用は、この6BY6です。 「6BE6より安くて耳が良い」のが特徴。
5915↑
バルボルが振り切れてますね。流石5915です。これも6BE6より安いことが多い。
真空管の「規格表通りに差がある」のが、波形からも理解できます。
6BY6 >>6BE6なのですが、
人気は6BE6にあるようですね。
★規格表から モー値をpick upした。
6BE6 475μモー g3⇒Plate
6BY6 500μモー g3⇒Plate
5915 1100μモー g3⇒Plate
①6BY6は6BE6より 500/475=1.05倍 良い程度のはずですが、
実際は3db(2倍)良いですね。
②5915は1100/475=2.32倍 のはずですが、
実際は10dB(3倍)以上goodです。
heptord管ラジオで耳を良くしたいなあと想う方には、
6BY6や5915などを薦めます。
★5915は五麟貿易で購入できます。
5915をヘテロダイン検波に使って
IF段を軽い動作させた方が論理上S/Nが良いですね。
奥澤清吉先生の書かれた本(昭和42年発行)のP179に
「周波数変換の原理は、周波数が違う2つの交流電圧(電流)を混合して検波すること」とありますね。
ヘテロダインで「検波」が動作理解として正しいですね。往時は第一検波と呼称していたが今は混合或いはmixと呼ばれている。搬送波を除去することを第二検波と呼ぶ。
技術史に沿って、第一検波、第二検波と呼べるラジオ工作派は少ない。何故なら知識が無いからだ。年配者でも知識欠落者が多い。
★川面の波と違って、
差分が綺麗に取り出せるのが交流の良い処でしょうか、、
★注入レベルの強さで 耳が違ってくるのは、至って自然です。
トランジスタラジオでの適正注入量は、
奥澤先生の本のなかに、数値としてありますのでご一読されてください。
★真空管ラジオでも他励式では注入レベル量に注意して製作する。安易な自励式で製作しているだけだとスキルは伸びない。
さてハム音はどの程度聴こえるのか? webで拾った。
まあしっかりブーン音が聴こえくる。ラジオノイズだと想って聴いていたら全域で聴こえてくるので、ラジオノイズではないことが判る。 トランスレスでなく、パワートランス搭載のST管ラジオだよ。これがST管ラジオの平均点。
さて、オイラの自作ラジオ(ST管)ではこの程度までブーン音は小さくなる。 ブーン音聴こえますか? これが残留ノイズ0.7mVの世界。メタル管ならこの半分のノイズ値。
YouTube: 真空管ラジオのブーン音はどこまで小さくなるか?
このレベルまで静かになると3端子レギュレータ起因ノイズの有無がわかる。6WC5,6D6D,6Z-DH3A,42と同じのST管構成だがハム音がまったく違う。これが技術力の差。ハム音のするラジオで繊細な音の聞き分けできないだろう。感度はオイラの自作ラジオの方がメーカー品よりも20dBほど優れている。
加えて、デジタル表示の自作ラジオはAUDIO用SP BOXで鳴らしているゆえ、60Hz,120Hzなどの低域はしっかり音としてこの程度に聴こえている。 安価なラジオ用SPだとさらにハム音は聴こえない。
「ハム音のするラジオ」vs「ハム音のしないラジオ」 、製作するならばどちらにしますか?
右側、上部に情報は集約してある。
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★スーパー式真空管ラジオで耳を上げる方法としては、
6BY6或は5915に差し替えるのが、とてもはやいですね。
★5915は性能の割に人気がありません。6BE6より安いことが多いですね。
★ゲインUPするので、IFT周辺の配線の見直しが必要の場合もあります。
真空管の挙動をまとめた「基礎実験 のまとめ」も一読ください。
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真空管ラジオキットの3S-STDは、ホームラジオとして十二分に鳴っています。
原回路ですと、耳がもう一つですので、IFのカソード抵抗は換えることを薦めます。
⇒記事